ラジくまる

ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方…

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ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方はお目通し願います

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  • ゲームシステムに関する考察

    ゲームのレビューではないです。思い切り「システムを深堀」して考えます。哲学みたいな話、「ゲーム考現学」みたいな感じにするつもりです。

  • 1980年代のボドゲたち

    1980年代のアブストラクトボードゲームは、放置しているとルール発掘が不可能になります。 ラジくまるが、自分が知っている範囲で、できるだけルールを記録しておこうと考えています。 1980年代はインターネットが始まった時期です。その影響で「ネットに挙げてもらえなかった」話題が。まだたくさん取り残されているのです。

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ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

今日は、ボドゲ(ボードゲーム)のルール表記法(書き方・フォーマット)に関する私の意見を書きます。 表題は意図してキャッチーにしましたが、でも、私個人の体験によるホントのことです。 まずは、私が考案した「ボドゲルール表記法」、ラジくまる式ボドゲルール表記法の一例をご覧ください(下のイメ-ジ図)。 *前日の記事「WanTuの紹介」もぜひ、ご一読ください。 この、ラジくまる式表記法の文章構造は、こうなってます。 1 名称+プレーヤー数 2 勝利条件・終了条件(なにを達成したら

    • 面心立方格子をボードゲームに応用しよう(6)

      IQ-Perplexの続きです。 意図的に、あえて触れずにここまで引っ張ってきたことがあります。 パズルで考えうるピース種の「総数」のことです。 例えば、有名な話として、ペントミノパズル(5個の正方形をくっつけた形状のパズルピースを使うパズル)では、全部で12種類のパズルピースがあります。そういう「ピース種類の総数」のお話です。 手始めとして、前回の記事(5)でご紹介した葉樹林さんのずれオミノの「ピース種」は全部で何種類?について考えてみます。 私が作図してお示しして

      • 面心立方格子をボードゲームに応用しよう(5)

        IQ-Perplexの続きです。 とりあえずNestorgames社さんのPent-up類似品的ボードゲームの案が作れました。 しかし、ラジくまるはまだ、満足していません。 次は、パズルデザインのお話に変わります。 !!ご注意:これ以後は、すごいマニアックな「パズル設計の話」になります。ボードゲームのお話ではなくなります。 さて、Smartgames社作品「IQ-Perplex」での「立方体」たちの「くっつき方」はとても面白い(興味深い)空間的位置関係になっています。ご

        • 面心立方格子をボードゲームに応用しよう(4)

          IQ-Perplexの続きです。 IQ-Perplexという名の3D的なパズルを平面化デザイン?するお話を前回はしました。 平面化したピース達をじっと見ていると、なんだかボードゲームを作りたくなってきます。 https://www.nestorgames.com/rulebooks/PENTUP_A5_JP.pdf 例えば、NestorgamesさんのPent-upやSevenのルールをそのまま使わせていただくのはどうでしょう。 Perplex-Boardgame(仮

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        ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

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          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(3)

          続きです。 とあるパズルの話をします。 ボドゲファンの皆さんには「パズル?じゃあ自分には関係ない。」として、切って捨てようと思った人もいるかもしれません。 でも、「新しいゲームアイデア」のネタとしてご利用いただける予感がしております。ぜひご参考にしていただければ&そのために、まずはお目通しいただかないと。と、希望する次第です。 さて、Smartgames社に「IQ-Perplex」というパズル製品があります。2023年8月に発売されました。 IQ-Perplexのパズル

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(3)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(2)

          続きです。 Gigamic社の「Inside」は、まちがいなく(1)で紹介した「平面的」コンポーネントによってゲーム内容の再現が可能です。 もっとはっきり言ってしまえば(1)でご紹介したZenithの4種のゲーム盤のうち三角形のやつを使えば遊べますよ、という事です。 Insideは現物を持っていないため、ルールは正確には知りません。「だいたいのルール」はこんな感じだそうです。 Inside 2 players (だいたいのルール。ちゃんと取材していません) 勝利条件: 立

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(2)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(1)

          先週の記事では、△の中心にマルを乗せ続けると、面心立方格子と同じ積み方になることをお示ししました。では、「六方最密充填」にするためには、マルの乗せ方をどう工夫すればいいのでしょう? 答えはこうです。 面心立方格子 △△△△△△△△・・・・・ 六方細密充填 △▽△▽△▽△▽・・・・・ 「マル(原子)」を上の層に積む時、常に△の中心に積み上げれば「面心立方格子」です。 六方最密充填は、△▽とを繰り返し交互に積めば作れます。 しかしそれって、2階を積むときは△の中心の上に、3

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(1)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(4)

