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読みたい本

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本を紹介されてる記事。 「読んでみたい!」って思っても忘れてしまったり、どなたが紹介してたか忘れてしまったりするので、覚え書きのようなマガジン。
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#読書感想文

モテない経済学とモテる小島教授ー「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」を読んで思ったこと

モテない経済学とモテる小島教授ー「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」を読んで思ったこと

モテない経済学

経済学はモテない。思いやりがないのだ。

今週、この本を最後まで読み切った。めちゃくちゃ勉強になった。

「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?これからの経済と女性の話」(カトリーン・マルサル著)
タイトルからして面白い。

ふと、少し前にバズったツイートを思いだす。
「(夕食は、)簡単に冷やし中華でいいよ」と夫に言われて、怒った妻の投稿。

アダム・スミスと言えば「国富論」を

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AI時代の秘密:星新一が50年前に予言した未来

AI時代の秘密:星新一が50年前に予言した未来

「まじで世界変わるから」と叫ぶ女子学生

先日、ノートパソコンを広げて仕事をしようと思い、雰囲気の良さげなカフェへ足を運んだ。近くに女子大でもあるのか、店内には女子学生が目立つ。
そこで感じたのは、chatGPTがいかに流行っているかだった。

入り口近くに座る女子学生はパソコン画面でchatGPTに何かを聞いていたし、僕の座った席の隣の3人組も、chatGPTについて話していた。

「志望動機と

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書評『左目に映る星』(奥田亜希子/集英社文庫)

書評『左目に映る星』(奥田亜希子/集英社文庫)

胸の中に切ないメロディが流れていくような、静かで深い余韻につつまれていく。そのメロディを何度も味わうように、その余韻の中にひとり立つ。好きだ、と思う。私は、この物語が好きだ。

神田早季子には、忘れられない相手がいる。それは、転校を繰り返した先で、小学五年生のクラス替えで出会った吉住という少年だ。テストはつねに満点でスポーツも得意で、金持ちの息子でありながらそれを鼻にかけるところは微塵もなく、いつ

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【最近読んだ本30】「静かな人」の戦略書

【最近読んだ本30】「静かな人」の戦略書

こんばんは、ひよこぶちょーです!

ここ数日はだいぶ涼しくなってきましたね。
また別テーマで書かせていただきますが、本日ハーレーのディーラーから連絡があってオーダーしたカスタムも終了し、9月4日の日曜日に納車となりました!今週の仕事頑張れそうです笑

リーダーシップに関わる書籍は研究を進めるうえで非常に重要なため、見つけては片っ端から読んでいるのですが、今回読んだ本の主張は昨今人気を集めるリーダー

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【最近読んだ本28】人生の経営

【最近読んだ本28】人生の経営

こんばんは、ひよこぶちょーです!

東京に帰ってきたのですが、絶賛体調が絶不調であります。コロナは陰性だったものの、喉が超絶痛く食べ物も喉を通りません。明日から仕事なので、気合いを入れなければ。
不思議なことなのですが、社会人になってから長期休みになると体調を崩し、休みが明けると自然に元気を取り戻してきました。気を張っていると体調を崩しにくいと言われますが、まさにその典型です。

さて本日は最近読

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読書記録「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん」

読書記録「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん」

〜今日の1冊〜

今日は、友井羊さんの作品を紹介します。

〜読後の感想〜

日常の謎ミステリーでありながら、ほっこりと気持ちが温かくなるお話でした。
早朝にひっそりオープンしている、という隠れ家的な雰囲気も良き。
お店の店主は、来店するお客さんの話を少し聞いただけで、その人が抱えている謎や悩みを解決してしまう、という不思議な店主なんです。
連作ミステリーとなっていて、すべての話が繋がっていくので

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【#読書感想文】模倣犯(一)〜(五)

【#読書感想文】模倣犯(一)〜(五)

ネタバレはありません、ご安心ください😉

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持ち主は、三ヶ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかったー。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕!

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読書記録「黒い家」

読書記録「黒い家」

今日の1冊は貴志祐介さんの「黒い家」を紹介します。

〜読後の感想〜

「ホラー」という文字だけで手に取りましたが、これは「幽霊が出てきて怖い!」という怖さではありません。
どちらかというと、人間の内面からくる怖さという印象の作品でした。
保険会社の闇の部分、また人間にはサイコパスと呼ばれる人間がいて、【彼ら】【彼女ら】のような存在がいかに危険な存在であるかが、論理的に語られています。
今の現代社

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「影裏」『影裏』を読み解くことの難しさ

「影裏」『影裏』を読み解くことの難しさ

ポスト3.11文学、ポスト震災文学、なんて言い方があるらしい。そんなこと言ったら平成の大半の文学は「ポスト震災」だろ、と関西の民である私は思ったりするが、屁理屈はさておき2011年の春を境目に変わってしまったことは非常に多い。おそらく2020年の春先を境目に変わってしまったことが非常に多いように。そう考えるとこのコロナ禍、地方地域を問わず世界的に「たいへん」な、珍しい瞬間に立ち会っているのかもしれ

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「裁かない」という選択肢。#読書メモ

「裁かない」という選択肢。#読書メモ

井上荒野さんの小説には、特徴的な男性がよく登場する。
あやしげな仕事に就いていて、既婚者でありながら次々に新しい恋人をつくる(それも、きちんと終わらせないから常に何人かの相手と同時進行)いわゆる“ダメンズ”。

自分が彼と恋をしている女性の知人や友人だったら、心配で思わず口出ししたくなってしまう、
でも、自分自身が彼に恋をしていたら、きっとだらだら関係を続けてしまって、やっとのことで別れた後も最後

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本棚より「パンとスープとネコ日和」

本棚より「パンとスープとネコ日和」

私は長年、群ようこさんの大ファンだ。
布団の中で身をよじりながら笑う私
というのは遡れば、群ようこさんの本から
生まれたといっても過言ではないかもしれない。

たくさんの本を買い、
たくさんの本を手放してきたけれど、
群ようこさんの本は一冊たりとも手離していない。
年ごろになった娘に超絶おすすめすることも
忘れず、今では娘も群ようこさんのファンとなった。

イギリスのトラオ亭にも一冊キープしたし、

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