『街道をゆく−三浦半島記』小栗上野介忠順と横須賀
三浦半島の付け根にある横須賀、現在は米軍基地があり、戦前は日本海軍の重要施設がありました。横須賀という土地を海洋基地へと開発したのは、小栗上野介という幕末の旗本です。海軍奉行や勘定奉行を歴任した小栗上野介は、日本を近代化するためにフランスの造船技術を導入しようと、横須賀に大規模な造船所や製鉄所を造りました。これらの一大工業施設は、明治政府が引き継ぎます。
小栗上野介は、幕府内で勝海舟と対立していて、薩摩や長州に徹底抗戦しようとしていました。そのためか薩摩や長州や土佐を描い