#全文公開 初めて、父の子どもの頃の思い出話を聴いて [家族親族](561文字)
父のもとに、
誕生日プレゼントの西陣織のキーホルダーが、
無事に到着した報告の電話を貰った際に、
ほぼ初めて、
父の子どもの頃の思い出話を聴いた。
「あのあたりは、
戦時中に爆弾が落ちて、
戦後も焼け野原だったので、
小学校の校舎も足りなくて、
青空教室だったのだ。
夏は暑くて大変で、
交代で授業を受けたものだ」
「お父さんは、
いろいろなスポーツをやったのだ。
まず、
テニス部に入ったけれど、
ご成婚の影響で、
テニス部がいっぱいになってしまった。
それで、
背が低かったので、
高くなりたかったこともあり、
友達と一緒に、
バスケットボール部に移った。
おまえも知っている通り、
剣道もやったね。
(剣道のルールがわからないので、
再現できず)
外をたくさん走りまわったよ。
おまえも知っている、
あの公園は、
階段ばかりだろう、
昇り降りが大変だったのだよ」
(そういえば、
前々回の電話で)
「お父さんは、
子どもの頃に、
雲梯(うんてい)を好きだったので、
ちょっと前にもやってみたのだが、
腕が抜けてしまって。
昔のようには行かないのだな」
同居していた頃の、
父方の祖父や、
父本人の話から、
父は虚弱体質のイメージが強かった、
今まで。
今までのイメージが覆った今回。
父の話をもっと聴きたい。
父がどういう人か、
ちゃんと知りたい。
お父さん、
長生きして、
たくさん、
思い出話を聴かせてね。
天野マユミ
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