体調が悪いからであろうか。どうも私は「吾輩は猫である」の文章が苦手である。どこかこう、一点をジッと見つめ続けなくては読めないような、そんな文章である気がする。読んでいて非常に疲れるし、不安になる。ただし、この小説が漱石理解には欠かせないのだとも思う。漱石が好きなので、読む。
少し過ぎてしまいましたが、2月22日は猫の日でした。ちょうど夏目漱石の『吾輩は猫である』を読んでいて。主人公の猫くんを色鉛筆で描いてみました。作中で、淡灰色の班入りの毛衣と本人(猫)が言ってて、そんな柄の猫が思い浮かびませんでしたが、一応『吾輩は猫である』の猫くんです。
高松正勝&鈴木みそ『マンガ化学式に強くなる』ブルーバックス、2001.、関口知彦&鈴木みそ『マンガ物理に強くなる』ブルーバックス、2008.は、オススメのマンガだ。特に『マンガ物理に強くなる』は夏目漱石『吾輩は猫である』でも問題にされていた「ニュートンの運動律」を上手くマンガ化。
因みに、村上春樹『猫を捨てる』として出版された文章は、文藝春秋に掲載時にリアルタイムで読んでいた。しかし今回、高姸氏の絵がついたことで印象が変わった。村上氏が、自らの文章について、夏目漱石や正岡子規の文脈を捨てようとして捨てられなかったこととダブルミーニングになっている気がした。