#多様性を考える
体の性を自分で決める
胸が膨らんでいても、子宮に続く穴があっても、毎月のように血を流しても。この体は「男の体」なのだ。
常識で考えるなら女の体なのだろうけれど。体の性を決めるのは、意外とそんなに簡単じゃない。
性器の形とか。
顔の造りとか。
背の高さとか。
毛の生え方とか。
筋肉や脂肪の付き方とか。
そういうもので僕らは何となく人の性別を判定している。
基準はあくまで平均に基づくもので
戸籍の性別変更要件と、自分の体を自分で決めるということ
戸籍の性別を変更するための手術要件撤廃に関するニュースを見た。手術要件を擁護する当事者のコメントが支持を集めていた。だから当事者が手術要件を支持しているという話ではなく、この現象自体が当事者に対する抑圧の強さを示していると思った。わがままは言わず、多数派に配慮して許していただかなければならない、そういう精神が染み付いているような気がした。
僕自身は手術要件はなくていいと思っている。ホルモン治
性別を医学的に決められるのは怖い
性自認は遺伝子で決まるという説を目にして怖くなった。
トランスジェンダーがトランスジェンダーであることが医学的に証明できるようになると喜ぶ人もいるかもしれない。でも僕はそういう発想自体が怖いのだ。
遺伝子を調べたら僕の自負する性別がわかると考えるなら、僕の性別を他人が決められることになる。僕が何を感じ何を考えているかなんて何も知らない専門家が、あなたは女ですとか男ですとか勝手に判別するの
ジェンダー論に関心を持つ個人的理由
自分は女の出来損ないだと長いこと信じていた。
自分が女であることを認められないのは子供時代の一時的なことで、大人になるまでの過程のどこかで諦めて受け入れて女になっていくのだろうと思っていた。きっとみんなそんなもので、成長していくうちに自然と女になっていくのだろうと。
けれど思春期を過ぎても「女」になりきることができなかった。みんなが乗り越えていく「女になる」という壁を、自分だけ越えられな