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エッセイ他

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長めの詩と、物語と、ポエムの延長線上にあるエッセイと。
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2023年3月の記事一覧

誘惑って何だろう

誘惑って何だろう

 誘惑という概念がちょっと嫌いだ。

 責任逃れに使われ得るから。

 「誘惑された」と主張すれば、自分の言動の原因を相手に帰することができる。

 相手が本当に誘惑する意図を持っていたかどうかなんて確かめようがない。誰にでもするような親切だったのかもしれないし、着たい服を着ていただけかもしれない。誘惑するつもりなんてなかったと本人が否定したところで、信じてもらえなければそれまでだ。誰にも確かめよ

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小説を書く意味がわからなくなってきた

小説を書く意味がわからなくなってきた

 言いたいことを言いたくて小説や詩を書いてきた。

 自分自身の言葉として書くことはできなかった。受け取った人にどう思われるか怖かったし、何より自分の内側から聞こえてくる否定の声に耐えられなかった。

 何言ってんの?(笑)とか。

 完全に間違ってる、何にもわかってない。とか。

 不快。悪影響。とか。

 エッセイっぽいものを書いたなら、その時は良くても、時間が経てば否定の言葉で頭がいっぱいに

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魔女になろうと思った

魔女になろうと思った

 スピリチュアルな話ではなく。

 魔女といえば異端者、「父なる神」の秩序に逆らう者。

 要するに、おっさんやじいさんばかりが牛耳っている、上に媚びて下を嘲笑う、マウント合戦の現代社会に背を向けて、もっと別の原理で生きてやろう、という話。

 あらかじめ断っておくと、ここで言う「魔女」とは漠然としたイメージとしての魔女であって、中世の魔女狩りの時の基準とか詳しいことはよくわからない。

 ちなみ

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親への気持ちの区切り(暫定)

親への気持ちの区切り(暫定)

 親に対する気持ちに一旦の決着が付いた気がするので書き留めておく。

 母親への今の気持ちを一言で言えば、「普通に人として嫌いだな」というところだ。恨んでいるとか、許すとか許さないとか、そういうのはもうあまり重要ではなくて、ただただ性格が合わない。

 少し前まではやっぱり親への期待を捨てきれず、親への怒りを抱えていた。けれど最近になって、親は私の求めているものを悪意で与えてくれないのではなく、そ

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ヤドカリの故郷

ヤドカリの故郷

 家の前から煙が見える距離で火事があった。

 外を歩いていると黄色がかった燃え滓が犬の背中に舞い落ちて、つまむと脆く崩れた。誰かの生活の破片を浴びているのだと思った。

 暮らしが突然に壊れてしまった経験は自分にもあるはずなのに、灰色の煙の根元で立ち尽くしているであろう誰かの痛みを感じることはできなかった。

 建物としての家は仮初のものでしかないと、多分心のどこかで思っている。

 住む場所は

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憂鬱な幸福論

憂鬱な幸福論

 幸せとは湖の薄氷の上にあるものだ。

 足元にはいつだって、冷たく深い水の塊が青く青く待ち構えている。

 何気ない不注意が、ちょっとした偶然が、湖の上の氷に亀裂を作る。亀裂が元に戻ることはなく、新しい氷が薄い膜を張って塞ぐだけ。触っただけで崩れてしまうような脆いかさぶたがいつまでも残る。

 水底にはかつて幸せを構成していたものが凍ったように沈んでいる。時々あえて氷を割って、悲しみの色をした水

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推し(と便宜上呼んでいる)キャラについて語ってみる(闇鍋)

推し(と便宜上呼んでいる)キャラについて語ってみる(闇鍋)

※ネタバレに配慮していませんのでご注意ください。

 そこそこにほどほどのオタクなので歴代の推しとも呼べるようなゲームやらアニメやらのキャラクターがいるのだが、何となく語ってみたくなったので書いてみる。

 まず自分の好きなキャラクターは大まかに「光の推し」と「闇の推し」とでも呼ぶべき2パターンに分けられる。

 光の推しというのは普通に好きなキャラのことで、女性キャラはこちらに入ることが多い。「

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