yukiho

夜に更新します

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記事一覧

わたしのなつやすみ 最先端技術で深く潜る

7月末、夏休みになり早々限界になった。 常に喋り揉め続ける子供2人、テレビ、原稿、言葉の取り扱い量が多すぎる。  頭が火照り、服薬しても3時間ほどしか眠れない日々。…

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5日前
11

悲しい時はブルーマウンテン 駄洒落で感情を補強する

帰省している。 母から「いくら田舎でも暑いで!」と言われていたが、夕方になると丁度いいとしか言いようのない気候になる。湿度が低く、山から冷たい風が吹く。大阪の焦…

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1か月前
14

塔 私たちはどこへでもいけることを思い出す

体調が悪く、アイスボックスを口に放り込み ガリガリと噛み砕きながら仕事をしている。 もはや生活に溶け込み、仕事がどうかもわからない、ライフワークのような作業たち。…

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1か月前
21

時空をこえて 高次元応援上映@塚口サンサン劇場

嵐の夜 窓が少し開いているのかヒュウヒュウと 知らない鳥の鳴き声のような音を立てている。 子供の頃はとても怖かった。 地方のお土産物に関わるお仕事の関係で神話や歴史…

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2か月前
5

育児写真は下手なほど 5年後の私のために

こちら大阪 最近は夜になると雨が降る とても気に入っている。 煮詰まってしまったので久しぶりに街に出ると 人が多くて驚いてしまう。 それぞれに人生があり、嬉しいこと…

yukiho
2か月前
10

実験的睡眠満タン生活の報告

月20本くらい記事を書くと、私の中にある言葉が全て出ていってしまったようでSNSにもここにも書くことが無くなってしまうな… フリーランスになったので、実験的に毎日「…

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2か月前
27

「A子さんの恋人」聖地巡礼 往復する中央線と回る環状線編

「A子さんの恋人」近藤聡乃(KADOKAWA) 以上があらすじ。 ニューヨークに住む恋人A君からプロポーズされ、保留したまま帰国。東京(阿佐ヶ谷)に戻ると元カレのA太郎からも復…

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2か月前
21

くすりをたくさん

ずっと天気が悪く花粉や黄砂が気になり窓を開けられない。いくら暖かくても桜が咲いても、薄暗くて湿っていると心身ともに重く何もかも億劫で衣替えもファンヒーターの片付…

yukiho
4か月前
11

Walkin' Walkin'

突然仕事を辞めた。みんな泣いてくれて、私が辞めないためにどうしたらいいかの話し合いで喧嘩したとか、寂しいからデスクを片付けられないとか。嬉しかった。ケーキももら…

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5か月前
16

東京と伝染病

先週は東京出張があった。赤羽に宿泊し、鰻を食べた。初めて新文芸坐に行って「サンライズ」を観た。 1927年のものなので、youtubeに全編アップロードされている。 不倫相…

yukiho
7か月前
16

夜明け

不眠症だろうか。 小刻みに起きてしまう。 冬の早朝。鳥は6:05から順番に鳴き出す。 金曜は会社に行き、コツコツと仕事を進めた。 私を苦しませていた新システム導入の仕…

yukiho
7か月前
4

冬の煙草のうまさについて

仕事がうまくいっていない。 ECサイトを作っているが、会社がそもそも特殊な構造なので困難を極めている。大した頭ではないので脳のリソースを節約するために、朝はhuel、…

yukiho
7か月前
20

Get back

年が明けた。 2023年の年末は「大阪の生活史」の打ち上げがあり、優勝して"大阪"という文字と大阪府(の形)が描かれているTシャツをいただいた。取材させていただいた松久…

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7か月前
6

ノロウィルスに罹って愛について考えた話

大阪の生活史が出ています。  大阪市旭区森小路「松久」の三代目大将かっちゃんにインタビューしました。何を食べても美味しい飲食店としても酒場としても最高なのですが…

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8か月前
8

みんな何食べた?

