yukiho

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最近の記事

塔 私たちはどこへでもいけることを思い出す

体調が悪く、アイスボックスを口に放り込み ガリガリと噛み砕きながら仕事をしている。 もはや生活に溶け込み、仕事がどうかもわからない、ライフワークのような作業たち。 目の周りが熱く、体の中もロウリュウで使う 石が詰め込まれたようだ。これで微熱なのが悔しい。  ごはんと納豆とか、かぼちゃのポタージュとか、とろろそばとか、ズルズルっと胃まで到達できるものを選んで食べている。 少しは痩せられればいいが。まぁ、痩せなくてもいいんだが。 しばらく映画観られなかったな、と思ったが、意外と

    • 時空をこえて 高次元応援上映@塚口サンサン劇場

      嵐の夜 窓が少し開いているのかヒュウヒュウと 知らない鳥の鳴き声のような音を立てている。 子供の頃はとても怖かった。 地方のお土産物に関わるお仕事の関係で神話や歴史を調べていたら、あっという間に1日が終わってしまった。 半夏生なのでタコと胡瓜の酢の物を食べる。 先週土曜、夫が子供達を連れて実家に帰り、私に突然の休暇が訪れたので、塚口サンサン劇場の「ボエミアンラプソディ」リアルタイム応援上映へ。  クライマックスであるライブエイドのクイーンの出演時間と、日本の時刻をぴったり合

      • 育児写真は下手なほど 5年後の私のために

        こちら大阪 最近は夜になると雨が降る とても気に入っている。 煮詰まってしまったので久しぶりに街に出ると 人が多くて驚いてしまう。 それぞれに人生があり、嬉しいことや悲しいことがあると 思うと、あまりの途方の無さに宇宙のような深海のような 怖さを感じる。 夏になると山や海に働きに行く友人からの便りが眩しい。 私がもし、自分で何にでも決められる瞬間が人生で少しでも あれば、何をしていただろう。 世界を縮小できる時期を逃してしまったと思っていたが 今から冒険のような旅に出かけ

        • 実験的睡眠満タン生活の報告

          月20本くらい記事を書くと、私の中にある言葉が全て出ていってしまったようでSNSにもここにも書くことが無くなってしまうな… フリーランスになったので、実験的に毎日「もうこれ以上眠れないまで寝る」というルールで生活してみているが、人生から退場したと思った読書が再び生活に戻ってきた。 仕事や家族を持って以来、本を開いて文字を追っても目をすり抜けてどこかに消えてしまう。 一人ぼっちで図書館にこもっていた子供の私は、 家族や友人と引き換えに読書を捧げたんだと 、特に残念にも思わず

        塔 私たちはどこへでもいけることを思い出す

          「A子さんの恋人」聖地巡礼 往復する中央線と回る環状線編

          「A子さんの恋人」近藤聡乃(KADOKAWA) 以上があらすじ。 ニューヨークに住む恋人A君からプロポーズされ、保留したまま帰国。東京(阿佐ヶ谷)に戻ると元カレのA太郎からも復縁を迫られ、悩むA子と、その周辺を描いた作品、という感じ。 先日たまたま読み返していたら東京に行く予定ができたので、人生初の聖地巡礼をした。 A子が住んでいたのは、JR中央線が通る阿佐ヶ谷。駅を出るといくつもの商店街があり、賑やかで暮らしやすそう。道ゆく人もリラックスしていてとても良い感じ。散歩や旅

          「A子さんの恋人」聖地巡礼 往復する中央線と回る環状線編

          くすりをたくさん

          ずっと天気が悪く花粉や黄砂が気になり窓を開けられない。いくら暖かくても桜が咲いても、薄暗くて湿っていると心身ともに重く何もかも億劫で衣替えもファンヒーターの片付けもできない。 夫は休みでも朝早く起きてきぱき洗濯や掃除をして偉い。過労か加齢か分からないが、長い時間続けて眠れないらしく「朝6時に起きた、クソ」などと言いながら家事をしてくれている。 先月は記事を3本書き、いろいろな人にお会いできて楽しかった。 扇町ミュージアムキューブの本棚にある、個人の観劇記録がおもしろかった

          くすりをたくさん

          Walkin' Walkin'

          突然仕事を辞めた。みんな泣いてくれて、私が辞めないためにどうしたらいいかの話し合いで喧嘩したとか、寂しいからデスクを片付けられないとか。嬉しかった。ケーキももらった。夜中まで話した。 渦中にいる時は会社こそ人生と思い込んでいたが、冷静になると健康で生活が担保されるなら職場なんてささやかなことで、転職活動もただのマッチングなので淡々と断られ、私からも断り、最終的に古くて小さい会社でマーケターとして働くことになった。データを見て企画を出し文章を書き動画を作りデータを見る。ずっとイ

          Walkin' Walkin'

          東京と伝染病

          先週は東京出張があった。赤羽に宿泊し、鰻を食べた。初めて新文芸坐に行って「サンライズ」を観た。 1927年のものなので、youtubeに全編アップロードされている。 不倫相手に、奥さんを殺して!と言われ、のぼせ上っている夫はその通り殺そうとする。妻は殺意に気づき逃げる。偶然他人の結婚式を見かけ、改心する夫は、妻に花束やパンを捧げ関係修復を希望する。みたいな話。 音楽はついているが声の無い作品で、サイレント映画を観たことがなかったので心配だったが、その分、俳優の表情が豊かでとて

