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記録

20201216

車を運転しながら、助手席の妻にカレーを食べさせてもらう。

ごはんとカレーがスプーンにのって、開けた口へとやってくる。

口を閉じると食べ物をすべて口に含める位置にスプーンがくる。

それをこぼさないように、顎を引きながら、頬張る。

スプーンの上に食べ物が残らないように、口の上側、上唇、顎の動きと、妻がスプーンを引くのを連動させる。

ああ今日もカレーうまいともぐもぐしながら、介護ってのはこういうのなんだよなあと急に思う。

いやあ介護ってどういう心もちならできるのかなあと不思議になる。

血がつながってようが、どれだけ仲睦まじい間柄だろうが、介護を楽しくやれるヴィジョンが、今の僕にはみえない。

妻や娘に介護が必要になったら、とりあえずやるだろうけど、どういう具合で取り組めるだろうか。ムカついてしょうがない気しかしない。

そんなことを妻に言うと「患者さんで介護してる方もムカつくムカつくってよく言ってるよ〜」と教えてもらう。

そうだよなあと思いながら、そんな心身の機微を、書き留めてほしいなあ、読んでみたいなと、ふっと思う。

あなたの、介護を通じてのわだかまりや葛藤、介護に懸命に向き合う姿は、きっと誰かを救える。

そして、気づきを記録することを習慣にすることで、日々の介護にもこれまでとは違った軸での楽しみになったりしないかなと思ったりする。

自分で自分を救うことが、結果的に誰かを救うこと。

瞑想稽古場のコースの一つとして、記録することを主題としたものを、用意したいなあと思った次第です。

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