べよ

ボードゲームにまつわるニッチな話の翻訳とか。

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最近の記事

デザイナー・ダイアリー:「フィット・トゥ・プリント」(Designer Diary: Fit to Print)

本記事は、Peter McPherson氏が2023年9月29日に投稿した「Designer Diary: Fit to Print」の翻訳である。 Peter McPherson氏はニューヨーク北部在住のゲームデザイナー兼フリーランスライター。代表作として、「タイニータウン」や「Wormholes」がある。 「フィット・トゥ・プリント」は、Peter氏が、ヒット作を連発するFlatout Gamesと初めて組んだ作品である。Flatout Gamesといえば、「キャリコ

    • 「フォレストシャッフル」Alpain拡張のレビュー(Forest Shuffle Alpine Expansion Review)

      本記事は、Anthony Faber氏が2024年3月9日にBGG上に投稿した「Forest Shuffle Alpine Expansion Review」の翻訳である。 題名のとおり、「フォレストシャッフル」の拡張である「Forest Shuffle Alpine Expansion」に関するレビューの記事である。少し前に翻訳した記事では、「フォレストシャッフル」は拡張でもっと化けるかもしれないとの評価がされていたが、そのフォローアップ的な短い記事となる。 また、「W

      • デザイナー・ダイアリー「パックス・パミール:第2版」

        本記事は、Cole Wehrle氏が2018年8月14日から2019年1月17日にかけてBGG上に投稿した「パックス・パミール:第2版」のデザイナー・ダイアリーである。 前回、「John Company: Second Edition」のデザイナー・ダイアリーを翻訳した経緯もあり、このデザイナー・ダイアリーを翻訳することとした(が、非常に長いものとなった。)。 「パックス・パミール:第2版」はかなりピーキーなゲームである。いわゆるPaxシリーズであるからといえばそれまでだ

        • 3つの優れた新作ボードゲーム(Three great new games)

          本記事は、Anthony Faber氏が2024年2月26日にBGG上に投稿した「Three great new games」の翻訳である。 短い記事で、タイトルのとおり、Anthony氏が新作ゲームで感銘を受けたもの3つを紹介するものである。特に付記するところはないだろう。 元記事は以下のリンク先を参照されたい。ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリー機能を利用させていただいた。 昨日は素晴らしい日だった。日曜日に新作ゲームを3つプレイすることが珍しい上に、その全てが素

        デザイナー・ダイアリー:「フィット・トゥ・プリント」(Designer Diary: Fit to Print)

        • 「フォレストシャッフル」Alpain拡張のレビュー(Forest Shuffle Alpine Expansion Review)

        • デザイナー・ダイアリー「パックス・パミール:第2版」

        • 3つの優れた新作ボードゲーム(Three great new games)

          Anthony Faber氏の2023年のベストボードゲーム(My top ten games of 2023)

          本記事は、Anthony Faber氏が2024年2月19日に投稿した「My top ten games of 2023」の翻訳である。 こういった形式の記事を翻訳するのは一過性感があるものの、Anthony氏のブログが再開されてきたことや、意外と日本語版のアナウンスがないものが散見されたことから、翻訳する意義があるように思われた。 注目すべきは6位と2位に掲載されている作品であろう。どうやら海外ではかなり意見が分かれたゲームのようだ。本記事はそのゲームを擁護する内容とな

          Anthony Faber氏の2023年のベストボードゲーム(My top ten games of 2023)

          Anthony Faber氏による2024年の期待すべき新作ゲーム(My most anticipated games of 2024)

          本記事は、Anthony Faber氏が2024年2月13日に投稿した「My most anticipated games of 2024」の翻訳である。 久々にAnthony氏のブログの更新があったので翻訳することとした(現在、彼のポッドキャストの定期更新も止まっている。)。私の本業がかなり忙しくなかなか翻訳が進まないが、ひっそりと続けていこうと思っている。 記事の内容はタイトルそのままである。昨年度の同趣旨のリストの印象は、意外と日本語版のリリースが発表されているとい

          Anthony Faber氏による2024年の期待すべき新作ゲーム(My most anticipated games of 2024)

          デザイナー・ダイアリー「John Company: Second Edition」

          本記事は、2021年3月17日から同年4月15日にかけてBGG上に投稿された「John Company: Second Edition」のデザイナー・ダイアリーである。 「John Company: Second Edition」は、「ルート ~はるけき森のどうぶつ戦記~」や「パックス・パミール:第2版」を手がけたCole Wehrle氏の旧作「John Company」のアップデート版である。 本作品の日本語版は発売されていないが、一部で熱狂的にプレイされており、訳出す

          デザイナー・ダイアリー「John Company: Second Edition」

          デザイナー・ダイアリー:「Molly House」(Designer Diary: Molly House)

          本記事は、2023年9月20日から同年10月16日にかけてBGG上で投稿された「Molly House」のデザイナー・ダイアリーである。その1、その3からその5まではCole Wehrle氏が、その2はJo Kellyが執筆している。 「Molly House」は、Cole Wehrle氏がDrew Wehrle氏と経営するWherlegig Gamesから出版される予定のゲームである。18世紀初頭のロンドンにおけるモリーと呼ばれる同性愛者の歴史をテーマにしたゲームである。

          デザイナー・ダイアリー:「Molly House」(Designer Diary: Molly House)