          東京と伝染病

          夜明け

          不眠症だろうか。 小刻みに起きてしまう。 冬の早朝。鳥は6:05から順番に鳴き出す。 金曜は会社に行き、コツコツと仕事を進めた。 私を苦しませていた新システム導入の仕事は一旦完遂し、他の1番信頼してるスタッフに渡した。1ヶ月ほどで社内に浸透するだろう。そして私はまた新しいプロジェクトに入る。繰り返しだ。 京都に行き、友人と話し、映画を観た。 鑑賞前から様々な角度からの批判を読んだが、ヴェンダースの新作なら映画館で観る以外の選択肢は無い。プロモーション的であり、洒落臭い生

          冬の煙草のうまさについて

          仕事がうまくいっていない。 ECサイトを作っているが、会社がそもそも特殊な構造なので困難を極めている。大した頭ではないので脳のリソースを節約するために、朝はhuel、昼はBASE BREADで食事メニューを固定した。 これで夕飯も何であろうが罪悪感は無い。ほとんど寝巻きで出社し、1人で黙々と作業していると指先とパソコンの境界があやふやになっていく。私の中身は退勤でディスプレイを閉じたパソコンの中にそのまま置き去りになる。 中身のない私は家庭内で動けるわけもなく、丼ものやパス

          冬の煙草のうまさについて

          Get back

          年が明けた。 2023年の年末は「大阪の生活史」の打ち上げがあり、優勝して"大阪"という文字と大阪府(の形)が描かれているTシャツをいただいた。取材させていただいた松久の大将と参加したのだが、私よりたくさんの人に話しかけられていた。どこでも人気者だ。 仕事納めに向かい、毎日会社で外部の担当者と何時間もリモート打ち合わせをした。毎朝泣いてから出勤した。私の頭がもっと良ければ。 景気のいい会社の忘年会があった。そこでも私はビンゴで優勝し、松阪牛1年分を当てた。毎月色々な部位

          ノロウィルスに罹って愛について考えた話

          大阪の生活史が出ています。  大阪市旭区森小路「松久」の三代目大将かっちゃんにインタビューしました。何を食べても美味しい飲食店としても酒場としても最高なのですが、地域のコミュニティとしての役割が大きい。もちろん出会いの場でもあるが、もっとささやかな、ちょっと寂しい気がする、て時のセーフティネット的お店。この寂しさを放っておいたら大きな悲しみになり飲み込まれそう、と漠然と不安になったら、きっとここに来て。 お礼と、本を渡して軽く飲んで帰宅。 仕事が大変で泣きながら働いていた

          ノロウィルスに罹って愛について考えた話

          みんな何食べた?

          急に冬になった。季節にグラデーションはほとんど無く、ちょうどいい気温の日はほんの数日。あとは去る季節と来る季節が交代でやってきて、少しずつ入れ替わっていく。 一旦体が冷えると、厚着をしても暖房をいれても温かいものを飲んでも、なかなか温まらない。若い頃は体の芯が熱くて、冬でも布団から足だけ出して寝ていたのに。  体が冷え切らないように徹底している。入浴剤を入れた風呂につかり、出たらすぐ温かい寝巻きとドテラを羽織る。お腹と肩甲骨の間にカイロを貼って、レンジでチンする湯たんぽも入

          みんな何食べた?

          MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

          今年もAMBIENT KYOTOの季節だ。昨年はブライアン・イーノの展示を見たが、今年は国立京都国際会館でコーネリアスのライブに向かった。 京都国際会館、ずっと行きたかった場所。 昭和38年に大谷幸夫が設計し、昭和41年に開設された日本初の国際会議場だそうだ。日本の合掌造りを元にデザインされたようで、コンクリートの柱が交差するように立ち、連続している。重心が低く居心地がいい。フロントからメインホールにのびる通路は曲線で、天井の隙間から光が入る。一つ一つの空間が巨大で気が遠

          MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

          ずっと昔の顔で

          インフルエンザにより学級閉鎖。全ての予定が狂ってしまった。 朝、月に一度の病院へ。2分ほど世間話をして、いつもの処方箋をもらう。珍しく待合に人が沢山いて、辛そうな人と付き添いのペアが何組も等間隔で座っていた。少しずつ寒くなるこの季節は、私の周りも自律神経を失調しがち、鬱々しがちだ。見えているのは誰かに助けてもらって病院に来ている人だが、付き添いがおらず家から出られない人のことを思う。私もそうだったから。 子連れで会社へ。お菓子とお茶とケーキがデスクに置かれていて、ありがと

          ずっと昔の顔で

          そこにいるか 本当にそこにいるか

          毎年、寒くなり始める頃に調子を崩し、心も言葉も動かなくなる。毎日コツコツ食事を作り、仕事をし、ただ繰り返すことに集中してやり過ごしていた。手のかかる食事を沢山作り、冷蔵庫に眠っていた小麦粉でケーキやパンを焼いた。 友人達とアフタヌーンティへ行き、動けなくなるまで食べた。 運動会があった。ダンスが揃っているかなんてどうでもよくて、1人の人間として社会生活を送っているのが興味深く、じっと見た。 AKIRAのセル画展へ行った。レイヤーが分かり感動する。直筆のレイアウトをみて、

          そこにいるか 本当にそこにいるか