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なぜ、デュシャン、なのか。
~マルセル・デュシャンについての簡単なお話。~
最初にハッキリさせたほうがいいことは、デュシャンが何かの影響を誰かに与えたから“すごい”のではない、ということだ。画家に対して、というか、表現者に対して、その作品以外の要素で表現を語ることは権威主義的で欺瞞である。
今デュシャンの作品を見て、“全然いいと思わない”とか、“これは美しいと思わない”や“なにがいいかわからない”という風に思った場合、そ
広告デザイン必携書物
お薦め書籍を少々ご紹介。
『こころの眼』
アンリ・カルティエ=ブレッソン著
堀内花子訳
岩波書店刊
あの著名な写真家が自ら綴った写真を巡るエッセイ。120ページ。とても薄い書籍だが、中身は濃い。素晴らしい言葉が数多くちりばめられている。
「私は今もアマチュアだ。だが、もはや愛好家ではない。」
アンリ・カルティエ=ブレッソンが、写真そのものへの愛情と、写真で生きている自分というものの存在を端
ゲイリー・スナイダー
昨日衝動買いした詩集『ノー・ネイチャー』。ゲイリー・スナイダーだが、私は自分の無知さを思い知った。彼はアメリカを代表する詩人だそうだ。1955年のポエトリーリーディングに参加したというから、いわゆるビート詩人の一人といえそうだ。
その後は日本やインドを旅し、禅を学んだりと、本当にややこしい男みたいだが、ピュリッツァー賞を受けた『亀の島』という詩集を発表していたりと、なかなかの詩人のようである。『
良いコピーを書く秘訣
昨年、糸井重里さんが出した『小さいことばを歌う場所』には、とても感銘を受けた。
それは、出版というモノの可能性を大きく前進させた勇気についてが大きかったが、もちろんその書物の内容も素晴らしかった。
毎週月曜日に自身が書いているコラムから、糸井さん本人ではなく、彼の事務所に所属するひとりの編集者が独断で心に残るテキストを選び、それを、コラム全文ではなく、コラムの中の部分から抜粋して一冊の書物に編集