急に冬になった。季節にグラデーションはほとんど無く、ちょうどいい気温の日はほんの数日。あとは去る季節と来る季節が交代でやってきて、少しずつ入れ替わっていく。 一…

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9か月前
11

MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

今年もAMBIENT KYOTOの季節だ。昨年はブライアン・イーノの展示を見たが、今年は国立京都国際会館でコーネリアスのライブに向かった。 京都国際会館、ずっと行きたかった…

yukiho
10か月前
8
わたしのなつやすみ 最先端技術で深く潜る

わたしのなつやすみ 最先端技術で深く潜る

7月末、夏休みになり早々限界になった。
常に喋り揉め続ける子供2人、テレビ、原稿、言葉の取り扱い量が多すぎる。
 頭が火照り、服薬しても3時間ほどしか眠れない日々。映画や読書は到底、漫画も読めず、ブライアンイーノを聞きながら1日中料理と食べ物の段取りをしていた。それ以外の時間は爪を見ていた。仕事は早々に諦めた。

「花束見たいな恋をした」の麦が仕事を始めカウリスマキ作品のゆったりした時間の流れを楽

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悲しい時はブルーマウンテン 駄洒落で感情を補強する

悲しい時はブルーマウンテン 駄洒落で感情を補強する

帰省している。

母から「いくら田舎でも暑いで!」と言われていたが、夕方になると丁度いいとしか言いようのない気候になる。湿度が低く、山から冷たい風が吹く。大阪の焦がされるような暑さを思い出し、あんな環境で楽しく暮らす私は本当に偉いなと思う。

先月は単発の取材と執筆がいくつかあり、とても楽しかった。いろんな人の話を聞いた。直接お話を聞いて文字起こしをすると特に、それぞれの日本語の使い方のクセのよう

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塔 私たちはどこへでもいけることを思い出す

塔 私たちはどこへでもいけることを思い出す

体調が悪く、アイスボックスを口に放り込み
ガリガリと噛み砕きながら仕事をしている。
もはや生活に溶け込み、仕事がどうかもわからない、ライフワークのような作業たち。
目の周りが熱く、体の中もロウリュウで使う
石が詰め込まれたようだ。これで微熱なのが悔しい。
 ごはんと納豆とか、かぼちゃのポタージュとか、とろろそばとか、ズルズルっと胃まで到達できるものを選んで食べている。
少しは痩せられればいいが。ま

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時空をこえて 高次元応援上映@塚口サンサン劇場

時空をこえて 高次元応援上映@塚口サンサン劇場

嵐の夜
窓が少し開いているのかヒュウヒュウと
知らない鳥の鳴き声のような音を立てている。
子供の頃はとても怖かった。
地方のお土産物に関わるお仕事の関係で神話や歴史を調べていたら、あっという間に1日が終わってしまった。
半夏生なのでタコと胡瓜の酢の物を食べる。

先週土曜、夫が子供達を連れて実家に帰り、私に突然の休暇が訪れたので、塚口サンサン劇場の「ボエミアンラプソディ」リアルタイム応援上映へ。

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育児写真は下手なほど 5年後の私のために

育児写真は下手なほど 5年後の私のために

こちら大阪
最近は夜になると雨が降る
とても気に入っている。

煮詰まってしまったので久しぶりに街に出ると
人が多くて驚いてしまう。
それぞれに人生があり、嬉しいことや悲しいことがあると
思うと、あまりの途方の無さに宇宙のような深海のような
怖さを感じる。

夏になると山や海に働きに行く友人からの便りが眩しい。
私がもし、自分で何にでも決められる瞬間が人生で少しでも
あれば、何をしていただろう。

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実験的睡眠満タン生活の報告

実験的睡眠満タン生活の報告

月20本くらい記事を書くと、私の中にある言葉が全て出ていってしまったようでSNSにもここにも書くことが無くなってしまうな…

フリーランスになったので、実験的に毎日「もうこれ以上眠れないまで寝る」というルールで生活してみているが、人生から退場したと思った読書が再び生活に戻ってきた。

仕事や家族を持って以来、本を開いて文字を追っても目をすり抜けてどこかに消えてしまう。
一人ぼっちで図書館にこもって

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「A子さんの恋人」聖地巡礼 往復する中央線と回る環状線編

「A子さんの恋人」聖地巡礼 往復する中央線と回る環状線編

「A子さんの恋人」近藤聡乃(KADOKAWA)

以上があらすじ。
ニューヨークに住む恋人A君からプロポーズされ、保留したまま帰国。東京(阿佐ヶ谷)に戻ると元カレのA太郎からも復縁を迫られ、悩むA子と、その周辺を描いた作品、という感じ。

先日たまたま読み返していたら東京に行く予定ができたので、人生初の聖地巡礼をした。
A子が住んでいたのは、JR中央線が通る阿佐ヶ谷。駅を出るといくつもの商店街があ

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くすりをたくさん

ずっと天気が悪く花粉や黄砂が気になり窓を開けられない。いくら暖かくても桜が咲いても、薄暗くて湿っていると心身ともに重く何もかも億劫で衣替えもファンヒーターの片付けもできない。
夫は休みでも朝早く起きてきぱき洗濯や掃除をして偉い。過労か加齢か分からないが、長い時間続けて眠れないらしく「朝6時に起きた、クソ」などと言いながら家事をしてくれている。

