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2022年3月の記事一覧

80年代ベストセラー小説回顧録

80年代ベストセラー小説回顧録

 ちょっと寝かせていて、時期外れになった記事なんですが、例年公開される年間ベストセラーに関する記事です。

 ランキング好きの自分にとって、毎年の風物詩みたいなもんなんですが、実用書やビジネス書、タレント本などを含んだ「総合」カテゴリーになると、自分の好きな『小説』が1位になることはあまりないし、いつもベスト10に2~3冊って感じで、ちょっと寂しさを感じてしまいます。

 まあ、そんな感じなのは今

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美術館は金食い虫でいいのか?

美術館は金食い虫でいいのか?

これはペーペーの頃は考えもしなかったことなのですが、美術館運営ってお金がかかるんですよね。

そもそも施設・設備に多額のお金がかかります。

なぜなら、作品を保存・管理するために温湿度コントロールがしっかりできる空調設備が必要だし(収蔵庫はもちろん、できれば展示室も)、展示ケースには透明度の高い大型ガラス、様々な展示作品に対応できる照明設備、独立した移動型の展示ケースだって値が張ります。

もちろ

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どっちが優秀?文系卒の学芸員と美大系卒の学芸員

どっちが優秀?文系卒の学芸員と美大系卒の学芸員

どうも。小さな美術館の学芸員です(バックナンバーを見ていただければ、だいたいどんな人間かわかるかと)。

さて、あおるようなタイトルになっちゃいましたが、結論から言うと大学は関係なく、人によります。当たり前ですが。

さて、誰も知らないであろうマニアックな話をします。実は、美術館(博物館も)の学芸員は大きく分けて2つのタイプがいます。

文系卒の学芸員と美大系卒の学芸員です。

ちなみに私は前者。

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美術品を見せる収蔵庫

美術品を見せる収蔵庫

美術館や博物館に展示されている作品は、その施設が所蔵しているコレクションのほんの一部に過ぎません。収蔵庫に眠っている多くの作品に光を当てようと、収蔵庫そのものを公開する「見せる収蔵庫」の取り組みが各地で進んでいます。

15万点を公開する巨大「収蔵庫」
デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン(オランダ)

オランダ、ロッテルダム中心部に2021年11月、巨大な銀色のお椀型の施設がオープンしました。

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景観と一体化した美しい美術館「横須賀美術館」 – Yokosuka Museum of Art

景観と一体化した美しい美術館「横須賀美術館」 – Yokosuka Museum of Art

こんにちは、Akiです。
建築好き通訳ガイドの視点から、建物の魅力について紹介しています。

今回は「横須賀美術館」です。
この横須賀美術館は、三浦半島の西端で幕末のペリー来航の地として名高い浦賀にあります。

公共交通機関でのアクセスだと、電車とバスを乗り継いで行くのに時間がかかるので、なかなか足が向きませんでしたが、先日ようやくはじめて訪れることができました。

京浜急行本線の終点「浦賀」駅

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「料理本の読書会」連載7回目は『ナチスのキッチン~』を読んで考える、台所と料理とレシピ!

「料理本の読書会」連載7回目は『ナチスのキッチン~』を読んで考える、台所と料理とレシピ!

食洗器の導入は、キッチンの一大革命!
田中 みなさん、こんにちは! レシピ本から歴史の本まで、さまざまな料理本を紹介する「料理本の読書会」が今日も始まりました。ライターの田中と双子のライオン堂書店の竹田の2人が、わいわい本と料理のお話をお届けします。
竹田 田中さん、ニュースですよ!
田中 え? 冒頭からなんですか? この連載に容易に時事ネタを入れ込むのはどうかと思いますよ。
竹田 そうじゃなくて

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『広告』最新号(特集:虚実)、発売! 不確かで多様な現実ともののあり方を考える全24記事

『広告』最新号(特集:虚実)、発売! 不確かで多様な現実ともののあり方を考える全24記事

こんにちは、『広告』編集長の小野です。

2018年の夏頃に編集長を引き受けてから、3年半ちょっと。月日が流れるのはとてつもなく早い、そう感じる一方で、出版ペースは相変わらずゆっくりな雑誌『広告』です。

当初の企画書に書かれていた今号の発売予定は10月でした。最初から、なんだかんだで12月くらいになるかなとは思っていました。でも、蓋を開けてみたら「なんだかんだ」が多発し、結局3月に……。

前号

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自分の名刺で大実験!7種類の紙×活版印刷

自分の名刺で大実験!7種類の紙×活版印刷

ようやく名刺を作りました。

7種類の紙で。

これ、知り合いに渡すときにトランプみたいに広げて「どの紙が良いですか?」って選んでもらえるのが楽しい…!
(初対面の方にはさすがにやりにくいですが)

印刷は活版です。非塗工・微塗工・マットに仕上がる紙…など色々な種類で刷ったので、印刷の相性を比較することもできます。

今回、印刷立ち合いに行かせていただきましたので、名刺ができるまでを活版印刷の工程

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星野道夫さんの『旅をする木』が電子書籍になりました!

星野道夫さんの『旅をする木』が電子書籍になりました!

アラスカを愛した写真家・星野道夫写真家・星野道夫さんは、アラスカの自然とそこに生きる野生動物や人々の営みを愛し、写真や文章で記録し続けました。星野さんの作品は国内メディアにとどまらず、「National Geographic」「Audubon」などの海外誌でも取り上げられています。
その文章は教科書にも収録され、授業で初めて星野さんに触れたという人もいるかもしれません。
星野さんとアラスカとの出会

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写真展のススメ(展示者用入門編)

写真展のススメ(展示者用入門編)

●はじめに

このコンテンツは5年ほど前に自分のブログに掲載していて、結構なアクセス数があったのですが、その後写真展ブーム(?)もあり、誰もが写真展に気軽に参加できるようになってきて、もうこの記事の役割は終えたなと感じ、ブログも閉鎖したこともあってお蔵入りにしていました。

それから年5-8回くらいの写真展に参加し、プロの写真家にも参加していただけるような写真展も主催することができ、今は(2022

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