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横書き「生ぐさボウズ」

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丁寧。
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#言葉

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

僕は会社をやめて、29年生きてきてはじめて、自分で人生を歩みだした気がしています。

会社をやめたとき、自分の中の「自分」をできるだけ深く見つめようとしました。その時のことを、できるだけ赤裸々に書いた文章です。

正しいことは書いていないと思います。

一人でも、読んでくださる方がいれば、うれしいです。

(これは3/29に投稿済みの記事を、キナリ杯にあわせ、再投稿したものです。多くの方に届くかも

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嫌い

嫌い

20220516

「ういって嫌いって言わないよね」と、娘について妻が言う。

確かにと思う。ういさんの口から何かを嫌いって言葉を聴いた覚えがない。

「大好き」はよく言う。
好きであることに真摯なんだと思っている。「大好き」って言い続けていてれば自分のモノになると思っているだろう節もある。

幸運なことに、僕たち親なり、どこか他の場所から、ういさんが欲しいと思っているモノはうまいこと集まってくる

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ことばのかくとく

ことばのかくとく

20210507

書くことを一旦お休みしようかなと急に思う。書くことというか、ひとまとまりの文章として言葉を並べることを休んでみようかと。

急に、と書いたけれど、前々からなんとなく兆しはあった。

1000字程度の言葉を書くことの頻度、いつか減るだろうなと、なんとなくおもっていた。

誰に求められているわけでもなく、勝手に続けていたわけだけれど、定期的に書きつづけるってことへの気負いは常々あっ

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おばけかナニカ

おばけかナニカ

20210414

ラップのリリック、詩を手書きするって習慣をやめてみた。

訓練、制作すること自体を楽しめない感じがして、このところ億劫になっていた。それで一旦休憩にした。

その代わりとは言ってはなんだけど、舞踏の稽古法の様子を撮影してみた。

その稽古自体は、ここ1ヶ月ほどだろうか、毎朝やっているので特別新しい習慣ではない。

ただそれを撮影してその様子をみる、ってのをやりはじめてみた(その

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生ぐさボウズ

生ぐさボウズ

20210331

事実を、淡々と、書く。

僕がやってる、およそ1000字程度の文章ってのはそういうことだなと、急にそんな感慨がやってくる。

読んでくださってる人は、何を小難しいことを日々書いているいるのだろうとか、思ってくれる方もいるのかもしれない。

ただ、自分の中での意識上の操作は、事実を書く以外にやっていない。やれていない。

小難しく見えるのであれば、それは僕の事実の捌き方、その所作

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地下と地上

地下と地上

20210304

このところ、ホームページをつくっていた。瞑想稽古場mybのモノ。

途中、ホームページの、言葉を考える段になった。のだけど、出てこなかった。

iPhoneのメモでフリック入力していても、うんともすんともならない。

冴えねえなあと自分に凹んで、畳の上をゴロゴロする。

ファンヒーターから出てくる熱風で足の裏をあたためて、熱くなりすぎたら設定温度をさげて、物足りなくなって温度を

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縦と横

縦と横

20210213

横書きの文章を書く勢いがおさまってきた。

この一年ほど書いてた文は、iPhoneに標準で入ってるメモアプリを使って書いていた。そしてそれをTwitterなり、SNSになげる。

全部横文字。左上から右下に言葉がならんでいく。

先日読んだ石川九楊『日本語のてざわり』の中で、言葉を連ねる際の縦書きと横書き、その違いについて触れている箇所がおもしろかった。

本の終盤に出てくるの

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言葉のインチキを信じる

言葉のインチキを信じる

20210116

「あの人はやさしい。」
っていう、よさげな字面を、つい使っちゃう自分がいるのに、ふと気づく。

やさしい。

僕の場合だけど、やさしいって言葉を使う時は大抵、今の自分にとって都合がいいってことだけを指してることが多い気がしてならない。ようは“いい人”。

昔身近にいたAさんがよく、やさしいって言葉を使ってた。「◯◯はやさしい」とか「ぼくは/わたしはやさしい」みたいに。

誰かが

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書は人なり

書は人なり

20210115

2020年、新しくはじめたことの一つは、筆を持ち字を書くこと。書だ。

当初は、大切にしたいと思った言葉を血肉にしたいなあと思って自分で筆ペンとかで書いてみたりしていたけど、なんかしっくりこないなあとってことで書道教室に通いはじめた。

当初の目的とはズレて、筆使って体動かすの楽しいやん...って方向性のまま、1日1時間ほど、とりあえずなんとなく書き続けてる。

教室で課題をも

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できるだけコントロールしないよう

できるだけコントロールしないよう

20210111

先日、妻がお父さんのことを話していた。

妻が小学生の高学年くらいだったかのときに、「母さんは全然整理整頓をせん。生理はあるのにな。」と、妻のお母さん(お父さんにとっての妻)に言っていたのだそうな。

昔話として妻は笑って言っていたけど、聴かせてもらったこちらはけっこうな衝撃で、え〜…と軽くひきつつひきつりながら笑った。

シンプルに最低ではあるなあと思ってしまった。

このご

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セルフアンパンマン

セルフアンパンマン

20210106

なかなかどうして“2020年に変わったこと”からの連想ゲームが終わらない。

2020年の春くらいから、できうる限り、毎日文章を書く、言葉を連ねるっていうのを習慣にした。

20歳くらいから10年ほど、気になったことをメモするっていうのはつづけてた。ただそれを流してなかった。溜まり続けてた。

その溜まってたものを流して澄むように。

いつもやってることを出すだけ、それが何かの

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記録

記録

20201216

車を運転しながら、助手席の妻にカレーを食べさせてもらう。

ごはんとカレーがスプーンにのって、開けた口へとやってくる。

口を閉じると食べ物をすべて口に含める位置にスプーンがくる。

それをこぼさないように、顎を引きながら、頬張る。

スプーンの上に食べ物が残らないように、口の上側、上唇、顎の動きと、妻がスプーンを引くのを連動させる。

ああ今

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ボケ

ボケ

20201201

「昔、日記をかいてて、ブログとかにしようかと思ったことあるんだけど、自分で読むに耐えなくてやめたんだよね」とこの前友人が言っていた。

みずからと思しき存在がつくりだしたものに対する、よくわからかい耐えがたさ。

僕の場合はどうだっけなあと巡らせる。

例えば、こうやって言葉を連ねること。

2020年のはじめくらいから、原稿用紙2枚ほどの分量を

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おおらか

おおらか

20201127

「君、鍼灸師になれば?」
大学院(建築)の卒業式の時にかけられた言葉だ。

大学生活で影響をうけたり、不意に思い出すモノゴトがいくつかあるのだけど、そういった中で、一番覚えてる言葉のうちの一つが、「君、鍼灸師になれば?」である。

その言葉を下さったのは隣の研究室のN先生だった。僕の先生の先生にあたる方。

直接の指導教官ではなかったけど、授業を受け

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