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遊び場と匣の向こう側:ビデオゲームと少年少女たち

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「ゲームとは、芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定するものである」(グレッグ・コスティキャン)  「… もっと読む
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#ゲーム

ゲームと言う娯楽に求めるもの

ゲームと言う娯楽に求めるもの

あんたはゲームが好きだったりするかい?

ふと俺のオッサンに至るまでの人生ってやつを振り返ってみると、結構な頻度でゲームの思い出ってのが出てくる。

それこそ、テレビゲームのはしりでもあるテニスとかから始まって、カセットビジョンやらを経由してファミコン、スーファミ、パソコンゲームなんて感じで実に多くのゲームが俺の経験値の中に埋没している感じがする。

黎明期のゲームは、当然ながら今のようにゲームと

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「ゲーム×教育」の最新Topics

「ゲーム×教育」の最新Topics

column vol.1172

昨日は、未来の学校のカタチについて、その予見をお話しさせていただきましたが

「教育」ということでいえば、最近は「ゲーム」を取り入れている学校が、ますます増えているのです。

特に最近は『桃太郎電鉄』の教育版に注目が集まっています。

今日はそちらに関しての話と、元祖「ゲーム×教育」とも呼べる「マインクラフト」の最新トピックスをお届けしたいと思います。

ぜひ、最

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ファンタジーと想像

ファンタジーと想像

あんたは2023年度冬アニメでは何を見ていた?

最近は異世界転生モノみたいなのが大量発生していて、そのジャンルは俺は全く興味がそそられないので見ていないんだけれど、ファンタジーものが嫌いってわけじゃないんだよな。

鋼の錬金術師だって好きだし、この前までやっていた葬送のフリーレンも楽しんで見させてもらった。ダンジョン飯もオモロイね。

前にこんな記事も書かせてもらったりするしね。

今回は俺のフ

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野球ライセンスとゲームの歴史 ―コナミへの風評は正しいか?

さて皆さんクイズです。「ゲームにおいての野球の実名ライセンスを独占契約した初の企業」はどこでしょう? 

ヒントは、コナミではありません。

……

……

……

はい、正解は「バップ」でした。

これをX上に投稿したところ結構な正解率で驚きました。皆さんはわかりましたか?

この記事ではゲームと、日本のプロ野球の実名ライセンスとの関わり合いと、コナミのやらかしについて深く解説していきます。よろ

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ユニコーンオーバーロードのバトルシステムが素晴らしかったのでそのヤバさを説く

ユニコーンオーバーロードのバトルシステムが素晴らしかったのでそのヤバさを説く

ユニコーンオーバーロード、好評ですね。
メーカーから品薄のお詫びがでるほどでした。
(あ、ここの話はそんな重要じゃないので面倒な人は目次までスクロールしてください)

ユニコーンオーバーロードを作ったヴァニラウェアさん(アトラスさんは販売担当)といえば根強いファンを持つゲームメーカーです。よく2DアクションかRTSを作っています。

2Dアクションだと「朧村正」や「ドラゴンズクラウン」、「オーディ

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スイカゲーム- Aladdin X

スイカゲーム- Aladdin X

 器の上から果物が落ちてくるスマホゲーム。スクショはiPhone版であるが、適切な場所へ落とすことに専念しなければならない。果物は落ち、同じ果物同士が接触すれば、大きな果物に変化して行く。

 目的は、器の中で立派なスイカを作ることにある。果物同士が変化する中で、小粒のサクランボやイチゴ、ブドウなどが邪魔が邪魔となり、器の中で生成された果物が動きが止まり、だんだんと窮屈になってしまう。

 結局、

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ゲーム制作界のロボコン「神ゲー創造主エヴォリューション」を知っているかい? #神エボ2023

ゲーム制作界のロボコン「神ゲー創造主エヴォリューション」を知っているかい? #神エボ2023

ゲーム制作界のロボコン「神ゲー創造主エヴォリューション」、NHKが本気でやっているゲーム制作をする若手の挑戦を描く昨年から始まった新番組です。
https://kamigame-evo.com/

審査員はこの面々。

最上もがさんのインタビューがよい、むしろ作ってる側になってたかもと思うと熱い。

ファイナリスト発表&フィードバック会:2023年10月末既にTGS2023にて予選が開催され、第3

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なぜゲーム作りは大変になったのか?