          一昨昨日から続く連作の4つめです。これで終了です。 記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 Moving Problem  玉入れゲーム 2 players 勝利条件: 相手より早く相手の陣地に自分のコマを入れた人が勝ち。 準備: 初期配置は図の通り。 遊び方: 自分のターンにできることは任意の自分のコマ1つを任意の8方向に動かすこと。選択肢は2通り。 A 空きマスに向かって1マス進む。 B 直線状に密接して並んでい

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(4)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(3)

          一昨日から続く連作の3つめです。 記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 出典原本「Games of the World」は、いちおうは、Frederic V. Grunfeldが書いた、という事になっています。しかしその実態は、ゲーム史に詳しい人たち、例えば Léon Viéさん達の文筆を、本人らの許諾を得たうえで編纂して使用している。とも、書いてあります。 簡単に言えば、多人数による執筆なんだ、と考えてもらえば大丈夫で

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(3)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(2)

          昨日の記事からの続きです。 今回の記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 横道にそれますが、下の図で気になることがあります。 とにかく1600年~1800年は、ゲームを歴史書に記録しようなんて「酔狂な」人がいなかったせいで、下の図の2種類のボードが、主にどの地域で、主として何のゲームに使われていたのか、そもそもどっちが先に発明されたのか、すべてがはっきりしていません。 当時描かれたという絵画を閲覧しても、線があったり線が

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(2)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(1)

          突然ですが、バンダイとプレイボーイとの珍品コラボ商品「ソリティア」について、重大な追加情報を書きます。 ゲームの世界 知と遊びの博物館  1978年12月20日 日本ブリタニカ フレデリック V グランフェルド編纂 清水哲夫 訳 原書: Games of the World Ballantine books, New York, September 1977. Frederic V. Grunfeld ISBN 0-345-25531-3 「私はボードゲーム

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(1)

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(3)

          いよいよ最後に、3D空間におけるサイコロの配置状態をお見せしましょう。今回の話は、最高にキモチワルイですよ。 (不快ではきそう・・というのではなくって、今まで自分が大事にしてきた常識と、これから示される図とが完全に乖離している、というキミノワルサです。) まずは、化学の教科書とかで、面心立方格子ってのはこんな形状だ、なんて説明されつつ、よく載っている図をご覧ください。 図にはしっかりと「立方体」が見えますよね? 今、注目している「この立方体」の、6つの面の中心に、原子(つ

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(3)

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(2)

          さて、続きです。 とりあえず、ゲーム盤のへこみにサイコロを置くとこうなるわけです。説明のため、ゲーム盤のくぼみはたった3個で図にしてみました。 これじゃあ、エッシャーのだまし絵ですよね。 どこが凸で、どこが凹か、見れば見るほどわからなくなります。見ているだけで、どんどん頭が混乱してきます。 とりあえず、図のなかに凸凹を書き加えましたので、なんとか頑張ってイメージしてください。 さて、Das Spielの写真をもういちど見てから、それをCG化してみました。 と、言っても、3

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(2)

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(1)

          ドイツでは、ご覧のように変な形のゲームが売られています。 Das Spiel(日本語訳:ザ・ゲーム) 5種類のゲームが楽しめると添付マニュアルに書いてありますし、fan-madeのゲームが他にもいっぱいあるとか聞いています。 ただし、購入者たちのユーザーレビューを読む限り、多くのゲームは「運」まかせなのだそうです。つまりは Game of Luck が多めとのこと。 ちなみに、ラジくまるは、運だけで決まるゲームは、あんまり好きじゃないです。でも、ダイスゲーム全部が嫌いなわけ

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(1)

          Feuille de route ロードマップ

          ラジくまるは、現時点で128日連続投稿を実現しています。 切りの良い数です。 10進数の128は 2進数表記で、10000000ですので。なんとなく、キリが良いのです。 16進数表記だと80だったりして、ちょっとボヤっとしてますけど。 そんなわけですので、キリがいいという事にちなんで、割込み記事を入れます。 私がnoteで書いてきた記事は、いままでの過去の経験&蓄積を消費するものばかりです。 たとえば、ずっと昔に記録して、今まで大事に保管してきた、バンダイのボードゲー

          Feuille de route ロードマップ

          ゲームシステムの考察・4つめ 一階と地下一階のゲーム(2)

          (1)からの続きです。 さて、最後の玉碁ですが、これは囲碁を3D化しちゃえ!という試みの一種です。 もしも、囲碁盤を4階建てとか、9階建て等の四角形で3D化しちゃうと、きっと、過剰に「Brain Burner」になっちゃうことでしょう。 実際のところ、5x5x5立方体空間のなかで囲碁を遊ぶのって、とても難しそうに思えます。怖くって近づきたくないです。 そこで、ゲームとして適度な難易度になるように、地上と地下の2階建てに抑制して、立体囲碁「玉碁」を設計&販売なさったんですよね

          ゲームシステムの考察・4つめ 一階と地下一階のゲーム(2)