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内乱(わたしひとりの)
何かが落下したとき、何かに代わって痛いふりをする身体が愉快で、わたしはわたしじゃないかもしれない可能性に賭けてどこまでもやろうとしてしまう。けれど場が望めば自然に能力が見合うということもあって、わたしがちいさいからちいさな家に住んでいるのではなく、家がちいさいからわたしはちいさなままなのかもしれない。ちいさな机でもインターネットは無限大だからおおきな物語が作れる。
耳の穴に人差し指をそっとさし
あの、たった一つ開いた窓
僕がここから出たのは
世界をとりいれるため
小石を
雑草を
街を
景色のすべてを
君を
かたくなさで塗り固められた
すべての窓
たったひとつ
三階の右の端
開いた窓が
たったひとつ
目薬を待つ瞼のように
たったひとつ
空気にまみれてしまうくらい小さな何か
例えば羽虫
いないのとなにも変わらない
あのたったひとつ開いた窓から
君の内部へ侵入する
あのたったひとつ開いた窓に向かって
僕のリズムが