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かったぱしから読書生活

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大学卒業以来、ずっと出版業界。本が好きで、ずっとこの世界で暮らしている。読書はフィクション派。ファンタジー好きなれど、時代物、ミステリー、純文学、何でも来いで、ひたすら濫読。読書… もっと読む
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2023年8月の記事一覧

小路幸也「からさんの家 まひろの章」

小路幸也「からさんの家 まひろの章」

小路幸也「からさんの家 まひろの章」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CGLQNTV6/
 詩人で小説家で画家で、かつては女優だった義祖母・三原伽羅(72歳)。通称「からさん」。とってもカッコいいお祖母ちゃんだ。高校を卒業した神野まひろ(18歳)は、義祖母の家に同居することになった。まひろは複雑な家庭事情を抱えて生きてきた。幼い頃に両親

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「JJM女子柔道部物語」高校柔道編のフィナーレ

「JJM女子柔道部物語」高校柔道編のフィナーレ

 読み続けている数少ない漫画「JJM女子柔道部物語⑮」(原作・恵本裕子、画・小林まこと)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0CF59523T/
 いよいよ高校柔道編のフィナーレ。舞台は「第40回全道高等学校柔道大会」「第39回全国高等学校柔道大会北海道予選大会」。いわゆるインターハイ予選である。それも女子柔道界の歴史にとっては、初めて

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いぬいさえこ「きみのことがだいすき」

いぬいさえこ「きみのことがだいすき」

娘が孫に読み聞かせしている本を見て驚いた。パイ・インターナショナルの絵本だったからだ。その絵本はいぬいさえこ「きみのことがだいすき」だった。リス🐿️ネズミ🐀キツネ🦊などモフモフした動物親子が慈しみあう癒し系絵本。母の愛は偉大だ。寛容こそ肝要。うちに来る前に大塚の山下書店に寄ってきたそうだ。30万部近く売れた本と聞いていたので、こういう偶然もあり得る。たまたまとはいえ、出会い頭に縁を感じてビッ

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西村京太郎「夜行列車の女〈新装版〉」(徳間文庫)

西村京太郎「夜行列車の女〈新装版〉」(徳間文庫)

西村京太郎「夜行列車の女〈新装版〉」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CDLNKTVT/
 雑誌「旅と人間」のカメラマン・木下孝は、新型寝台特急「サンライズエクスプレス」の取材で、高松まで乗車。女に目がない木下は、隣りの個室も若い美女・永井みゆきと道後温泉まで道連れとなった。しかし乗り換えの坂出駅で彼女が起きてこないので、部屋をあけると

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姉小路祐「再雇用警察官 七色の行方不明」(徳間文庫)

姉小路祐「再雇用警察官 七色の行方不明」(徳間文庫)

姉小路祐「再雇用警察官 七色の行方不明」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CDLMZHY9/
 熱血刑事として鳴らした安治川信繁は定年退職を迎えて、大阪府警に新設された特異行方不明者か否かを認定する消息対応室に再雇用警察官として雇われた。給料半減、昇進ナシ、手柄もナシだが、面倒な組織のしがらみも無く、定年前よりも飄々と第二の人生を過ごし

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早見俊「観相同心早瀬菊之丞 善意の寺」

早見俊「観相同心早瀬菊之丞 善意の寺」

早見俊「観相同心早瀬菊之丞 善意の寺」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CDLM5KTR/
南町奉行所定町廻り同心、早瀬菊之丞。相撲取りのような巨体に歌舞伎の悪役のような面倒はおよそ同心には見えぬ。だが実は、上方で観相の大家・水野南北に師事した観相の名人。観相のみならず、骨相で相手の関節を外したり急所を一撃する技も持っている。本書は四つ

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佐藤優+鈴木宗男「最後の停戦論 ウクライナとロシアを躍らせた黒幕の正体」

佐藤優+鈴木宗男「最後の停戦論 ウクライナとロシアを躍らせた黒幕の正体」

佐藤優+鈴木宗男「最後の停戦論 ウクライナとロシアを躍らせた黒幕の正体」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CD2L4WLN/
 ロシア通である鈴木宗男議員と佐藤優氏の対談集。ロシアのウクライナ侵攻の原因について二人は、ウクライナ側がミンスク合意を破って攻撃型ドローン機を親ロシア地域に飛ばした非を唱えている。また巷を流れるニュースの大半が

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大海赫夫人「アジサイさんを偲ぶ会」開催予定

大海赫夫人「アジサイさんを偲ぶ会」開催予定

コロナ禍もあって、われわれがお世話になっていた大海赫夫人・アジサイさんのご逝去を悼む機会がありませんでした。そこでご命日に、三回忌変じて「アジサイさんを偲ぶ会」を開催を予定します。 
 10/7(土)11:00〜、会場は先生のお住まいから近い、牛久市「小さな森の家 牛久南」。もちろん大海赫先生や、アジサイさんの弟さんである小倉潔さんのご賛同も頂きました。当日はアジサイさんが通っていた鹿島教会の牧師

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﨏晋介「年間200回メディア出演を実現させる 広報ekky流「伝わる」ためのたった一つの仕組み」

﨏晋介「年間200回メディア出演を実現させる 広報ekky流「伝わる」ためのたった一つの仕組み」

﨏晋介(エキシンスケ)「年間200回メディア出演を実現させる 広報ekky流「伝わる」ためのたった一つの仕組み」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CCW67MBV/
世界最小の家電メーカー「サンコー」広報は、なぜ年間230回もTV出演して自社製品をPRできるのか? 本書はテレビに、マスコミに自社や自社製品をPRするためのコツを教えてくれ

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竹内薫「オヤジも目覚める! ChatGTP革命 生成AIで何が変わる? 何が問題?」

竹内薫「オヤジも目覚める! ChatGTP革命 生成AIで何が変わる? 何が問題?」

竹内薫「オヤジも目覚める! ChatGTP革命 生成AIで何が変わる? 何が問題?」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CD2KBS5B/
「ChatGTP」ということばを頻繁に聞くようになった。便利で、出来るヤツのようだ。しかし出版業界においては、著作権の問題で厄介者扱いだ。この春も集英社がAI仕様のアイドル写真集を出して、面白いから買

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古溪光大「僕と君と諸行無常と。TikTok 僧侶の幸福論」

古溪光大「僕と君と諸行無常と。TikTok 僧侶の幸福論」

古溪光大「僕と君と諸行無常と。TikTok僧侶の幸福論」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CD2H4NP3/
 群馬県安中市の曹洞宗「龍峩山雲門寺」の後継ぎとして生まれた著者は、坊さんの未来に自らの運命を呪ったと言う。仏教大学への進学を避けて中大へ、一般企業である帝人に入社。しかし社会人経験の中で、次第に自分の生き方に物足りなさを覚えて

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赤松利市「救い難き人」

赤松利市「救い難き人」

赤松利市「救い難き人」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CCW4QVZ4/
 在日朝鮮人を親に持つ満寿(マンス)。しかし帰化しなかった母・満子は、帰化した父・ヨンスクに籍は入れてもらえなかったので、姓は坂本。父はパチンコ屋を営む富裕者で妾のような扱いを受けていた。しかし祖国への誇りが朴満寿と名乗らされる。そのことで学校で虐めを受ける。ま

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