ねむるこ/小説書き

最高のエンタメ作品を作り上げたい!「面白くて勇気を与える作品」を目指して創作活動に邁進…

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最高のエンタメ作品を作り上げたい!「面白くて勇気を与える作品」を目指して創作活動に邁進中。公募にも挑戦しています!イラストを描くのも好きで小説の表紙も自作。カクヨム、エブリスタ、noteで活動しています。

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  • 創作大賞2024参加作品「スリープ・オン・ザ・グラウンド」

    創作大賞2024参加作品。 「スリープ・オン・ザ・グラウンド」 『某月某日、我々は|同森ヶ丘《どうもりがおか》中学校を爆破し宝を奪う』SNSに投稿された爆破予告と犯行予告。同森ヶ丘中学校に通う中学2年生、|氷上紬希《ひかみつむぎ》は文芸部の威信をかけて学校に隠された宝の謎に挑む。宝探しは生徒間で盛り上がりを見せていくがその様相は一変。窃盗集団「カラス」と学校の教師が絡んだお宝争奪戦へと変貌する。学校に隠された宝とは一体なんなのか。そして宝を手にするのは……?

  • 心動かされたもの感想集

    音楽、本、映画、アニメ……衝動のままに語った記事をまとめました😎

  • ねむるこ作品紹介集

    ねむるこの小説紹介記事マガジン。新作を公開する度に小説の内容、見どころをまとめてご紹介します。この記事を読んで私の作品に興味を持って頂ければ幸いです。お気軽にお立ち寄りください!

  • 自己紹介集

    自己紹介記事まとめです。ねむるこの進化を見ることができます。更新は不定期。

  • 好きなものを語る夜

    好きなものが語りたいことが溢れていることに気がつきました。独自の視点で好きなものについて語ります!長々しくならないように気を付けてます。笑

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小説が読める自己紹介記事6

はじめまして。ねむるこです! この記事はねむることは何者かをまとめた記事になります。2024年バージョンを作成しました。 今まで作成した小説のリンクを貼っておりますので作品を楽しみながらねむるこを知ることができます! 気になる作品や記事がある方はぜひ立ち寄ってみてください。 ねむることは 最高のエンタメ小説を書き上げるために日々創作活動に励む人。 パートをしながら小説を書いています。 Web小説投稿サイト『カクヨム』をメインに活動しています。他にも小説家になろう、エブリ

    • 「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十七話

       用具室から出ると、体育館には本物の警察官達が到着していた。  ストーリー展開的に清水先生と鬼山先生がカラス達とぶつかり合う前に通報したのだろう。軍師清水先生ならそこまでしていてもおかしくない。  ちらりと清水先生の方を見ると、いつもの涼し気な笑顔をみせた。私もいつも通り真顔になってしまう。  ボイスレコーダーによるフェイクのサイレン音に合わせて良いタイミングで来てくれて安堵する。カラス達はあの音が偽物だと気づかないまま連行されていった。  ヒグマもカラスのリーダーである青年

      • 「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十六話

         埃と土の乾いた香りがする。油断するとくしゃみや咳が出そうになるのが体育館の用具室という場所だ。  バスケットボールとバレーボールの入ったカゴと得点版、マットレスを掻き分けながら薄暗い用具室内を歩いた。   「何これー!どうなってんの?」  すぐに瑠夏が声を上げる。  用具室の奥の壁が消え去りぽっかりと穴が空いていたのだ。出入口からすぐに階段が見え、地下へ繋がっていることが見て分かる。  突然空間が切り取られたような異様な光景に私は息を呑んだ。  校歌のレリーフがスイッチと

        • 「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十五話

          「宝探しを泥棒に依頼した黒幕って誰よ?」 「……本丸次郎教頭先生だろうね」 「え?」  私が先に答えを言ってしまったので瑠夏が困惑した表情を浮かべる。  清水先生に促されて姿を現したのは萎れた表情を浮かべた教頭先生だった。俯いた後頭部から白髪がちらほらと見える。己の悪事が明るみに出たせいか、顔色が悪くどこかおどおどしていた。宝が無事に回収されるか見届けるために学校に潜んでいたのだろう。 「紬希、最初は清水先生が怪しいとか言ってたのにどうして教頭先生だって分かったの?」 「

