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【雲の中の富士山を登った時の話・2日目⑦】世界で一番美味しいお弁当

こんにちは! 雲の中の富士山を登った月見里です!

今までの記事は、こちらのマガジンにまとめてありますので、ぜひご覧ください!


生還


先ほどの死の恐怖から退散し、無事神社のところまで戻ってこれました。

前回の話はこちらからどうぞ!



心なしか若干人が増えていましたが、みんなここまで来ても、また下っていくようでした。私のように、奥に行ってお鉢参りをしようとする人はいませんでした。賢いです!

なんにせよ、私は無事にここまで戻れただけで、さっきここでお祈りしたご利益を感じました!!



腹ペコ、寒い。


生命の危機から解放されたせいか、どっと精神的な疲労と、肉体的な疲労、そして空腹と寒さが押し寄せました。

お鉢参りをしようとしていたときはアドレナリンが出ていたからなのか、あまり気になりませんでした。人体の不思議ですね笑

このまま下山するのは厳しいので、どうにかして

・座って腰を落ち着けて体力を回復する

・ほっと一息をつく

・腹ごしらえをする

・雨風をしのげるところにいく

を同時にクリアしたいところです。

腹ごしらえについては、宿からもらった弁当がありました。本当は晴れたら空を見ながらピクニック気分で食べようと思っていましたが、この天候で外で弁当を開いたら中身は雨で濡れ、風で吹き飛ばされること間違いありません。

ちなみに、この時の様子はこちらです!


こうして見返すと、風を切る音がえげつないですね笑

はて困ったと思っていたところ、行きは見落としていました(もしかしたらまだその時は開いてなかった?)が、近くに山小屋がありました。光が漏れていて、看板には休憩、食事、というようなことが書いてありました。



私はここで上記4点をクリアできると思い、中に入ることにしました。

入り口近くにいたスタッフに、この山小屋で何か注文したら持ち込みの弁当を食べてもいいか、と聞いたところ、快く了承してくださいました。断られたらどうしようかと思っていたのでとてもありがたいです……!!



ホット一息


中はかなり広く、左奥に厨房、それ以外のスペースは食堂のような机といすが並び、真ん中には駄菓子屋のような陳列台で土産が売っていました。



椅子は畳張りのようになっていて、堅すぎず、それでいて温かみのある感触でした。

私が入店した時点で、ウェイター(?)が3人、そして同じ宿にいた学生集団だけがいました。

私は入店してしばらく、かじかんだ指と顔を温めるのに時間を使っていましたが、そろそろ何か注文しないと申し訳ないと思い、壁に張り巡らされたメニュー表を眺めました。



目についたものだと、カレーは1200円、牛丼・うどんは1,000円、カップ麺は800円、豚汁は800円、おしるこは700円のようでした。

食べ物以外にも品ぞろえがよく、酸素缶は2,000円、缶ジュースは400円、軍手は500円で売っていて、ちょっとした資材なんかも買えるようでした。

おそらく日本一標高が高いところにあるお店ですが、いかがでしょうか。

確かに割高といえば割高ですが、外食価格であることと、縁日価格やスタジアム飯を想定すると、そんなに高い金額ではないような気がしないでしょうか。

むしろこの雨風雲が吹き荒れる中でも営業してくれているだけで、場所代込みと考えたら全然安く感じました。



何を注文しようか


さて、何かを注文せねばなりません。

私は泊まった宿でもらった弁当があるので、カレーや牛丼、うどんは候補から外しました。とはいえ、もらった弁当がかなり小さめのサイズなので、これでは足りないだろうから主食を頼むのも悪くはないかと思いましたが、最終的にはやめときました。

後から思い返しますと、この選択肢はとても正しかったです!!

次に、弁当の汁物として、カップ麺、豚汁、おしるこかは迷いました。食後のデザートとして、甘くて温かいおしるこは魅力的です。一方で、弁当と一緒に食べることは厳しいし、注文からお弁当を食べ終わった後では冷めてしまっているだろうと思ったため、やめました。

カップ麺と豚汁だと、同じ値段ならカップ麺の方がお得感があります。しかし前述の通り弁当もあることですし、さらには、せっかく食べるなら、既製品のカップ麺より、山小屋お手製の豚汁の方がいいと思って、最終的に私は豚汁を注文することにしました。


ごきげんな朝食 at the top of Japan


注文からしばらく待っていると、一杯の豚汁が私のもとに届けられました!

(こうして見返すと、弁当箱かなり小さいですね笑)


豚汁を両手で包むように持つと、震える手が温まりました。食べる、飲む前から、温かいというだけで価値がありました!!

空腹が抑えきれないので、いただきます!!


宿でもらった弁当を開けると、中身は小ぶりな俵型おにぎりが三つと、沢庵(お弁当カップの柄が透けるほど薄い!笑)、焼き鮭、甘い卵焼きといったラインナップでした!

シンプルでいいですね! 豚汁と相性がよさそうです!!

しかし、一目見たとき、

「結構少ないな……」

と思ってしまいましたが、一口おにぎりを食べたら意見が変わりました!

このおにぎりは、これでもかとぎゅうぎゅうに握られていて、餅のようにみっちりしていたのです! 一口だけでずっしりしていて、これが三つなのだから、充分でした。おそらくコンビニのおにぎり二つ分くらいが、このおにぎり一つ分くらいの重量感でした。


この画像からも、おにぎりの断面に空間がなくみっちりしているのがわかります!



夢中で食べる


外気で冷やされた冷たいおにぎりにかぶりつき、熱い豚汁を一啜りする。シンプルですが、これ以上ない満足感が、冷えた身体に染みました。

というか、これは熱い汁ものがなかったら、冷え冷えになったみっちりとしているおにぎりを食べるのは結構きついように思えるので、食べ合わせて気にも量的にも、豚汁を選択して大正解でした!!!!

付け合わせの沢庵、メインの焼き鮭、汁物の豚汁という塩気の強いものを、おにぎりと甘い卵焼きで中和するという、そのサイクルが止まりません!!!

生命の危機から脱して緊張感が解けたからか、余計においしく感じられました!

きっと、普段の生活でこの弁当と豚汁をコンビニで買っても、ここまで感動的に食べられなかったと思います!

こうして、朝3時から登り、約3時間。空気も薄く、風が強く、雲も濃い中を登り、そして火口付近で吹き飛ばされそうな命の危機に陥ってここまで戻ってきたことを祝して、夢中で食べました。



 今回は以上となります。

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