くすりをたくさん

ずっと天気が悪く花粉や黄砂が気になり窓を開けられない。いくら暖かくても桜が咲いても、薄暗くて湿っていると心身ともに重く何もかも億劫で衣替えもファンヒーターの片付けもできない。
夫は休みでも朝早く起きてきぱき洗濯や掃除をして偉い。過労か加齢か分からないが、長い時間続けて眠れないらしく「朝6時に起きた、クソ」などと言いながら家事をしてくれている。

先月は記事を3本書き、いろいろな人にお会いできて楽しかった。

扇町ミュージアムキューブの本棚にある、個人の観劇記録がおもしろかった。ただチケットとフライヤーを保存しているだけでコラージュしているわけでも感想を書いているわけでも無いが、同じ趣味を続けるのであれば何でもファイリングしておけば時間が経過するだけで良い資料になる。
私も映画の半券や漫才劇場のチケットをノートに貼っているので、私がいなくなったら誰かに面白がって眺めてもらえたら嬉しい。

中西怪奇菓子工房さんは、初対面だったが同い年なことや好きな映画が似ていることもあり、とても楽しく空港で話を長時間聞き続けてしまった。素敵な方だった、と感動してそのまま空港で記事を仕上げデスクに送った。中西さんから送られてきた、初めて作った宇宙人のキャラ弁は最小の手数で最大の気持ち悪さを発揮しているようで、今も突然脳裏によぎる。

山田飛鳥さんは少し前にtiktokを見つけて取材させてもらったが、私の先見の名は確かで順調にバズり書籍を出版、追加取材をさせていただいた。KADOKAWA様より恵本いただいたが、恋愛を理性とロジックで乗りこなす若者の逞しさが眩しい。上品かつ効率的なやり口だなと思う。

人の話を聞くのが本当に面白いので、取材記者の仕事を増やしていきたい。子供達が学童を卒業し、就労証明の必要なくなった今、フリーランスになりたいなら切り替えるタイミングなのかもしれない。今の会社も楽しいが。

先週金曜は、大阪の生活史で知り合った編集の足立さんから連絡があり、スズキナオさんも加えて松久で飲んだ。足立さんの飲みっぷり気持ちよく、ナオさんは隣の席の知らないおじさんからおじさんの人生を延々語られていた。
おすすめされたら何でも「じゃあください!」と言っていた我々だったが、シマアジをすすめられたギャルが「アジいらん!」と断っていてかっこよかった。   

その翌日は坂ノ上音楽祭へ。スカートのライブを見て、とHALFBYとグルーヴあんちゃんのDJを聴く。スカート澤部さんの口笛を初めてライブで聴いたが、空気の隙間を貫くような正確で繊細な音が唇から出ているなんて不思議でグイグイとステージ前まで進んでしっかり見てしまった。大勢の観客に唇を見られるのはどんな気持ちだろうとも思う。
待ち合わせたわけでも無いのに沢山の友人に会い、元気かどうかの確認をする。初めてクラブで会って遊んでから15年以上経ってるなんて、さすがに嘘でしょという気持ち。

その後、水筒さんと宮本牛乳と、大阪城で桜を見た。コンビニで適当に酒やおつまみを買い。桜の下で城を見ながら喋った。何の話をしたのかあまり覚えてない。
楽しかったことと途切れた風景だけ覚えていて、楽しい会って思い返すとこうだよな、という感じ。散歩して解散。

17日水曜はデザイナーのモリクラくん主催の、なぞなぞ会。クリエイターが集まり、モリクラ氏オリジナルのなぞなぞの答えを考える。ダジャレ部分ツイート屁理屈など、なぞなぞの答えは数種類に分類される。
ライター陣は難しく考え過ぎ、デザイナー陣がどんどん答えていたイメージ。悔しい。お情けでステッカーをもらった。

生活史飲みの前からずっと副鼻腔炎で顔の右半分、頭も歯も痛く、ちょっとしたおやつ程の薬を飲み、禁煙していた。
夜も細切れに起き、発熱と解熱を繰り返し、薬の副作用か何かで寝る前しばらく吐き気で泣いていた。

痛みが出て1週間後の18日木曜にCTを撮り、さらに1ヶ月薬物治療をすることになる。
薬を変えたからか、やっと痛みが引いてきた気がする。気持ちで負けてしまい、ネイルを剥がして人生のことを考え猫を揉んで横になっている。


ウェス・アンダーソンの短編を4本まとめてnetflixで観た。ヘンリー・シュガーは、アカデミー賞の短編実写映画賞受賞のもの。ウェス作品、情報量が多いので2時間観るとヘトヘトになっていたので短編ちょうどいい。「白鳥」が好きだった。 

ニコラス・ケイジってこんな渋くて男前でしたっけ。北海道の友人と、ウォッチパーティ機能のお葬式として観賞。2人ともニコラスが大暴れして人を殺しまくる映画だと思っていたので謝った。最後、山小屋のキッチンを映すシーンとても良かった。あれだけで彼がどんなポリシーがあり何を大切に生きてきたか全て分かった気がした。

初めて観ましたが本当に本当におもしろい。高橋とよ!アメリカみたいな外構なのに内側はめちゃめちゃ和風でコンパクトな平家が、仮設住宅みたいにずらっと並んでいる建築、プライバシーなさすぎて絶対住みたくないけど面白い。シネヌーヴォで小津安二郎みると最後ちょっと拍手しそうになるの良い。ほとんどの観客はもう何度も観て、何度観てもいいなと思っている感じ。

いま同じドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のメッセージを観るともなくテレビで流しているが、DUNEと似たドーーンみたいな腹の底に響く音が何度も聴こえて眠くなる。雷とか、虫の声も。帰宅しすぐ考察を調べ、原作を読んでる友人に話を聞いた。もう一度観た方がいいな…スターウォーズみたいになってきて面白い。小さい虫が出てきて繋がった時、ゾクゾクしたな…

伝記だから結末は分かっているし、カラーとモノクロで時間軸も分けてくれているし親切。全ては連鎖で、スタートさせた本人も予想できない最悪の結末になり得ることであるな…と大雑把に把握して落ち込む。万博の特大IMAXで観ていたのでエンディング目眩がした。帰宅してすぐ色々調べ考察を読み点と点を繋げる作業。DUNE観た後も思ったが、私は本当に頭と感が悪い。 

DUNEやメッセージやオッペンハイマーと被る内容ながら、さすが日本アニメさすが浅野いにお、ストーリーがスッと頭に入ってくる。めちゃくちゃ面白い。かっこつけて難しい映画観て、人類のあるべき姿を思い悩んで落ち込むより、デデデデ観た方が健康に良い。あまりにも古のインターネットで、今この登場人物と同じ年齢の子どもたちはどう観てるんだろう。後半とても楽しみ。

半地下はまだマシ、とかいうキャッチコピーどうにかならなかったんだろうか。もっとちゃんと考えて!とイライラするような手口で見たことない犯罪が行われていき、最悪なエンディングで笑った。数々の奇跡が重なる、ミラクルバッドエンド。友人と一緒に観たので心配になり、場内明るくなったらすぐ顔を見た。

最高
アーサー!!!!

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