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ボードゲーム関係

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#ゲーム

なのか展備忘録-Ⅺ 「創造的なゲーム、ゲーム的な創造」

なのか展備忘録-Ⅺ 「創造的なゲーム、ゲーム的な創造」

僕は会期の終わり近くに遊びに行ったので、ここのブースはだいぶ人で埋め尽くされていました。閑散としている初期の頃もすこし見てみたかったなあと、今となっては思います。

顔の見えないチーム戦

これは、高畑慧(コロコロ堂)様から出展された「創造的なゲーム、ゲーム的な創造」というタイトルのゲーム。黒と茶の2チームに分かれて、自分のチームの得点が高くなるように木片とキャラクターを配置していきます。

置き

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ボードゲームを面白くしたい人のための、テストプレイ実践マニュアル

ボードゲームを面白くしたい人のための、テストプレイ実践マニュアル

新しいボードゲームをつくるのは、新しい体験をつくること。だからテストプレイが欠かせません。

テストプレイとは、ゲームのプロトタイプを実際に遊んでみて、ゲームシステムの整合性の確認や抜け穴を探すことです。頭の中で考えたルールが実際に運用できるか、楽しいかどうかは、やってみなければわかりません。新しい体験は、できるかどうか分からないから新しい体験なのです。

WAZA gamesではそんなテストプレ

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ボードゲームモノポリーは幼児には難しいの?

ボードゲームモノポリーは幼児には難しいの?

結論。

幼児でも遊べます。

以前、5歳の息子が人生ゲームにはまっているという記事を書きました。

すでに息子は人生ゲームを卒業して、次の段階へと進みました。

それがモノポリーです。

ジュニア版ではなく、通常版です。

対象年齢は8才以上だそうです。

もっと早くから教育に取り入れても良さそうです。

ちなみに、モノポリーって?

モノポリーは20世紀初頭にアメリカ合衆国で生まれたボードゲー

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創作ゲームを作って遊ぶ!4 ルール作りのコツ

創作ゲームを作って遊ぶ!4 ルール作りのコツ

実践編で10個ほど身近な素材で作るゲームを紹介したので、ここでルール作りのコツを書いておこうとおもいます。
ゲーム論的に言えばルールを作るのは簡単ですが、良いゲームを作るとなると話は少し違ってきます。ルールを作る上で大切なことがいくつかあります。

1:公平性 
2:リスクとそれに対するメリットのバランス調整 
3:期待値がほぼ等しい選択肢の用意

文字で書くと難しそうですね。実際も難しいです。

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まだまだアソビ大全の話がしたい!

まだまだアソビ大全の話がしたい!

こんにちは。すいです。

先日、switchで遊べるゲーム「世界のアソビ大全51」に収録されている、マンカラというゲームがおもしろいよ~!というnoteを書いたのですが、もう少しアソビ大全の話がしたくなってしまったので、今日もアソビ大全の話です。アソビ大全に興味がない方も、なんとなく楽しいゲームについて話しているのであろうと、伝わってくれていたら嬉しい!

「世界のアソビ大全51」は、世界中で親し

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【ゲムマ2024春出展】時を止めるボードゲーム!? 「忍法・時止めの術」の遊び方

【ゲムマ2024春出展】時を止めるボードゲーム!? 「忍法・時止めの術」の遊び方

忍法・時止めの術
制作:やまもと まこと(Studio URUSAN)

はじめに

4月27日(土)に2回目のゲームマーケット2024春に参加します!
前回出展した2022春の反省も踏まえて…

今回は「時を止める」をコンセプトに
ボードゲーム「忍法・時止めの術」を制作しました!

