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自分の人生と誰かの人生と。一緒に歩んできた中に想う、日々の徒然。少しほっとする、201…

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自分の人生と誰かの人生と。一緒に歩んできた中に想う、日々の徒然。少しほっとする、201号室、私の部屋。→→→社会福祉士/精神保健福祉士/公認心理師/38歳の、女性。【エッセイ】

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ようこそ、こちら201号室、Mihoの部屋。

 はじめまして。  今日からnoteを始めました、Mihoです。  少し、自己紹介をさせてください。  私はソーシャルワーカーという、日本ではまだ聞きなれない仕事をしてい…

201miho
1年前
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児童福祉司、面接、ソーシャルワーク。

児童福祉司ってなんだろう。 子ども家庭ソーシャルワーカーの資格を巡る諸所の経過を他人事のように眺めている。 あたりまえか、その議論の渦中に、当事者の姿が見えないの…

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4か月前
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大切にされた、感触。

17歳だった。 女子高生だった。人数のいない陸上部、友だちと戯れあって、土日は昼過ぎまで寝て。 17歳だった。 弟妹たちの心配をしていた。両親のいる家の中に安心がなか…

201miho
11か月前
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ソーシャルワークについての独り言

ソーシャルワーク(SW)について、時代ごとに定義が異なります。 正直、何をくさいこと言ってるの、と笑われてしまうから言わないんですけど、私はSWは「愛」だと思って…

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1年前
11

ミュージカル、レ・ミゼラブルの、回想。

高校は女子校で、それも良いところのお嬢様が集うような学校だった。 いつだってどこかアウトローを外せないけれど、私も確実に「お嬢様」なわけで、それはそれでひどく滑…

201miho
1年前
7

女、36歳、家を買う。

今の住まいを購入したのは一目惚れに近い衝動で、だけどぞっこんで好きになっちゃったんだからもう仕方ないかと思っている。 不動産を買う、ということは、人生を決める、…

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1年前
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ソーシャルワーカーというしごと

ソーシャルワーカーという仕事を、生き方としてさせてもらっている。 この仕事の難しさは、踏み留まるべき処で踏み留まれるか、ということで。 それができるかは、人生に伴…

201miho
1年前
4

誰かと住まう、変わりゆく家族の形と他者との関わり方。

66の母と会うと、このところ「断捨離」と「おひとりさま」の話ばかり。 もっぱらの母の悩みは「一人暮らしの気楽さ」と「一人でしか生きられない劣等感」がテーマだ。 母の…

201miho
1年前
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偉くなるより評価されるよりも、目の前のこの人、に誠実でありたい。

今週は随分バタバタしていて、おまけに今日は凹むこともあった。 それでも牡牛座が最下位じゃないのを確信しているのは、あいも変わらず、周りの優しさが確かにあるからで…

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1年前
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嫌われても、まぁいいか。

不思議なもので、最近人に好かれてなくていいや、が自然体になった。 攻撃されるのは、今も嫌だし、好き好んで嫌われたいわけじゃないんだけど。 今まで頭で考えていたこ…

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1年前
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自分のことが、一番わからない。

昨日カサついていた唇に、朝起きたら口唇ヘルペスがわんさかできていた。 体が、弱っているの。だけど本当に無自覚で。 振り返ってみると、年末年始をコロナで休んだ分の仕…

201miho
1年前
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稼ぐのと同じくらい、自分の収入内で幸せに生活をすることは尊い。

元夫とは単純に、収入以上の生活をやめられない人なので別れました。 最後まで、それがどれだけ困ることなのか、わからなかったようです。 一緒に生活していたころ、度々言…

201miho
1年前
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人生のBGMを、変えるの。

夫と離婚したその日、高校時代からの友人に久しぶりに連絡をした。 元気?私別れたー。        本当?私も別れたわー。 私の展開は予想通りで、彼女の展開は予想…

201miho
1年前
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ママと、馬が合わない。

親子だからって馬が合うわけではありません。 むしろ、馬が合わない相手でも、なんだかんだ付き合わなければいけなくっていい距離感を試行錯誤できるのが家族、と思ってい…

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1年前
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甘えたい時には優しい遊びを。

その人が心を許してくれたと感じるのは、甘え、が出てきた時に感じます。 だけどその甘え方が度を超えちゃって、傷つけ合うことの多さ。 甘え方が年不相応な人って、私の周…

201miho
1年前
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恩師との想い出

私の職種で知らない人はいない バイスティックの7原則 それを日本に取り入れた中心メンバーの1人 尾崎新先生 大学を卒業してもう10年以上経ち 今更先生の本を片っ端から…

