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文庫本の改装『吾輩は猫である』

「みんとしょ」(みんなの図書館)または「一箱本棚」というもの、最近聞きますが、私の身近にもできたので、一箱借りています。
主に手製本をテーマにした箱にしております。
そこに文庫本を改装して布装丁のハードカバーにしたものを置いてみました。新潮文庫の『吾輩は猫である』ですが、歌川広重の猫の絵柄で黄色地の布で包んだもの。これに興味を持ってくださった方が多かったのです。
「手製本」を楽しむ入り口として、文庫本の改装は良いですよね。手製本の入門的なハウツー本でもよく紹介されています。
(例:『美篶堂とつくるはじめての手製本』)

私の棚をきっかけに、「手製本」に興味を持って頂けて嬉しいので、この本の改装、製作過程をちょっとご紹介しておきます。

言わずと知れたこの名著は、他の出版社も文庫化していますが、新潮社の文庫のカバー装画は安野光雅さん。好きな画家です。
描かれた優雅な猫は、漱石の筆による名も無き猫の姿を描いているわけではないところが面白いです。それならばさらに猫の名画を乗せてしまおう!と考えて、広重の猫を。
猫を集結させて遊びました(^_^)、この改装本。

お気に入りの文庫本をちょっと特別な装いに仕立てるという楽しみ。
好きな布で、特に手ぬぐいは色柄が豊富で楽しいですよね。

ちなみに使用してる手ぬぐいは「芸艸堂」の商品です。
末尾にリンクをつけておきます。

No.27。私の本棚。
文庫本を分解、切り離し。布は手ぬぐいを裏打ちして。
背表紙も綴じ込むので組みたて方を工夫。
伝統的な「ルリユール」では仮とじ本の表紙も背表紙も綴じ込むので、それに習って。
カバー表紙と見返しの組みたて方もちょっと工夫。
仕上がり、開くとこんな感じ。見返しと綴じ込みカバー表紙。
布柄のトリミング箇所はトレペに作図したものをあてて考える。
タイトルなどは、本体の表紙から切り取って貼り込みました。


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