忍法・時止めの術は、
4月27日(土)
ブース:N02
箱入りver.:1,500円
箱なしver.:1,000円

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nim ニム って、正直つまんないゲームですよね?(1)

nim ニム って、正直つまんないゲームですよね?(1)

今回のお話は ちょうどぴったり1900年あたりの年代から始まります。
この頃、初めてnimを系統立てて数学問題に仕上げた人が現れました。これにより、数学者達にとっては、「最新型のオモチャ」が与えられた状況になったわけです。

当時の数学界の一部の人々は、nimの解析、つまりこのゲームの必勝法を解析で出せないか?完成できないか?いや、きっと作れるよね?というとで、競うように各大学で解析作業をやってた

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Anthony Faber氏による2024年の期待すべき新作ゲーム(My most anticipated games of 2024)

Anthony Faber氏による2024年の期待すべき新作ゲーム(My most anticipated games of 2024)

本記事は、Anthony Faber氏が2024年2月13日に投稿した「My most anticipated games of 2024」の翻訳である。

久々にAnthony氏のブログの更新があったので翻訳することとした(現在、彼のポッドキャストの定期更新も止まっている。)。私の本業がかなり忙しくなかなか翻訳が進まないが、ひっそりと続けていこうと思っている。

記事の内容はタイトルそのままであ

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「人がやらんくてええやろ」を考える

先日知人を招いて自宅でボドゲ会を開き、ライナークニツィアの名作である「エスカレーション」をプレイしていたときのこと。

一旦説明を終えて、一度テストプレイを行ったあとに、少しボドゲ経験がある友人が大負けしたあとにこう言い放った。

まぁまぁそう言わず、と何ラウンドか繰り返した結果、彼も結局はエスカレーションの虜になったのだが、私の中ではそのときの発言が今もこだましている。

別にショックだったわけ

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「ゲームマーケット2023秋」に行ってきました

「ゲームマーケット2023秋」に行ってきました

日本最大のアナログゲームの祭典であるゲームマーケット(2023秋)に行ってきました(私が行ったのは12月10日)。

12月に開催するイベントを「秋」って銘打つのはどうなのと思わないこともありませんが、それは私だけじゃなく参加者(おそらくは主催者も)全員が思っているであろうことなので深くは触れずにおきます。いいんです東京はまだ一部紅葉が見られる場所ありますから!!

というお約束のツッコミはさてお

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実体験した、コミュニティの力(前編)

実体験した、コミュニティの力(前編)

今回は、自身が参加しているコミュニティでの体験から見えた、コミュニティの魅力を紹介したい。

コミュニティには、偉大な力がある。

それは、ぼく自身が実際にOSIROで運営されている複数のコミュニティに一メンバーとして参加し、そこで予想もしなかった幸せな体験をたくさんしていることが大きい。今回は具体的なストーリーを、ぼくの体験談を通して伝えたいと思う。

すこし長くなるので前編・後編に分けて、4つ

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アブストラクトゲームの有限さ

アブストラクトゲームの有限さ

先日、代表的なアブストラクトゲームのひとつオセロ (※1) の解決を証明したという論文が話題になりました。

論文は査読前で、アルファ・ベータ探索法を改良したプログラムを使用しています。膨大なゲームツリー探索の計算量を減らすために複数のアルゴリズムを組み合わせており、証明の妥当性にはついてはまだ疑問の声もあるようです (※2)。

もっとも、オセロは一定の手数のうちに終了することが保証されている有

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ボードゲームデザイナーのドキュメンタリーを撮っている人

ボードゲームデザイナーのドキュメンタリーを撮っている人

ゲーム好きですか? 私は好きです!!!!!
vampire survivorsの実績、ちゃんと100%になってます!!!!!
TRPGも、1回だけやったことありますねー。
ボードゲームは!!!!! いや人生ゲームとかはあるけど。
大学のお知り合いの方たちが、かの有名なカタンにハマってオリジナルボードゲームを作られていたので、ボードゲームを同人で作る文化があるというのは知っていたのですが。
まあでも

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「人生ゲーム」が好きじゃなかった。

「人生ゲーム」が好きじゃなかった。

父は、その日に食べるものもないのに、必要ないものにお金を使ってしまう人で、特に「賭け事」に目がなかった。
パチンコやマージャンや競馬などのギャンブルはもちろん、家庭でも何かあるごとに「賭けるか」と言った。
それで、ゲームをやりたがった。

そしてついに、家にあるトランプや花札や麻雀だけで満足せず、ボードゲームを買ってきた。
支払いを滞納して、電気が止まるか、アパートを追い出されるか、というときにだ

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