先月は記事を3本書き、いろいろな人にお会いできて楽し

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Walkin' Walkin'

Walkin' Walkin'

突然仕事を辞めた。みんな泣いてくれて、私が辞めないためにどうしたらいいかの話し合いで喧嘩したとか、寂しいからデスクを片付けられないとか。嬉しかった。ケーキももらった。夜中まで話した。
渦中にいる時は会社こそ人生と思い込んでいたが、冷静になると健康で生活が担保されるなら職場なんてささやかなことで、転職活動もただのマッチングなので淡々と断られ、私からも断り、最終的に古くて小さい会社でマーケターとして働

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東京と伝染病

東京と伝染病

先週は東京出張があった。赤羽に宿泊し、鰻を食べた。初めて新文芸坐に行って「サンライズ」を観た。
1927年のものなので、youtubeに全編アップロードされている。
不倫相手に、奥さんを殺して!と言われ、のぼせ上っている夫はその通り殺そうとする。妻は殺意に気づき逃げる。偶然他人の結婚式を見かけ、改心する夫は、妻に花束やパンを捧げ関係修復を希望する。みたいな話。
音楽はついているが声の無い作品で、サ

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夜明け

夜明け

不眠症だろうか。
小刻みに起きてしまう。
冬の早朝。鳥は6:05から順番に鳴き出す。

金曜は会社に行き、コツコツと仕事を進めた。
私を苦しませていた新システム導入の仕事は一旦完遂し、他の1番信頼してるスタッフに渡した。1ヶ月ほどで社内に浸透するだろう。そして私はまた新しいプロジェクトに入る。繰り返しだ。

京都に行き、友人と話し、映画を観た。

鑑賞前から様々な角度からの批判を読んだが、ヴェンダ

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冬の煙草のうまさについて

冬の煙草のうまさについて

仕事がうまくいっていない。
ECサイトを作っているが、会社がそもそも特殊な構造なので困難を極めている。大した頭ではないので脳のリソースを節約するために、朝はhuel、昼はBASE BREADで食事メニューを固定した。
これで夕飯も何であろうが罪悪感は無い。ほとんど寝巻きで出社し、1人で黙々と作業していると指先とパソコンの境界があやふやになっていく。私の中身は退勤でディスプレイを閉じたパソコンの中に

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Get back

Get back

年が明けた。

2023年の年末は「大阪の生活史」の打ち上げがあり、優勝して"大阪"という文字と大阪府(の形)が描かれているTシャツをいただいた。取材させていただいた松久の大将と参加したのだが、私よりたくさんの人に話しかけられていた。どこでも人気者だ。

仕事納めに向かい、毎日会社で外部の担当者と何時間もリモート打ち合わせをした。毎朝泣いてから出勤した。私の頭がもっと良ければ。

景気のいい会社の

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ノロウィルスに罹って愛について考えた話

ノロウィルスに罹って愛について考えた話

大阪の生活史が出ています。 

大阪市旭区森小路「松久」の三代目大将かっちゃんにインタビューしました。何を食べても美味しい飲食店としても酒場としても最高なのですが、地域のコミュニティとしての役割が大きい。もちろん出会いの場でもあるが、もっとささやかな、ちょっと寂しい気がする、て時のセーフティネット的お店。この寂しさを放っておいたら大きな悲しみになり飲み込まれそう、と漠然と不安になったら、きっとここ

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みんな何食べた?

みんな何食べた?

急に冬になった。季節にグラデーションはほとんど無く、ちょうどいい気温の日はほんの数日。あとは去る季節と来る季節が交代でやってきて、少しずつ入れ替わっていく。

一旦体が冷えると、厚着をしても暖房をいれても温かいものを飲んでも、なかなか温まらない。若い頃は体の芯が熱くて、冬でも布団から足だけ出して寝ていたのに。
 体が冷え切らないように徹底している。入浴剤を入れた風呂につかり、出たらすぐ温かい寝巻き

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MIC CHECK   国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

今年もAMBIENT KYOTOの季節だ。昨年はブライアン・イーノの展示を見たが、今年は国立京都国際会館でコーネリアスのライブに向かった。

京都国際会館、ずっと行きたかった場所。

昭和38年に大谷幸夫が設計し、昭和41年に開設された日本初の国際会議場だそうだ。日本の合掌造りを元にデザインされたようで、コンクリートの柱が交差するように立ち、連続している。重心が低く居心地がいい。フロントからメイン

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