マガジンのカバー画像

エッセイ

232
運営しているクリエイター

#エッセイ

なんでも出来る人のできないこと@傾聴

たまたま傾聴をする機会を与えられて5年が経つ。
傾聴とは、他者の話をひたすら聴くことである。
なんのこっちゃ、でしょ?
私も、なんのこっちゃ、と思ったからそれを学習し経験し、それがなんなのかを、識りたいと思ったわけだ。

それ以来、傾聴の技術を研鑽するため続けてきた。
研修を受け、本を読み、仲間と議論し高めあい、聴いて聴いて聴きまくった。
聴いたことを元に、さらに議論し意見を闘わせた。
5年も経つ

もっとみる

「介護物語の美談」なんて書けない(6)自分の課題として向き合う

「悪いあの人、かわいそうなわたし」と言って、問題を矮小化して立ち止まることをアドラーは戒めた。
アドラーっていうより「嫌われる勇気」って本に書かれていたのだけどね。
ところが先週ワタシにも、「かわいそうなわたし」って感情が芽生えかけてしまったのだよ。
もっともワタシの場合「悪いあの人」はいないんだけどさ。
強いて言うなら「自然な衰弱と厳しい社会」といったとこ。
アドラーを持ち出さなくても「これから

もっとみる

写真(傾聴)に宿られ、写真自身(傾聴自身)が語る

森の底を歩き突然立ち止まる。
いや、立ち止まらされる。

まさに問題はここから始まる。
立ち止まったのか、立ち止まらされたのか。
アタシの意思なのか、モデルの意思なのか…
それとも他の何かの仕業なのか。

目の前にはモデルが在る。
立ち止まったまま凝視する。
胸が高鳴る。(これはアタシ自身)

そしてフィアインダーを覗く。
背景と光を確認する。
左右と天地のアングルを探る。
露光とシャッタースピー

もっとみる
自然写真は何かを語るのか?何が語るのか?@写真集完成に寄せて

自然写真は何かを語るのか?何が語るのか?@写真集完成に寄せて

今回の写真集を鑑賞していただいた友人から素敵なメールを頂きました。

>写真って語るんだな・・・

写真による表現者としては、とても嬉しい言葉です。
撮影しチョイスした写真たちが「語っている」と感じていただいた。
至福の喜びです。

考えてみれば写真による表現ってのは、かなり不自由かもしれません。
「絵」や「音楽」による表現は、個性的で自由な創造ができそうです。
「言葉」による表現は、さらに自由か

もっとみる
表現とは「ただ在る」を「特別な在る」にすること@写真集完成によせて

表現とは「ただ在る」を「特別な在る」にすること@写真集完成によせて

やっと写真集が完成しましたので、記念エッセイでもお一つ(笑)

やっと完成しました。
今回は、初版の致命的な失敗でどうしたものか悩みつつも作り直しました。
そして完成しました。今度こそほんとの完成です。

致命的な失敗箇所を直すことは当然として、プリントの特性としてやや暗めになるころがわかりましたので、一枚づつフォトショップで微調整をし直しました。
さらには同じ写真ばかりでは面白くないので、最初の

もっとみる

写真撮影のごとく人生を歩む@コメントのレスにかえて

前回のnoteで「写真集」をつくる「プロセス」について少し触れたらコメントを頂けた。
そのコメントは大したことないのだけど(爆!!怒られるぞ)、レスを書いているうちに妄想がヘビのごとく暴れ出し長文になってしまった。
ということを考えると、実は深いコメントだったのかもしれないな。
いずれにしろヘビ長のテキストは、すでにコメントのレスとしては成り立たなくなり、こいつ(←毒多蛇)は、自己満テキストに仕立

もっとみる

「地雷ワード」にキレてしまった夜の追想@傾聴

あの夜、友人たちとの酒宴でワタシはキレました。

かなり酒を飲んでいたことは理由のひとつです。
これは間違いありません。
おそらく酔っていなければキレることも、そのまま席を立ち帰り去ることもなかったと思います。

リアルでは数少ない友人たちで、楽しい空気ではあったのだからシラフならありえない行動です。
今後のことを考えれば、気まずい空気を遺すべきでないことは考える以前の問題です。
後先の考えなくキ