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          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十四話

           巴投げ、背負い投げ、肩車に大外刈……。  目を見張るような技のオンパレードに開いた口が塞がらない。スコップやバールを振りかざす男達に怯むことなく柔道部員の生徒達は技を決めた。流石は鬼山先生が鍛え上げた全国大会出場経験のある柔道部。窃盗団が気の毒になるほどの奮闘ぶりだ。 「うちの生徒に手をだした覚悟はできてんだろうな?」  とても正義の味方とは言えない台詞に私は瞬きを繰り返す。  鬼山先生の雄たけびと共に繰り出されるさすまたの威力ときたら。大人が数人吹っ飛ぶほどだ。  私

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十四話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十三話

          「便せんみたいな模様はあのド派手な校歌のレリーフを示してたってわけか」  カラスのリーダーが腕組をして納得の表情を見せる。  私は遠くにある校歌のレリーフと合わせるように暗号文の紙をかざした。 「便せんの点線じゃなくて校歌の歌詞の部分が点線になってたんだー。紬希ってばよく気が付いたね!」  瑠夏が私の背中をバシバシ叩きながら歓喜する。私は背中の痛みに耐えつつ瑠夏の顔を見上げた。 「これからバレーボール部の出番だよ」 「え?なんで?」  瑠夏が不思議そうに首を傾げる。

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十三話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十二話

           暗号文の裏に薄っすらと何かが印字されていたことに気が付く。今まで文章が書かれた方にしか注目していなかったのでまさか裏にこんなものがあるとは思わなかった。  A4の用紙いっぱいに長方形の枠が描かれ、その中には点線が描かれている。 「裏あ?俺達が渡されたのには無かったけど」  リーダーの男が作業着のポケットからくしゃくしゃになった用紙を取り出す。私は男の言葉を聞き逃さなかった。やっぱり暗号文は誰かに手渡されたものだったのか。その人物は清水先生だと思っていたけれどもし違うと

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十二話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十一話

          「おい。どこか答えが間違ってんじゃねえのか?」 「人の答え盗み聞きしてたくせに、文句言うんじゃないわよ!」  火縄君と瑠夏が言い争いを始める。意味が繋がりそうで繋がらない文章が完成してしまった。  答えが間違っているはずはない。だとしたら……私達の認識が間違っているのかも。  気が付くとまた和久君を取り巻く空気感が変わっていた。あの誰も寄せ付けない、神聖な雰囲気が漂い始める。  その場に背筋をぴんっと正して立つ姿は、神社に佇む巫女さんや神主さんのようだ。私達まで背筋が伸びて

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十一話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十話

           「ここから答えを探し出せって言うの?」  誰かが暴れたかのように荒れた教室を見て私達は言葉を失った。今時不良集団なんて見たことがないけど……。ぱっと見、暗号に関係するようなものは置かれていない。  あるのは散らかった机と椅子のみ。ひとクラス分にしては少ない気がする。 「『綺麗にしたら見えてくる』ってことはさ……。この教室の中の物、全部運び出さなきゃなのかな?」  瑠夏ががっくりと肩を落とした。そうなるのも無理はない。他の教室よりも椅子と机が少なくてもこの数を三人で廊下

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第二十話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十九話

           暗号文の指示にある通り。私達は黄色の矢印を辿っていた。  下ばかり向いてはいられない。時々周囲を警戒する。何だか首が痛みそうだ。 「音楽室かー」  和久君の呟きと共に一歩、足を踏み入れた。音楽室の壁は他の教室とは異なっている。それは防音対策を施してあるからかもしれない。  矢印がある位置で立ち止まるとちょうど黒板が見える場所だった。  五線譜が印字された黒板にしろいマーカーでぽつんと音符が描かれている。 「これが『五つの線のうち、三つの線の間にあるもの』だね」 「ほん

