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#料理
「感動した!」と言ってもらえるぼくの料理には、圧倒的な戦略とロジックがある
はじめまして。鳥羽周作と申します。「sio」という代々木上原のレストランでシェフをやっています。
このnoteでは、ぼくがふだんどのようなことを考えながら料理づくり、お店づくりをしているのかをお伝えしていければと思います。
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ただの「おいしい」ではなく「感動した!」と言われたいぼくが目指すのは、ただの「おいしい」ではありません。「感動」です。
日本に「おいしい」お店は無数にありますが、「
20|卵かけご飯は料理である
たまに学生を呼んで食事会をする。人を呼ぶときはたくさん料理をつくるので(これまた学生がびっくりするほど食べる)、「毎日こんな料理が食べられていいですね」と言ってもらえたりするが、普段はそんなふうにはつくらない。
最近は、平日は味噌汁と納豆とか、味噌汁と卵かけご飯とか、朝ごはんみたいな夕飯が多い。
それは、まったくもって手抜きではないと、確信している。
きっかけは、子供にご飯を食べさせるのに苦
注文を聞かない料理人
Entrée
「遅いですね。」
「そうなるよね。」
「分かってたんですか?」
「俺、ベテランだもん。」
なじみのホテルのメニュー撮り。撮影台の上には何も乗っていない角皿が鎮座している。実際に使用されるのと同じ皿を置いて構図とライティングを決め、料理が来たら、空の皿と料理の乗った皿を取り替え撮影開始である。
準備は終わった。あとは料理だ。アシスタントのミッチーと一皿目を待つ。予定の時間を
フィルモア通信 New York Seiji&Huberts going going gone.
セイジ、ニューヨークタイムス、ぼくらの手
セイジさんは日本の大企業から在米駐在としてニューヨークにやってきた。そして何年か後アメリカ永住権を取得して会社を辞め、四十歳を前にして料理の道に入った。当時アメリカでは最高峰の料理学校、ニューヨークアップステートにあるCULINALY INSTITUTE OF AMERICA 通称CIAは授業料も高く基本的に全寮制なので除隊補助でもないと自力でやるしか
「あー、これを食べるときが一番幸せ」
今一番好きな食べ物を聞かれたら、たまご焼きと答える。
それも卵2つに醤油だけで味を付け、少し多いかなと思うくらいの油を熱したところへジュッと一気に入れたら箸で大きく混ぜて、なんとなく形作っただけの適当なのが一番で、自分にとっておいしければそれでいいもの、それが好きな食べ物かなと思う。
これまで直に接した中で最も尊敬する料理人の1人に、料理屋での修行を一度も経験せず、本からの知識と自ら歩いて得た体
トマトで乗り切る、この灼熱地獄
何年か前、トマトのおかげで乗り切れた夏があったなあ。あまりの暑さに呼吸さえやっとというとき、食欲がなくてもトマトなら食べられた。オリーブオイルと、あったら粉チーズをかける。ほおばると、青臭さはあるけれど、口の中に清涼感が広がる。
火を使わなくて切るだけでいいというのも、夏の天使だ。
トマトの名前を始めて意識したのは桃太郎。それまでトマトはトマトだった。その桃太郎がずっしりしていて甘かった。
今