          アメリカ西部とパミール高原の伝説(Légendes de l’Ouest et du Pamir)

          本記事は、Bruno Faidutti氏が2023年10月9日に投稿した「Légendes de l’Ouest et du Pamir」(英題:Legends of the west and the Pamir)の翻訳である。 本noteでは、ボードゲームのテーマに関する記事を比較的多く翻訳しているところであるが、本記事もその一つであり、「チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記」のテーマに関する記事である。前回翻訳した記事は批判的な意見であったが、本記事はそういった

          アメリカ西部とパミール高原の伝説(Légendes de l’Ouest et du Pamir)

          「チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記」の文化的な背景について(The Cultural Background of Ticket to Ride Legacy)

          ちょっと長めのまえがき 本記事は、Jason Perez氏が2023年10月4日に投稿した「The Cultural Background of Ticket to Ride Legacy」という3つの書込みをまとめて翻訳したものである。 Jason Perez氏は、プエルト・リコ出身のアメリカ在住のボードゲーマー。ボードゲームのYouTubeチャンネルであるShelf Storiesを運営しているとともに、最近では、ボードゲームのYouTubeチャンネルの最大手であるT

          「チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記」の文化的な背景について(The Cultural Background of Ticket to Ride Legacy)

          鉄道ゲームに関する話(Jeux de Trains)

          本記事は、2013年2月3日にBruno Faidutti氏が投稿した「Jeux de Trains」(英題:Train Games)の翻訳である。 本記事の内容は、なぜ鉄道ゲームは数多く作られているのかというものであり、テーマとゲームデザインの観点から語られている。 前回の記事と併せて読んでいただければ、今後の翻訳記事の理解に資するように思われる。 元記事は以下のリンク先を参照されたい。ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリー機能を利用させていただいた。 もし、今から

          鉄道ゲームに関する話(Jeux de Trains)

          ゲームと教育(Jeu et éducation)

          本記事は、Bruno Faidutti氏が2013年7月10日に投稿した「Jeu et éducation」(英題:Games and education)の翻訳である。 タイトルそのままの記事である。この話題に関するFaiduttiの短文を翻訳したことがあるが、まとまった文章があったので、もう10年前の記事になるが翻訳することとした。 この話題の不幸なところはいくつかある。1つは、ここにいう「ゲーム」と「教育」という言葉の意味が共有されていないところで話が進んでいるとこ

          ゲームと教育(Jeu et éducation)

          デザイナー・ダイアリー:「白鷺城/ホワイト・キャッスル」(Designer Diary: The White Castle)

          本記事は、Shei Santos氏が2023年9月5日に投稿した「Designer Diary: The White Castle」の翻訳である。 Shei Santos氏は、Israel Cendrero氏と共に、スペインのマドリードに所在するLlama Dice Gamesという小規模出版社を運営しているゲームデザイナー。Shei氏とIsrael氏は共作でボードゲームを制作していることが多いようだ。めぼしいところで言うと、「モンドリアン」や「Shinkansen: Ze

          デザイナー・ダイアリー:「白鷺城/ホワイト・キャッスル」(Designer Diary: The White Castle)

          「エスノス」、そのリメイク作の「Archeos Society」、そしてゲームデザインにおけるインタラクション(Ethnos, Archeos Society and interaction in game design)

          本記事は、Bruno Faidutti氏が2023年9月5日に投稿した「Ethnos, Archeos Society et l’interaction dans les jeux」(英題:Ethnos, Archeos Society and interaction in game design)の翻訳である。 本当に短い文章だ。この記事の前ふりとして、前回翻訳した記事がある(末尾にも参考1として掲示)。また、記事中にあるEric Langの一連のツイートも翻訳して末尾に

          「エスノス」、そのリメイク作の「Archeos Society」、そしてゲームデザインにおけるインタラクション(Ethnos, Archeos Society and interaction in game design)

          デザイナー・ダイアリー:「エスノス」から「Archeos Society」に至るまで(Designer Diary: From Ethnos to Archeos Society)

          本記事は、Paolo Mori氏が2023年6月23日にBGG上に投稿した「Designer Diary: From Ethnos to Archeos Society」の翻訳である。 Paolo Mori氏はイタリア出身のゲームデザイナー。本業は別にあるようだ。代表作としては、本記事の中心でもある「エスノス」をはじめとして、「パンデミック:ローマの落日」(Matt Leacockとの共作)があり、最近では「カエサル!」や「リベルタリア:ゲイルクレストの風」がある。渋いとこ

          デザイナー・ダイアリー:「エスノス」から「Archeos Society」に至るまで(Designer Diary: From Ethnos to Archeos Society)

          「Secret Hitler」と議論を引き起こすテーマ(Secret Hitler and Controversial Themes)

          本記事は、Anthony Faber氏が2020年2月28日に投稿した「Secret Hitler and Controversial Themes」の翻訳である。かなり前の記事の翻訳であることに留意されたい。 「テラミスティカ」、「マルコポーロの旅路」、それに「グルームヘイヴン」を心の底から愛し、これらの良さを一般化してゲームメカニズム論を展開するボードゲームギークであるAnthony氏にしては、珍しく政治的なテーマである(もっとも、この記事しか政治的なテーマを取り扱って

          「Secret Hitler」と議論を引き起こすテーマ(Secret Hitler and Controversial Themes)