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#短編小説
[企画参加] 私の書くルール
「文章の書き方」や「noteの書き方」については、何度も書いています。だから、繰り返して言うほどのことはありません。
けれども、たまに振り返ってみることは意義のあることですし、過去に私が書いたことを読んでいない人もいらっしゃるでしょうし、自分自身ですら忘れてしまっていることもあります、きっと。
今回、ももまろさんとヤスさんの記事を拝読して、改めて「私の書くルール」というお題で、まとめておく
初秋に想う 〜秋ピリカGPに応募してみた雑感〜
■秋ピリカGP「秋ピリカグランプリ」は、ピリカさんが主催されているnote企画で、界隈では有名な企画。ただ私は今回が初参加で、この企画を知った理由も「たまたまタイムラインで応募した方の記事を見たから」でした。
ピリカグランプリはテーマと文字数縛りがあり、今回のテーマは「紙」で文字数は1200文字。「面白そう!」と言う、単純な興味半分で参加したわけであります😅
■自作紹介ってことで、特に深く
ふたつの国宝 #シロクマ文芸部
752年 奈良 東大寺 廬舎那仏
金色に輝く廬舎那仏が私を見下ろしている。見下ろされた私は昂然と頤をあげてその像を見上げた。宗教と芸術がせめぎ合っている。出資者と芸術家の関係に、何かが絡みついている。いや、偶像と信仰の関係に、欲望が絡みついているのか。完全に純粋ではない何かが、私の目を曇らせる。
どうだすばらしいであろうと国家の顔をした男が偉そうに言うが、作ったのは他国の人間の技術と名
短編 | いい日旅立ち
帰りの電車は空いていた。膝に乗せたリュックの透けたポケット越しに、キンクマが熟睡しているのが見える。
ペットショップでひとりぼっちだったキンクマ。そして、ともに生きた妻に俺は依存してきた。しかし、今なら言える。人生のどん底から一緒に乗り越えた家族であると。
キンクマは、言語とネットを駆使して、異類の人間界の中で自立して生きてきた。
しかし、俺はどうだっただろうか?
俺は遥香を頼るこ
四丁目の神様【短編小説:約5,000字】
「だるぅっ。だっるるるるぅぅぅっ」
東京は豊島区西巣鴨四丁目にある安アパートの一室で、六畳一間の畳に横たわりながら、さも面倒くさそうに中年男が叫んでいる。
「田中さん、ご指令ですよ」
そう言ったのは同居のお目付け猫、名前をイナリという。純白の毛色にぽっちゃりボディ、目は細く垂れ気味である。
「手術を手伝って来いだそうです。2丁目のハルって女の子が今日手術らしくて、その執刀医がヤブで、バレていニャ