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十九話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」十八話

          「この暗号文は二重構成になってるんだよ」  旧校舎の中は防音シートのため、ほんの少し薄暗い。剥がれ欠けた白いタイルの上を歩きながら和久君が語る。その様子は真相を語る本物の探偵みたいだった。 「暗号文の『何とか色の道の先』ってこれのことを言ってるんだと思う」  和久君が指刺した先にあったのは……矢印だった。旧校舎中に描かれている矢印で、土埃によって霞んで見えにくくなっている。 「あ~確かに!方角を示してるっぽいもんね!」  瑠夏が感動したように声を上げる。 「矢印が

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」十八話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」十七話

          「あれ?加賀美先輩……いない」  しんと静まり返った図書室。いつも以上に寂しさを感じる。放課後、私は過去の『宝石』を確認しに図書室にやってきた。真っすぐに図書準備室に入る。 「えっと……旧校舎が閉鎖された年だから……」  およそ20年前に創刊された号を探そうとして本棚に目を移した時だ。 「ん……?」  ほんの少し本棚から飛び出した本が一冊だけあった。誰かが引き抜こうとして止めたかあるいは急いで仕舞おうとしてうまく入らなかったのだろう。  『宝石』のバックナンバーを読

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」十七話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十六話

          「先生に聞いてみれば宝のこと、なんか分かるんじゃねえか?」  田野さんの優しい言葉が私に追い打ちをかける。  そんなことしたら私達は生徒指導室行きです……。それどころか窃盗集団『カラス』と繋がる危険な相手かもしれないのに。  言葉を失った私の代わりに和久君が対応してくれる。 「折角ですけど……。その清水先生が生徒達に宝探しを禁じているんです。学校全体の方針で、危ないからって。だから先生達には絶対聞けないんですよ」 「そうなのかい?じゃあ俺達も清水先生には黙ってないとな!」

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十六話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十五話

           青、紫、水色。紫陽花ロードは色彩鮮やかな光景を作り出していた。美しく彩られた道を私は堪能することなく先陣切って歩いていた。 「珍しいよね。紬希から誘ってくれるなんて!しかもお好み焼き屋さん!」  鮮やかな水色のシャツワンピースを着た瑠夏が跳ねながら言った。紫陽花ロードにぴったりな装いに対し私はいつも通り、学校指定のハーフパンツにTシャツ姿である。和久君は別のサッカーチームのTシャツを着ていてどこのチームのファンなのか。愈々分からない。 「本当に!楽しみだな~。スイーツ

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十五話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十四話

          「なになに?恋バナ?いいの?私が聞いちゃって」  きゃぴきゃぴしながら図書室の座席に座ったのは百花咲先生、その人だ。ウェーブがかった焦げ茶色の髪を後ろに流し、甘いお菓子のような香水の香りが図書室に充満した。小花柄がプリントされたスカートがふわりと舞う。  百花先生と向き合うように正面の席に私と加賀美先輩は腰を下ろした。 「実は……氷上さんが聞きたいことあるみたいで」  笑顔で私にパスを回す加賀美先輩に圧倒される。私は咳ばらいをした後で百花先生に向き直ると、慎重に質問を投

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十四話

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十三話

          「清水先生が『依頼した』とか『宝は我々のものになる』って話してた。それって「カラス」に依頼して宝を手にするって意味なんじゃないかって思って……」  私は恐る恐るふたりに自分の考えを打ち明ける。ストーリー展開的にあの会話はそんな雰囲気が漂っていた。 「そんなー考えすぎだって!流石にそれはないでしょ!ねえ?和久君」 「いや、学校内部に「カラス」と通じる人間がいるのは確かだね」  笑い飛ばそうとした瑠夏に対して、和久君がきっぱりと否定する。 「……え?ほんとなの?」 「だっ

          「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第十三話