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たおやか日記

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恋人との健やかな日々を紡いでいきます。 SNSをやっていない人なので、記念日にまとめてお披露目しています。 「彼氏・彼女」ではなく「恋人」という言葉にこだわっていると話したら…
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#これからの家族のかたち

なにもあきらめたくない、赤い糸

なにもあきらめたくない、赤い糸

私の夢も、君との未来も、どっちも諦めない。
そんなのって、やっぱり夢物語なのでしょうか。

いや、そんなことない。そんなことないはずだ。

❄︎ ❄︎ ❄︎

ちょっと良いなと思っていた会社から連絡が来た。
2次面接スキップして最終面接に来てくださいって。

オーダーメイド制で、大量生産・大量廃棄を乗り越えることを、1番の目標としている会社。

まさに、私が大学時代に研究していたことや、
今、こう

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生存確認程度のことでも尚

生存確認程度のことでも尚

ただの学校終わり。
家の目の前に救急車が止まっていた。

向かいのお婆ちゃんは元気に水やりしていたから、きっと私のアパートの誰かだ。

一人暮らしの人ばっかりだろうから、相当大変だろうに。

会ったこともない人に余計な心配をしている時、
ふと嫌な妄想をしてしまった。

もし、私が倒れても、恋人は助けに来ないだろう。

そして、それは逆も然り。

私達は、互いに連絡不精で、ラインが3日空くことだって

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溢れんばかりの春を揺らそう

溢れんばかりの春を揺らそう

「あれ、なんでいるの!え!どうしよ!」

今日に限ってJRではなく、御堂筋だった私。
自転車を置いた君にばったり会った。

予定よりも早く会えてラッキー!なんて思っていたのに、なんだか君はオロオロ落ち着かない…

大丈夫??なんかあった??

「実は、会った時にお花渡したくて…買いに行く途中で…間に合わなくてごめんね」

なんてこった!!!

私が1番好きだと言ったお花を覚えていてくれて、バレンタ

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かみさま、もうそれくらいにしてあげてください

かみさま、もうそれくらいにしてあげてください

かみさま、お願い。
これ以上彼をいじめないであげてください。

だって、十分じゃないか。

夜勤も、連勤シフトも、ダブルワークも。
こんなに頑張っているのに。なのに社員が飛んで、負担がまた増えた。

頑張っている人が、きちんと報われる世界にするって約束じゃないの?

「ごめん。ほんとうにごめん。すぐいくね。」

約束の時刻を1時間過ぎても、既読にならないので
電話をかけたら、ものすごい勢いで懺悔さ

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指輪なんかよりも

指輪なんかよりも

「鍵、もうそれは婚約と同義だよね」

おふとんの中で、恋人がむにゃむにゃ呟く。

良かった。君が私と同じ思考回路で。

そもそも、婚約指輪って何なのよ?って思う。

男の人が、女の人にパカってあけるアレ。
韓ドラで観たら胸キュン案件なのに、現実だと、一気に違和感が溢れ出してくるのは私だけ?

私だって、等しく君を愛してるんだかから、
パカってやる権利、あるはずだよね?

パカした後日、女の人は何か

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電話越しの君の顔

電話越しの君の顔

私たちは、声から恋に落ちた。

心地よく響き渡るチェロのような低音ボイスと、
きらりと光るワードセンス、優しさ溢れる語尾に
あの日からずっと虜で。

今日も電話できるかな??
付き合う前は、そんなことばかり考えてたっけ。

君も同じだったなんてね。

北海道由来のゆるゆるの喋り方と、ちょっと高め
のふわふわ声を聞いた時、本物のお嬢様だなんて
思ってくれたらしい。照れちゃうなぁ。

画面いっぱいに耳

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月の舟に乗って

月の舟に乗って

「俺の形に変わってしまう事が最も嫌なので」

君の精一杯搾り出したその声と、真っ直ぐな瞳が寝ても覚めても忘れられない。

こんなにも、純度100%の私を絶対に保ちたいと
想ってくれる人、他にいるんだろうか。

いや、宇宙の果てまで探したって、君だけよ。

❄︎ ❄︎ ❄︎

ラグビーのマネージャー、男女混合の寮、ゼミ。

大学4年間、振り返れば沢山の男友達ができた。

何の恥じらいや、ためらいもな

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唯の日常なんて

唯の日常なんて

知らなかった。
自分の誕生日より浮かれる日があるなんて。

「誕生日なんて唯の日常。何もしなくて良いよ」

どこまでもアッサリしている君が呟く。
ううん、君が良くても私が駄目なんだよ。

けれど、一度も恋人の誕生日を祝ったことの無い
私には、知識も、経験も、日数も限られていて。

そうだ。

今の私に出来る最高の料理ラザニアを作ろう。
余ってるチェックの布で、テーブルクロスも。
君が私に似てるって

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ミニミニ・ロールケーキ

ミニミニ・ロールケーキ

「今日は贅沢しよっか!」

1ヶ月記念日の夜。
せーので指を指して、小さななロールケーキを
スーパーのカゴに入れる。

甘く包み込むような、ふわふわのスポンジ。
決して胃もたれせず、何度も味わいたいクリーム。

これはきっと、君の結晶だから。

「なんかあった?大丈夫??」

遠出して疲れた時、ヒールに疲労困憊した時、
見逃してしまいそうな程の些細な変化に気づき、斜め45度に首を傾ける。

「謝り

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涙の訳は聞かないでおくよ

涙の訳は聞かないでおくよ

ポロポロと、涙を零すあなたを抱きしめながら
この人の涙を拭くのは、私の役目でありたい。

これからも、ずっと。
心の片隅で、そう確信したのです。

お家に来た恋人に、今まで書き綴った文章を
まとめた本の話をした。

彼は私の紡いだ言葉を読んだことがないので。

失恋話もあるけど、読みたい?って聞く私に、
「1番ライトな日常回だけお願いします」だって。

そういう臆病な所、相変わらず愛おしいネ!

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トリケラも笑う夜に

トリケラも笑う夜に

ねぇ、どうしてそんな素敵な言葉が出てくるの。
一旦、脳味噌を覗かせてもらって良いかな?

noteに恋人との日々を綴っても良いか尋ねた夜。

インスタはもちろん、SNSを使わない君にとって
「赤の他人にプライベートを覗かれること」
「知らないところで勝手に紡がれる独自の物語」
本当は、すっごく嫌なことなのかなって。

嫌だと言われたら、キッパリ諦めよう。
noteなんかで喧嘩するのは馬鹿馬鹿しいか

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