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人類史の幸福論「ストア派vsエピクロス派」「儒教vs道教」「禅vs浄土教」「真理vs実存主義」「他人のためvs自分のため」

人類史の幸福論の分類と、両者の幸福論を合わせた『幸福論の決定版』を考えて行こうと思います。

✅《幸福とはなにか?》

幸福とは=満足した状態を現す概念と定義します。
・満足している状態=幸福。

✅【幸福論の2分類】

正しく生きることが人間の務めであり幸福(社会性型) 
個人のために生きることが幸福〈個人性型、悟り型〉

🔸〈簡単な説明〉
社会性型:意味のある人生の探求、社会のため、正義(目的)のために生きることが正しく、それこそが人間の幸福なんだ!

個人性型:正義(目的)のために生きても碌な事ないから、余計な欲や目的や社会を捨ててふんわり生きようぜ!現実を受け止め今(現状)に満足すれば幸福になれる!

大きく二つに分けることができます。

✅【人類史の幸福論の問題点】

プラトンやお釈迦様みたいな人を除いて「普通の人はどちらか一つでは幸福になれない」

🔸[普通の人]
<社会性型>
・正義のため社会のために生きるとマジで碌なことが無い
・目的(正義)が達成されないので満足できない
=不幸になる

<個人性型>
・生きるには社会が必要だし、独りは寂しい
・欲や目的を無くすと暇で生きてられない(何のために生きてるのか分からない)
・誰にだって正義や出来るなら社会で正しいことをしたいという欲がある。それを無視している。
=不幸になる

🔸今回、この普通の人には人類史の幸福論が上手く当てはまらない問題を解決します。
歴史的な幸福論はどれも「超人用」に作られているので、なかなかそのままでは、実用化が難しい。


✅【上記の問題点を分かりやすくするため「社会性型と個人性型」を『目的の扱い方の観点』から分析します】

<社会性型>(目的達成型の幸福論)
●普通この社会では自己の目的(正義)が100%達成されることは無いので
=不満足=不幸になる。
・目的をクリアしても、また次、また次の目的を作るので、必ず志半ばで寿命が尽きる=不満足=不幸の中死ぬことになる。

<個人性型>(目的を捨てる幸福論)
・普通の人は社会性を捨てたり、目的を持たず生きたり、欲を捨て悟りを開いたりできない。
・欲や目的を抑圧すると、人生に意味を見出せなくなる(何のため生きてる?状態に陥る)
・自己の正義(目的)を抑圧する。(自己実現欲求を抑圧する)
・孤立を埋めたいという欲を抑圧するのは耐え難い。(独りは寂しい)

●欲や目的を抑圧した人生=意味や価値を持てない、そして暇=不満足=不幸になる

🔸{補足説明:正義を実行したい根源的な欲}(自己実現欲求の抑圧)
「正義を実行し社会を変えたい欲がある」といえば大袈裟に聞こえるが、
「自己の理想」「自己の都合の良いように」社会を変えたい、といえば分かりやすい。
正義とは、言うなれば自己の都合なのだから、
「正義を実行したい欲」=「都合の良いように社会を変えたいという欲」

この欲を捨てることは普通の人には難しい、正義の欲が捨てれないのだ。
人間の自己の正義(自己都合の正しさ)を実行し、社会(周り)を都合の良いように変化させたいという自己実現欲求は、そう簡単に捨てることができない。

<社会性型>は目的(正義)を達成できずに=不満足=不幸
<個人性型>は目的や欲望を捨て切ろうとするが、今(現状)に満足できないので実際は欲望を抑圧している=不満足=不幸

🔸「上記のまとめ」
従って問題の要点は、普通の人は目的を持っても達成できず不幸、
持たないように努力しても、現状の不満を抑圧して不幸になる

よって両者を同時に解決するマインドセットを持てれば普通の人でも幸福になれます。

そうだアウフヘーベンしようbyヘーゲルさん

両者を合わせ、目的を捨てず、今(現状)に満足するマインドセットを持てばいいということです。

✅[叶えようと思わない目的意識]

目的は持っても必ず叶えようとはせず。その目的に向かい邁進する日々を楽しみ満足することができれば、
正義を捨てず目的意識を持ちながら、現状に満足できる=幸福になれます。

🔸〈過程を楽しむ、過程の幸福論〉
目的達成を目的にせず(叶えることを目的にせず)、
ただ目的に必死に向かう過程を楽しむことが目的

今までの目的達成型の幸福論や、目的を捨てる幸福論から
過程を楽しむ、過程の幸福論へ

突然のヘーゲルさんの登場により普通の人の幸福も事なきを得ました。
ありがとうヘーゲルさん!

✅[まとめ]

政治活動など達成する必要があるが困難な目的に対し、達成できないことで不安になって苦しんだり、心が折れてしまったりしないように、
楽しく続けられる基礎として幸福論は有効です

私達は歴史的な名立たる聖人のように立派に社会に尽くし切らなくても、
逆に悟りを開いて正義(目的)を捨てなくても幸福になれます。

🔸目的を達成することを目的にせず、日々目的に向かって邁進することに
一生懸命になれば、その邁進する日々(過程)は十分な充実感があり、目的を持ちながらも現状(今や日々)に満足することができます。

「日々幸福になりながら、社会的な正義や自己の目的も達成に向かえる」マインドセット。
自分なりにアレンジして自身の幸福論に繋げていただければ幸いです。

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