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MIC CHECK 国立京都国際会館 AMBIENT KYOTO

今年もAMBIENT KYOTOの季節だ。昨年はブライアン・イーノの展示を見たが、今年は国立京都国際会館でコーネリアスのライブに向かった。

京都国際会館、ずっと行きたかった場所。

\\\\\\\\巨大////////

昭和38年に大谷幸夫が設計し、昭和41年に開設された日本初の国際会議場だそうだ。日本の合掌造りを元にデザインされたようで、コンクリートの柱が交差するように立ち、連続している。重心が低く居心地がいい。フロントからメインホールにのびる通路は曲線で、天井の隙間から光が入る。一つ一つの空間が巨大で気が遠くなる。

コーネリアスはずっと好きで、ライブも何度か見たことがあるが、今回はもう感想もレポも説明も何もできない。ここが良かった、この歌詞に心動かされた、というポイントが無い。最初から最後までの音と光と空気全てが一つの塊で、ひとときももらさず素晴らしかった。アンビエントに収まるのか分からない、エネルギッシュで刺激的な演出。一見単語の羅列のように聞こえる歌詞もキュートでエモーショナルなことが多く、油断できない。

巨大な空間で、音とストロボを長時間浴びていると、自我が肉体からどんんどん離れていき、天井の近くでポツンと俯瞰で眺めているような、実感の無さ。明晰夢のような感覚になる。私は本当にこの素晴らしい時間を共有しているのか?まさか。

最後「続きを」あなたと 続きを もっと見たい でミラーボールにキラキラ反射した無数の光のうちのひとつが私になり、散らばって、コーネリアスとともに消えた。過ぎ去った楽しかった時のことを夢のようだった、魔法が解けた、などと表現するが、深刻に心の底からそうだった。


YMOのCUE
昔と変わらない透き通った柔らかい声と、単純なカバーではなく意志を後継するものとしてのCUEに見えた。

帰宅してテレビをつけると戦争のニュースで少し泣いた。

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