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バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(2)

昨日の記事からの続きです。
今回の記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。

横道にそれますが、下の図で気になることがあります。
とにかく1600年~1800年は、ゲームを歴史書に記録しようなんて「酔狂な」人がいなかったせいで、下の図の2種類のボードが、主にどの地域で、主として何のゲームに使われていたのか、そもそもどっちが先に発明されたのか、すべてがはっきりしていません。

タイプA
タイプB

当時描かれたという絵画を閲覧しても、線があったり線がなかったりしています。歴史的・地域的な変化と分布が、さっぱり分かりません。

これが1800年代後半になると、明確に「キツネとガチョウと言えば、黄色図の盤が正式版だよ!」みたいな状況へと流れが大きく変化しています。
だから何よ!という話ですけど、豆知識としてご紹介いたしました。

さて、いよいよ次のゲームのご紹介です。

Wildebeest (African antelope)  ウシカモシカ  2 players 
      created by Léon Vié
勝利条件:
相手のコマの個数を2個以下にしたら勝ち。
用具:
標準式ソリティア盤(33マス)。
金・銀それぞれ11個ずつ。合計22個のコマ。

バンダイ・プレイボーイ盤

準備:
ゲーム盤上に何もないところからスタート。
遊び方:
第1フェーズ:コマを置くだけのフェーズ
互いに1つずつ、任意の空いているマスにコマを置いていく。
ただし、自分の色のコマ同士は、タテ・ヨコに隣接させてはいけない。全てのコマが置き終わったら、第2フェーズへ移行する。
*注:互いに激しく妨害しあって、11個のコマを全ては置ききれなかった場合も、そのまま第2フェ-ズへ移行する。

第2フェーズ:相手のコマを取れるフェーズ
自分のターンにできることは、自分の色のコマをタテヨコの4方向に1歩進ませること。
*ナナメ移動はできない。

自分の色のコマが、直線状に3個並んだら「ウシカモシカ」パターンの完成。タテ・ヨコ・ナナメとにかく3個並べばOK。
「ウシカモシカ」が完成した時は、ゲーム盤上にある任意の相手のペグを1個取れる。

ラジくまるによる脚注
*ナナメに3つ並んだ場合も「ウシカモシカ」完成とみなすのかはこの本には明確な記述はないのです。しかし、原作者のLéon ViéはナナメもOKと考えていたとラジくまるは推定しています。なお、なぜLéon 氏がナナメを許可していると分かるのか?の理由は後述します。
*「ウシカモシカ」が同時に2つ完成した場合には、相手のコマを2つ取れるのかどうか不明。この点は、筆者の文章のクセ(ムダなことは極力省こうとする・重複は絶対に書かない)から推定すると、「2つ完成しても、相手のコマ1個しか取れない」との可能性が大きいと推定されます。

以上で、いちおう「ゲームの世界 知と遊びの博物館」を原典として引用した、ウシカモシカのルール説明は「ひととおり終了」です。
ところがしかし、実は英語版原典には、ものすごく「引っかかる」問題表現があるのです。その点を説明するとともに、「おおもとのルールは本当はこうだったんじゃないか?」という話を、明日はご紹介する予定です。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。