201miho
1年前
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ようこそ、こちら201号室、Mihoの部屋。

ようこそ、こちら201号室、Mihoの部屋。

 はじめまして。
 今日からnoteを始めました、Mihoです。

 少し、自己紹介をさせてください。
 私はソーシャルワーカーという、日本ではまだ聞きなれない仕事をしています。誰かの人生に伴走して、その方が自己実現しながら生きるために世界の調和をはかる、そんなお仕事です。
 ずっと携わってきたのは、子どもと家族に関わる現場で、気がつけば現場の最前線はもう後輩ばかり、という年齢になってしまいました

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児童福祉司、面接、ソーシャルワーク。

児童福祉司、面接、ソーシャルワーク。

児童福祉司ってなんだろう。
子ども家庭ソーシャルワーカーの資格を巡る諸所の経過を他人事のように眺めている。
あたりまえか、その議論の渦中に、当事者の姿が見えないのだから。
いつだって人間(ヒト)は、他人(ヒト)の畑を耕すのに忙しい。

先日請け負った研修のテーマ
児童福祉司のおこなう面接、その大切なこととはなんだろう。

この仕事
深刻度と影響は違う
影響がどのくらい今出ているかは見える
深刻度は

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大切にされた、感触。

大切にされた、感触。

17歳だった。
女子高生だった。人数のいない陸上部、友だちと戯れあって、土日は昼過ぎまで寝て。

17歳だった。
弟妹たちの心配をしていた。両親のいる家の中に安心がなかった。早く大人になりたいと願っていた。

風の中に溶けるようにさらさらと、指先から流れるように消えてしまいたい。
同時に、いつだって明日が来ることを信じていた。
17歳だった。

多分、その日が限界で。
馬鹿みたいに晴れ渡った美しい

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ソーシャルワークについての独り言

ソーシャルワークについての独り言

ソーシャルワーク(SW)について、時代ごとに定義が異なります。
正直、何をくさいこと言ってるの、と笑われてしまうから言わないんですけど、私はSWは「愛」だと思っている。
今は「スキル」とか、洗練された技術として表現されて、その専門性の担保というか、そういうものが進んでいると思うんですけど、もっと古くには「アート」と表現した時代もあったようで、そういう方が、なんというか、色気があるな、と思うんです。

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ミュージカル、レ・ミゼラブルの、回想。

ミュージカル、レ・ミゼラブルの、回想。

高校は女子校で、それも良いところのお嬢様が集うような学校だった。
いつだってどこかアウトローを外せないけれど、私も確実に「お嬢様」なわけで、それはそれでひどく滑稽だった、10代後半の頃。
その高校はミュージカル「レ•ミゼラブル」を毎年文化祭で上演する同好会があって、縁あり私も一年間だけ携わっていた。

プロの演技を観たくて、同好会のメンバーは親にもらったお金で帝劇に足を運び、日傘をさして並び手に入

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女、36歳、家を買う。

女、36歳、家を買う。

今の住まいを購入したのは一目惚れに近い衝動で、だけどぞっこんで好きになっちゃったんだからもう仕方ないかと思っている。

不動産を買う、ということは、人生を決める、ということだ。

少なくとも、私にとってはそうだった。
大好きな親しみある土地に、幼少の頃からある、趣ある佇まい。
そこに自分の拠り所がある。
ただそれだけ。それだけで、心底安らぐ。

離婚して正式にフリーになって、36歳。
若くはないけ

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ソーシャルワーカーというしごと

ソーシャルワーカーというしごと

ソーシャルワーカーという仕事を、生き方としてさせてもらっている。
この仕事の難しさは、踏み留まるべき処で踏み留まれるか、ということで。
それができるかは、人生に伴走するソーシャルワーカーに胆力がどれだけあるか、が肝要だと心底思う。

その人の人生にとって、踏み留まるべき処に在り続ければ、必ずそれを支える信頼という繋がりが生まれるのですが、

それまでがしんどい。
積み木崩しになると、特にしんどい。

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誰かと住まう、変わりゆく家族の形と他者との関わり方。

誰かと住まう、変わりゆく家族の形と他者との関わり方。

66の母と会うと、このところ「断捨離」と「おひとりさま」の話ばかり。
もっぱらの母の悩みは「一人暮らしの気楽さ」と「一人でしか生きられない劣等感」がテーマだ。
母の生きた時代は、核家族化と夫婦ご一緒、がしあわせの形、という強烈な社会の刷り込みがあったから、そこに染まれない母は随分気苦労あったことだろう。
かくいう娘も、気楽なおひとりさまで、のんびり過ごす休日、淹れたてのコーヒーが何よりもの幸せなも