もっとみる

「介護物語の美談」なんて書けない(4)慣れか?諦めか?それとも

前回(3)から随分、時間が経った。
この間、介護から解放されたわけでも、問題が減少したわけでもない。
なにか書くことで、ププン、ププンプンという日常の追体験をしてしまい、また苛立ち苦しくなる気しかしなくて、あえて書く気がしなかった。
ところがどっこいの強迫観念。「テキスト芸人」としては、死ぬまで書きつづけてしまう、いちど書いたらもう止まらない誰か助けて赤いハイヒール♪状態というわけで、綴ることから

もっとみる

あいつは黙って旅立った

ある日の午後、森のなかであいつは黙って旅立った。
あいつにはボクのアイデンティティを預けていたのに。
それらを背負ったまま、知らぬ間にボクの元から消えた。

たしかにボクはアイデンティティって奴を軽く扱っていた。
やれ虚構だ、やれ幻想だ、と馬鹿にしながら、あいつに背負わせていた。
あいつは何も不満を言わず黙々と背負っていた。

あいつがいないことに気づいたのは翌朝だった。
ボクは慌てふためいた。

もっとみる
カメラバッグのDIY

カメラバッグのDIY

実は数週間前にカメラバッグを買った。
前のものは、すでに20年ぐらい使っていて穴が空き始めたから、まあ納得の買い替えである。
さすがにカメラバッグを自作することはない。

1万円以下で評判のよさそうということと、ファスナーの取ってのオレンジ色が気に入り決めた。
カメラの取り出しにも一工夫あり、使い勝手もよい。

実際にはカメラは手に持ちっぱなしで、この便利な出し入れを利用することはないんだけど、大

もっとみる

酔っぱらって書く・・・

最近ボトルの中のメッセージというnoteをフォローさせて頂きました。
Note主は、毎日、古今東西のビッグネイムの「言葉」を紹介しています。

朝一番でチェックして、なるほどなぁ〜、と紹介されたセンテンスと、そのセンテンスをチョイスする主のセンスに感心しています。
とはいっても、半日もたたないうちに「名言」は忘れてしまいます。
感心が続かず、忘れてしまうの老齢のせいかもしれませんが、そもそもnot

もっとみる

「はじめてのお使い」は虐待ですか?@埼玉の条例案

「子どもの虐待死がありました」と言う声がテレビから流れ、怒りに震える。
虐待された生育歴で心の傷が癒えないまま苦しむ大人の話をいくつも聴く。
DVが世代を超え繰り返されることも、実際の声を聴き実感として知っている。

他にも多々あることを知っています。
それでも敢えて言いたい・・・・

別に言わなくてもいいのだけど・・・

言うのか、言わないのか、どっちやねん???ロックンロールショー^^;

もっとみる

「介護物語の美談」なんて書けない(3) デイサービス通所が決まるまで

おいおいおい、こいつ意識もなくギターなんか弾いてるぜ。
爪弾いてたアルペジオはステアウエイ トゥ ヘヴンかぁ?
天国への階段、、、4ヶ月ぶりかな?
ぜんぜん指が動いてないじゃないか。
右も左もギプスで巻かれたように重い。
アレ以前は無意識に右指と左指がシンクロしてたのに。
あの日から俺の自由が狂わされたのだ。
痴呆老人らを見て見ぬふりをして得られていた自由が奪われたのさ。

4ヶ月まえ、、
「胸が

もっとみる

「介護物語の美談」なんか書けない(1)

イライラする〜
マジもうめっちゃイライラするっ!!

在宅介護での、3食の用意で自由な時が分断される。
日曜使役で休日一日がぶっ飛ぶ。

それにしてもこいつらときたら、、
おいおい、なんで雨のなか植木の水やりをしとんねん。
役所からの郵便物を持ち込んで隠すなよ。
下着ぐらい毎日着替えろよ。
おい、家中の電灯付けまくるなよ。
うるさい、テレビの音量85かよ!!
冷凍物を冷蔵に移して腐らせるなよ。

もっとみる