yukiho

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最近の記事

くすりをたくさん

ずっと天気が悪く花粉や黄砂が気になり窓を開けられない。いくら暖かくても桜が咲いても、薄暗くて湿っていると心身ともに重く何もかも億劫で衣替えもファンヒーターの片付けもできない。 夫は休みでも朝早く起きてきぱき洗濯や掃除をして偉い。過労か加齢か分からないが、長い時間続けて眠れないらしく「朝6時に起きた、クソ」などと言いながら家事をしてくれている。 先月は記事を3本書き、いろいろな人にお会いできて楽しかった。 扇町ミュージアムキューブの本棚にある、個人の観劇記録がおもしろかった

    • Walkin' Walkin'

      突然仕事を辞めた。みんな泣いてくれて、私が辞めないためにどうしたらいいかの話し合いで喧嘩したとか、寂しいからデスクを片付けられないとか。嬉しかった。ケーキももらった。夜中まで話した。 渦中にいる時は会社こそ人生と思い込んでいたが、冷静になると健康で生活が担保されるなら職場なんてささやかなことで、転職活動もただのマッチングなので淡々と断られ、私からも断り、最終的に古くて小さい会社でマーケターとして働くことになった。データを見て企画を出し文章を書き動画を作りデータを見る。ずっとイ

      • 東京と伝染病

        先週は東京出張があった。赤羽に宿泊し、鰻を食べた。初めて新文芸坐に行って「サンライズ」を観た。 1927年のものなので、youtubeに全編アップロードされている。 不倫相手に、奥さんを殺して!と言われ、のぼせ上っている夫はその通り殺そうとする。妻は殺意に気づき逃げる。偶然他人の結婚式を見かけ、改心する夫は、妻に花束やパンを捧げ関係修復を希望する。みたいな話。 音楽はついているが声の無い作品で、サイレント映画を観たことがなかったので心配だったが、その分、俳優の表情が豊かでとて

        • 夜明け

          不眠症だろうか。 小刻みに起きてしまう。 冬の早朝。鳥は6:05から順番に鳴き出す。 金曜は会社に行き、コツコツと仕事を進めた。 私を苦しませていた新システム導入の仕事は一旦完遂し、他の1番信頼してるスタッフに渡した。1ヶ月ほどで社内に浸透するだろう。そして私はまた新しいプロジェクトに入る。繰り返しだ。 京都に行き、友人と話し、映画を観た。 鑑賞前から様々な角度からの批判を読んだが、ヴェンダースの新作なら映画館で観る以外の選択肢は無い。プロモーション的であり、洒落臭い生

        くすりをたくさん

          冬の煙草のうまさについて

          仕事がうまくいっていない。 ECサイトを作っているが、会社がそもそも特殊な構造なので困難を極めている。大した頭ではないので脳のリソースを節約するために、朝はhuel、昼はBASE BREADで食事メニューを固定した。 これで夕飯も何であろうが罪悪感は無い。ほとんど寝巻きで出社し、1人で黙々と作業していると指先とパソコンの境界があやふやになっていく。私の中身は退勤でディスプレイを閉じたパソコンの中にそのまま置き去りになる。 中身のない私は家庭内で動けるわけもなく、丼ものやパス

          冬の煙草のうまさについて

          Get back

          年が明けた。 2023年の年末は「大阪の生活史」の打ち上げがあり、優勝して"大阪"という文字と大阪府(の形)が描かれているTシャツをいただいた。取材させていただいた松久の大将と参加したのだが、私よりたくさんの人に話しかけられていた。どこでも人気者だ。 仕事納めに向かい、毎日会社で外部の担当者と何時間もリモート打ち合わせをした。毎朝泣いてから出勤した。私の頭がもっと良ければ。 景気のいい会社の忘年会があった。そこでも私はビンゴで優勝し、松阪牛1年分を当てた。毎月色々な部位

          ノロウィルスに罹って愛について考えた話

          大阪の生活史が出ています。  大阪市旭区森小路「松久」の三代目大将かっちゃんにインタビューしました。何を食べても美味しい飲食店としても酒場としても最高なのですが、地域のコミュニティとしての役割が大きい。もちろん出会いの場でもあるが、もっとささやかな、ちょっと寂しい気がする、て時のセーフティネット的お店。この寂しさを放っておいたら大きな悲しみになり飲み込まれそう、と漠然と不安になったら、きっとここに来て。 お礼と、本を渡して軽く飲んで帰宅。 仕事が大変で泣きながら働いていた

          ノロウィルスに罹って愛について考えた話

          みんな何食べた?

          急に冬になった。季節にグラデーションはほとんど無く、ちょうどいい気温の日はほんの数日。あとは去る季節と来る季節が交代でやってきて、少しずつ入れ替わっていく。 一旦体が冷えると、厚着をしても暖房をいれても温かいものを飲んでも、なかなか温まらない。若い頃は体の芯が熱くて、冬でも布団から足だけ出して寝ていたのに。  体が冷え切らないように徹底している。入浴剤を入れた風呂につかり、出たらすぐ温かい寝巻きとドテラを羽織る。お腹と肩甲骨の間にカイロを貼って、レンジでチンする湯たんぽも入

          みんな何食べた?

          MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

          今年もAMBIENT KYOTOの季節だ。昨年はブライアン・イーノの展示を見たが、今年は国立京都国際会館でコーネリアスのライブに向かった。 京都国際会館、ずっと行きたかった場所。 昭和38年に大谷幸夫が設計し、昭和41年に開設された日本初の国際会議場だそうだ。日本の合掌造りを元にデザインされたようで、コンクリートの柱が交差するように立ち、連続している。重心が低く居心地がいい。フロントからメインホールにのびる通路は曲線で、天井の隙間から光が入る。一つ一つの空間が巨大で気が遠

          MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

          ずっと昔の顔で

          インフルエンザにより学級閉鎖。全ての予定が狂ってしまった。 朝、月に一度の病院へ。2分ほど世間話をして、いつもの処方箋をもらう。珍しく待合に人が沢山いて、辛そうな人と付き添いのペアが何組も等間隔で座っていた。少しずつ寒くなるこの季節は、私の周りも自律神経を失調しがち、鬱々しがちだ。見えているのは誰かに助けてもらって病院に来ている人だが、付き添いがおらず家から出られない人のことを思う。私もそうだったから。 子連れで会社へ。お菓子とお茶とケーキがデスクに置かれていて、ありがと

          ずっと昔の顔で

          そこにいるか 本当にそこにいるか

          毎年、寒くなり始める頃に調子を崩し、心も言葉も動かなくなる。毎日コツコツ食事を作り、仕事をし、ただ繰り返すことに集中してやり過ごしていた。手のかかる食事を沢山作り、冷蔵庫に眠っていた小麦粉でケーキやパンを焼いた。 友人達とアフタヌーンティへ行き、動けなくなるまで食べた。 運動会があった。ダンスが揃っているかなんてどうでもよくて、1人の人間として社会生活を送っているのが興味深く、じっと見た。 AKIRAのセル画展へ行った。レイヤーが分かり感動する。直筆のレイアウトをみて、

          そこにいるか 本当にそこにいるか

          ダイヤグラム

          毎日どこかで大雨が降っている。ゲリラ豪雨の動画を漁って観てしまう。不謹慎だが、全てが洗い流され吹き飛ばされる気がしてやめられない。  やらないければいけないことがぐちゃぐちゃに頭に入っていて眠れなくなったので書き出してみたら、8000円買った時のドラッグストアのレシートみたいな長さになったのでテーブルに置いてシェアした。 ヨルゴス・ランティモス監督がヴェネチア国際映画祭で金獅子賞、濱口竜介監督が銀獅子賞を受賞した。嬉しい。 酷い物語と清潔な映像の掛け合わせ、狂気も恐怖も

          ダイヤグラム

          Photograh

          8月がもう去っていく。慌ただしかった。 1日、WEEZERのライブに行った。 私と夫がまだ恋人でもない頃、一緒にライブに行き、夫はステージでメンバーと一緒にギターを弾いた。そういう企画があったのだ。15年ほど前のこと。私たちは結婚して家を買い子供を持ったが、まだWEEZERのライブに行き、まだSay It Ain't Soで声を枯らしている。良い話だろうか。変わらない恐ろしさもある。 友人とミッションインポッシブルを観に行った。2時間半、トム・クルーズは誰かから逃げ、或い

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          アフターサン 

          東京から帰宅した翌日から、家族で滋賀へ旅行。行きたいところが沢山ありすぎるが、暑さと疲労で移動距離は最低限に。人が沢山いるところも徹底的に避ける。 大津市立科学館へ。 こじんまりした科学館で、竜巻発生装置、電磁石、滑車の装置など。鏡の部屋なんてどこにでもあるが何回でも楽しい。自分の体をどう歪ませるとおもしろいかのコツがあるのだ。 建物から駐車場まで少し歩くだけで暑い。石山寺に向かい、かき氷を食べる。 名物の石餅が抹茶かき氷に添えられている。抹茶シロップは濃厚で氷にゆっ

          アフターサン 

          ずぶ濡れでも

          起きると夜勤の夫が帰宅していた。頭が重い。台風が近づいているからだろうか。昨夜は軽率にフェリーニの8 1/2を再生してしまい、ああ気持ち悪い、と思いながら140分も過ごしてしまった。難しいストーリーだが、気持ち悪いことは確か。それでも映像が美しく見続けてしまう。 人間が捨て鉢になる瞬間がすきだ。欲望のせいで人生がめちゃくちゃになっていく様子をみるのも好きだ。 最低限の化粧をして病院へ。軽い安定剤と眠る薬。仕事の愚痴を少し話すと「アンタ夏なのに何悩んでるのよ!満喫しなさいよ

          ずぶ濡れでも

          東京 爆発と白鳥

          忙しいし疲れているからしばらく日記をお休みしようと思っていただけれど、書かないと書かないで思考が煮詰まり調子が悪くなるようだ。頭が悪いんだと思う。 7月の末、仕事を休みにして東京に旅に出た。ただ移動に時間がかかるというだけで、あまり「東京にきた!」という感動もない。品川から山手線でホテルへ。朝ごはんが美味しそうなところを、と選んだが、四国から助成金が出てるのか、自治体が運営に絡んでいるのか分からないが、部屋に入ると和三盆と柚子のジュースがおいてあった。小さくて静かで落ち着く

          東京 爆発と白鳥