なぜゲーム作りは大変になったのか?

前にゲームとあまり縁がない人と話をしたとき、ゲーム作るのに1年以上かけてると言ったら驚いてたんですね。なんでそんなに時間かかるの?と。
なのでゲーム制作はこんなに大変なんだぞ、を説明しようと思い書いてみました。

ゲームの歴史を振り返って、こんなに進化してきたというのはあるけど、
開発者目線でこんなに大変になったという意味合いで書かれたものはあまりなさそうだったので、少し意味もあるかな。

長くあ

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パーソナルワークとゲームの関係

パーソナルワークとゲームの関係

 イラストレーターとして三十年以上絵を描いてきました。イラストレーションですので、当然のことながらクライアントのリクエストに応えるタイプの絵です。自分には人のために絵を描くことがとても性に合っていたと思っています。なぜなら自発的に描きたい絵が何も思いつかなかったからです。外側からテーマが与えられて、制限のある中でいかに面白いものを作れるかというところにやり甲斐を感じていました。 

 ところが、三

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3日後に命運が決まる、パルワールドという偶然の物語

3日後に命運が決まる、パルワールドという偶然の物語


1. 金さえあれば、面白いゲームが作れる訳ではないクラフトピアを開発してから3年間、パルワールドというゲームを作り続けてきた。
それがようやく3日後、リリースされる。

ここまでの道のりは長かった。
振り返ってみると、凄く回り道をしてきた気がする。
する必要のない失敗の連続だ。

知っていれば、躓く必要のない場所で、何度も躓いた。
業界の専門家なら、知ってて当たり前の事を、知らなかった。

私た

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ふしぎの城のヘレン製作中に考えていたこと

ふしぎの城のヘレン製作中に考えていたこと

2011年にリリースした作品「ふしぎの城のヘレン」について、製作中に考えていたことを綴ります。当時明確に言語化していたわけではありませんが、消費者を意識する創作では役立つ部分もあると考え、改めて文章にまとめました。

・楽しみ方を伝えるということ万人が面白いというゲームはないが、世にあるすべてのゲームは誰かにとって面白いゲームである。つまり、潜在的にはすべてのゲームが「面白いゲーム」ということです

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この島を冒険したことは、きっと忘れない『ゼルダの伝説 夢をみる島』

この島を冒険したことは、きっと忘れない『ゼルダの伝説 夢をみる島』

スーパーマリオランドの時も話しましたが、手元で遊べるって、それだけで子どもには忘れられない価値があるんですよね。
不思議じゃないですか。ポケットに収まるサイズのゲーム機が、ドットの粗いゲーム画面が、ピコピコしたサウンドが、他にはない思い出を刻んでくれるわけで。
そんな私はDS世代ですが、「小さくて大きな世界が手元にある」という、根底にある特別感に大きな違いはないと思っています。そして今、Switc

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ゲーム機における「ハードが先か、ソフトが先か」についての考察

ゲーム機における「ハードが先か、ソフトが先か」についての考察

任天堂を世界的大企業へ押し上げた山内元社長は、ご存知の通り数多くの名言を残されていますが、中でもこの言葉は非常に有名だと思います。噛み砕いて言うなら「ハードはソフトのために仕方なく買うもの」ということです。

一方で、東洋証券の安田さんは、「【月間総括】遺訓を打破した任天堂と,常勝不敗に囚われるソニーグループ」の記事において、次のようなことを主張しています。

なるほど。
文章全体を見ると結構過激

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『ゼルダの伝説』青沼英二プロデューサーにフランス・シュバリエ勲章授与へ。勲章か…

『ゼルダの伝説』青沼英二プロデューサーにフランス・シュバリエ勲章授与へ。勲章か…

2023年11月6日、任天堂の青沼英二氏が、フランスの芸術文化勲章シュバリエに内定したと日本経済新聞電子版が報じた。

芸術文化勲章シュバリエは1957年に創設されたフランス文化通信省より与えられる勲章で、おもに芸術分野から受賞者が選出される。

青沼英二氏は『ゼルダの伝説』シリーズ総合プロデューサーとして、近作では『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』を手掛け世界的大ヒットに導いた。

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