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偉くなるより評価されるよりも、目の前のこの人、に誠実でありたい。

偉くなるより評価されるよりも、目の前のこの人、に誠実でありたい。

今週は随分バタバタしていて、おまけに今日は凹むこともあった。
それでも牡牛座が最下位じゃないのを確信しているのは、あいも変わらず、周りの優しさが確かにあるからです。

徒党を組めない。忖度できない。
周りにどんなに評価されるよりも、ただ目の前にいるこの人にいかに誠実であれるか、そのことの方が大事なんだ、と。
相談の仕事、専門性の只中に放り出された丸腰は、ただただそのことだけは一つ踏みとどまろうと、

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嫌われても、まぁいいか。

嫌われても、まぁいいか。

不思議なもので、最近人に好かれてなくていいや、が自然体になった。
攻撃されるのは、今も嫌だし、好き好んで嫌われたいわけじゃないんだけど。

今まで頭で考えていたことが、ストンと急にそうなった。
それは自分が成長した、とか、「自分軸で生きるの」みたいなキラキラした感じというよりも…なんですかね、体力の衰えというか。とにかく、だるくて、面倒くさい、だからもういいか、みたいな、そんな、感じ。

だから、

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自分のことが、一番わからない。

自分のことが、一番わからない。

昨日カサついていた唇に、朝起きたら口唇ヘルペスがわんさかできていた。
体が、弱っているの。だけど本当に無自覚で。
振り返ってみると、年末年始をコロナで休んだ分の仕事が押せ押せになっていて。乱発するイレギュラーと予定外。おまけに大きな会議もあったところで。

「大丈夫ですよー」は強がりではなく本音だったんだけど。
「大丈夫じゃないよぉ」と体は素直に表してくれていたのでした。

過集中してしまうのは悪

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稼ぐのと同じくらい、自分の収入内で幸せに生活をすることは尊い。

稼ぐのと同じくらい、自分の収入内で幸せに生活をすることは尊い。

元夫とは単純に、収入以上の生活をやめられない人なので別れました。
最後まで、それがどれだけ困ることなのか、わからなかったようです。
一緒に生活していたころ、度々言われていたこと。

「お前の周りの人間が変わってるんだよ。
  俺の周りはみんなこんな感じだし、その中ではまだいい方だもん」

離れた後に、関わっている子どもたちの自立生活の支援を通じ、昨今の日本の貯金事情を調べました。
すると、あながち

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人生のBGMを、変えるの。

人生のBGMを、変えるの。

夫と離婚したその日、高校時代からの友人に久しぶりに連絡をした。

元気?私別れたー。
       本当?私も別れたわー。

私の展開は予想通りで、彼女の展開は予想だにしなかったもんだから。
すぐさまホテルをとって、軽自動車に一泊分の荷物を詰め込んで。
助手席に彼女、運転手は私。弾丸で旅に出たのでありました。

出発の日は台風が来ると言われた週末で、山間部にいくことを彼女の家族は心配し、私の母はい

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ママと、馬が合わない。

ママと、馬が合わない。

親子だからって馬が合うわけではありません。
むしろ、馬が合わない相手でも、なんだかんだ付き合わなければいけなくっていい距離感を試行錯誤できるのが家族、と思っています。

子育ての相談の中には、「もし同じクラスにいたら絶対仲良くならないタイプ」の組み合わせがあったりして、そんな時は相談者の目指すところが「仲良し親子になる」だったりすると辛い。
だけど最初の入口がどうであれ、相談を重ねる中で「どういう

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甘えたい時には優しい遊びを。

甘えたい時には優しい遊びを。

その人が心を許してくれたと感じるのは、甘え、が出てきた時に感じます。
だけどその甘え方が度を超えちゃって、傷つけ合うことの多さ。
甘え方が年不相応な人って、私の周りに珍しいことではない…というか、甘えに年相応もへったくれもないのですが…とにかく、私が出会った人々は、示す甘えを出すような年齢の時に遡ると、大切な大人との関係の中で深く傷ついた体験をしていることが多いことに気づきます。

19歳が持ち物

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恩師との想い出

恩師との想い出

私の職種で知らない人はいない
バイスティックの7原則
それを日本に取り入れた中心メンバーの1人

尾崎新先生

大学を卒業してもう10年以上経ち
今更先生の本を片っ端から読んでいる。

ジーパンに、整えない灰髪。
新設された教授棟が禁煙だが、先生は何処か煙草の香りがした。

授業がつまらなければ平気で抜けるような学生だった私は、当然先生がこの界隈で著名な方なんて知らず。
後ろから席の埋まる教室の、

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