講師と支援員の話 その6
こんにちは。ぐうぽんです。
1つの学校で、時間講師と学習支援員の二足のわらじ生活で気づいたことを徒然と描いています。
今回は、遠足のお話。
遠足?嫌だなぁ…
先日、全校遠足がありました。
時間講師でしたらこうした行事等への参加はしませんが、この日の立場は支援員。
遠足担当の先生から「強制ではないけど、参加しますか?」と聞かれ、
(ええぇぇ・・行きたくないなー。でも行かない訳にはいかないよな・・)
二つ返事で了承しました。
実は私、日常と違うことが少し苦手です。
自ら率先しての旅行やイベント参加ならいいのですが、人に合わせなければならない旅行やイベントなどが好きではありません。
小学生の頃から行事等へのワクワク感がなく、仕方なく行く感じでした。
そして今回のように引率や見守り役の立場で行動すると思うと「何があるかわからない」「余計な事が起きないだろうか」という不安で頭がいっぱいになります。
この日は支援員がほとんど参加しない。行くのは私と、先日紹介した中学校講師兼務の2人だけ。
さらに、行くと言ったもの自分の役割が決まっていない。
全容が見えずますます不安が募るばかり・・
そんな状態で当日を迎えました。
当日は前日までの雨が上がり、快晴。
私は少々手のかかる2年生のKくんと、特別支援の1年生Hくんがいる班に入ってください、との指示を受け、その班に入りました。
Hくんは目を離すとどこかへ行ってしまう多動な子。方やKくんは何度か授業で見かけていますがADHD傾向の子。
(どっちも大変なんですけどおおぉぉ・・・)
とにかく目を離さないように、と言われ、責任が重すぎる・・と後ろ向きな気持ちに拍車がかかってしまい、顔は笑っていても心はボロ泣き。
出発式を済ませ、いざ電車で移動。
すると、手のかかる二人をサポートしたのが、最高学年の6年生たち。
走り出そうとするHくんを静止させたり、手を繋いで歩いたりしていたので、少々拍子抜けに。
(あ、なるほど。6年生がリーダーだから基本大丈夫なんだ)
そう気づけたら、不安が結構消えました。
4両編成の電車の半分が児童と関係者で埋まり、揺られること数駅。
目的地である公園に向けて、軽いハイキングコースを縦割り班ごとに出発していきました。
リーダーを先頭に、列を乱さず一緒に歩く中で、担当の先生や班のメンバーたちといろいろな話をすることができました。
特に普段先生方とは仕事の話がメインなので、趣味や世間話ができたことで、(えっ、まさか趣味が同じだとは!)なんて意外な一面を知りました。
歩くこと2時間。目的地に到着し、お昼を食べたら児童は企画した遊びを楽しんでいました。
かくいう私は、敷きもの代わりにローチェアを持参し、一人座っていました。
椅子を置いてちょっとだけ児童と遊んでいたら、その椅子にHくんがちょこんと座っていました。
鬼ごっこの鬼なのに水筒を抱えてニコニコ休んでいるので、担当の先生が「優雅な鬼だなー」なんて一言。
その後元気よく役目に戻っていきましたが、1年生にしてローチェアの良さを知ってしまったかな?と少々苦笑いしました。
帰りの電車でも基本2人の担当は6年生だったので、私は見守り程度。
こうして無事に全員が学校に戻り、遠足を終えることができました。
遠足担当の先生をはじめ多くの先生に「本当に助かりました!」と感謝され、参加してよかったと思いました。
遠足で得たこと学んだこと
今回の遠足を振り返って感じたことは、
企画は先生、運営は児童にお任せ
この一言でした。
自分は授業もそうですが、行動のすべてが予想通りにならないと満足しなかったり不満が残ったりする性格です。
言ってしまえば完璧主義です。
そのため授業が理想通りにならないとモヤモヤしたり、自分の実力不足だと責めてしまったりします。
また内容が想像できないと、どう授業を組み立てたらいいのかパニックになることもあります。
最初遠足と聞いたとき、予想がつかないことだらけだし、何かあった時対応できなかったらどうしよう・・
そんな不安を抱えながら当日を迎え、そして終わってみると、自分の感じていた不安なんて杞憂なんだな、と感じました。
そして、もっと堂々としていればいい、指示や行動は児童に任せて、自分は児童が対応しきれないときに出ていけばいいんだと気づけました。
この遠足を通して、あくまで授業は指導書の展開を目指しつつ、でもそれを絶対的に踏襲するのではなく、主役である児童の様子に合わせて柔軟に対応していったほうがいいのかも?と思えるようになりました。
近年は遠足自体減っていると感じますが、こうした行事も、児童の自主性を育む上では重要かもしれませんね。
大きな行事を終えて、児童はまた一つ成長しましたし、私も関わりのなかった低学年との距離を少し縮めることができたので、この経験を今後に活かしていこうと思います。
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