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やっぱり青が好き

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すてきな「あお」い記事を集めたキュレーションマガジン
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#創作

あかい大阪あおい東京ふゆの灯よ

あかい大阪あおい東京ふゆの灯よ

季語:冬の灯( 三冬 )現代俳句

冬の灯は、冬にともす灯のこと

あかいろの灯、あおいろの灯
個人的に受けた印象をもとに詠んだ作品です

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【詩と日記】ミッドナイトブルー

【詩と日記】ミッドナイトブルー

夜の海では手を引いて

波に拐われぬよう

ずっとずっと囁いて

潮騒に惑わされぬよう

青だけが 青だけが真実で

青だけが 青だけがあなただった

たった一つ たった一つ私の唯一

砂の輝きを覚えているから

宵闇の香りを忘れないから

肌を濡らしたものが何か

ずっとずっと秘密でいい

私は夏が好きです。
晩春からの薔薇の季節が特に。
裸足にリネンのワンピース一枚で大丈夫な季節が
何よりも好

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【140字/空想】生まれ故郷の話をしようか

【140字/空想】生まれ故郷の話をしようか

そう、あの星では僕らは影に目を細め、
光に深く溶け込んだ。
青い花が咲いていたかって?
もちろんさ、見渡す限り揺れていた。
滴り落ちる朝露の一滴は淡く儚く砕け散り、
あの人の輝く髪が
風の中で蒼穹のように広がった。
もうこの世界にはない、
甘く狂おしい吐息に満ちた
僕らの魂が還るべきあの星ではね。

あおあおと水の地球のつゆけさよ

あおあおと水の地球のつゆけさよ

季語:露けさ( 三秋 ) 現代俳句

露けさは、露が多く湿っぽいこと

露ははかないもののたとえとして
遠く和歌の時代から詠み続けられているそうです

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螺旋階段秋のそらへと行き着くか

螺旋階段秋のそらへと行き着くか

季語:あきのそら( 三秋 ) 現代俳句

秋の空は、秋の高く澄みわたった空のこと

螺旋階段(らせんかいだん)は、
狭い場所や非常階段などにも用いられるそうです

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心が青に染まったら | 写真・詩

心が青に染まったら | 写真・詩

心が青に染まったら

目の前の信号が青になったら

レモンスカッシュを飲んで

走り出そう

夏風と戯れて

熱中症には気をつけて

波の近くで

ゆらゆら揺れて

カモメに挨拶をして

旅館の看板犬と仲直りして

そうして取り戻していこう

ゆっくり

“わたし”

を取り戻していこう

ガラスペンに恋をした夏。

ガラスペンに恋をした夏。

書きたいことがあるから書くとかじゃなくて。

それが道具から始まるのって面白いなって

近頃思ってる。

この筆記用具を使ってみたい。

この筆記用具だったらどんなことが書けるん

だろうって。

いつもとは違うアプローチもいい。

ずっとガラスペンのことが気になっていた。

いつか使ってみたいと思って、憧れは伸ばし伸ばしに
なっていたけど。

出会ってしまった。

この間、友達とブックカフェに訪

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【140字/空想】月の夜に巡り合ったもの

【140字/空想】月の夜に巡り合ったもの

水晶に侵食されていく町。
見上げる私に店主は言う。

あれは想いさ。
強ければ強いほど育ち輝く。
それが何であろうとも。
因果なものさ。
だけど、
そんな想いは特別だと思わないか?

硬質な肌を月下に晒し、
冷たい炎のように揺らめく結晶。
禍々しいほど妖艶。
泣きたくなるほど純粋。

そしてそれは永遠だった。

大好きな鉱物ジオラマ作家さんの個展に、
SSを作ってくださいと呼びかけがあり、
胸高鳴

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【詩】遥かなる私たちの旅

【詩】遥かなる私たちの旅

日が沈み、青いベールに世界が包まれゆくとき、
私はいつも帰る場所を思った。
逃げ出したい現実があったわけじゃない。
それでも帰る場所を思った。
帰るべき場所があると、そう思った。

それがどこにあるのか、
どうしてそんなことを考えてしまうのか、
何一つわからないというのに
いつか必ず帰ろうと思った。
必ず帰れるはずだと、そう思った。

求める場所はどこで
そこには誰がいて、
なんのためにそうするの

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はしる蟹ひっくりかえす波来ては

はしる蟹ひっくりかえす波来ては

季語:かに( 三夏 ) 現代俳句

蟹は、磯・浜・川などにすむ小さな蟹のこと

タラバガニ、ズワイガニなど大型の蟹は
その漁期などから冬の季語になっているそうです

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短編小説『別世界の同じ青』

短編小説『別世界の同じ青』

 誰にも話したことないけど、私には世界がパステルカラーに見える。
 何もかも淡い色をしていてはっきりとしない。私の目の前にはいつも、ぼんやりとした世界が広がっているのだ。

「どう?この洋服!」

 そう言って友達がワンピースの裾をひらめかせても私にはよく分からない。淡いピンク色に見える。
 少し間を開けてから「形が可愛い」と答えた。

「でしょー?この赤いワンピいいよね」

 可愛いという言葉に

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きらめいて空にかつおよ一本釣り

きらめいて空にかつおよ一本釣り

季語:鰹( 三夏 ) 現代俳句

かつおは、スズキ目サバ科の海水魚

かつおの一本釣り、
漁期はだいたい2月〜11月までだそうです

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木あおげは目玉がふたつ青葉木菟

木あおげは目玉がふたつ青葉木菟

季語:あおばずく( 三夏 ) 現代俳句

青葉木菟は、フクロウ科アオバズク属の鳥

5月〜6月頃に東南アジアから
日本各地に飛来する渡り鳥だそうです

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みな夏の青さのなかよすいぞく館

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季語:なつ( 三夏 ) 現代俳句

夏は、立夏から立秋の前日までの期間

水族館は、水中に住む動物を
収集・飼育して、人々に見せる施設だそうです

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