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創作大賞応募作『スリープ・オン・ザ・グラウンド』を書き終えて

 こんばんは。ねむるこです。
 創作大賞2024年に参加しております『スリープ・オン・ザ・グラウンド』が完結しました!


 作品の裏話や書き終えた感想や見どころを今回の記事でまとめていきたいと思います。

①どんな人におすすめ?

学校×宝探し×ミステリー』というキーワードにピンときた方におすすめです!

学校に宝が隠されているらしいSNS投稿がされ、暗号文が見つかる。
宝とは一体何で誰が何のために暗号文を残したのか?
なぜか世間を騒がせる窃盗集団まで絡んできて……ここまでのストーリーラインを聞いて「気になる!」と思った方。是非読んでみてください!

人が死なないミステリーなので幅広い年齢層が楽しめる内容になっているはず。ミステリーの難易度も難しくないので気楽に読めます!
読後感は爽やかで少しじんわり。漠然とした不安を抱きがちな未来に対して前向きになれるような物語を目指しました。
表テーマは宝探しミステリー、裏テーマは将来の夢との付き合い方になっています。

また、主人公が文芸部で小説が好きなので小説を書く人の思考回路のようなものが分かって楽しいかもしれません。
いい感じでスレて、達観しているキャラクターなので好きな人は好きかも(笑)
宝探しを通じて主人公の内面が成長していくのも本作の見どころ。
答えの無い問いに自分なりの答えを見つけた瞬間、未来への道が切り開かれていく感覚。あの何とも形容しがたい感覚を是非とも自分に置き換えて体験して欲しいです。

暗号やちょっとした謎解きがあるのでスクロールを止めて答えを考えてみるのも楽しいかと思います!

②書き終えた感想

完結させることができたー!やったー!と喜び、安堵しているところです。
これから微調整と修正に入りますがストーリー展開は変わりません。

書いている間ずーっと楽しかった!

特に暗号文を考えている時がいちばん面白かったですね。
いつか暗号が登場する作品を書いてみたいと思っていたので目標が達成できて満足しております。(笑)

主人公が中学生なので「こういうこと悩んでたな~」とか「こういう人いたいた」と懐かしい気持ちに浸りながら書いていました。

次の話へのつなぎ方とか、謎から謎へのつなぎかたとか……。どうすれば読者に楽しんでもらえるのか。考えながら書くのが本当に楽しかった!
友だちのためにサプライズのイベントを企画しているような。そんな気持ちでこの小説を書きました。
改めて……小説書くの楽しい!と思え、本作のお陰で初心に戻ることができたような気がします。

③裏話

宝探しミステリーなのでストーリーやキャラクターよりも先に宝がなんなのかを決めました。
これが学校にあったらいいな~という私の個人的な希望もあり(笑)
普通の物じゃつまらない。珍しい物がいいなと思い、今作の宝はあれになったわけです。

同時に裏テーマを描こうと思ったきっかけ語らせてください。
本作では学生であれば誰もが通る悩み。「進路」や「将来の夢」について取り上げています。

私、将来の夢に関しては思うところがありまして……。
作文や卒業文集。大人達から幾度となく問われる質問。「将来の夢は?」と質問されるのに違和感を抱いていました。
聞くのはいいんですがその後の大人達の反応……というかフィードバックが雑だなと思ってました。

先生は「いい夢だね」と言うぐらいで、私の両親は苦い顔をして「そんなので生活していけるわけない」と子供の夢を壊す始末。
だったら聞くなよと思春期の頃は憤っておりました(笑)

大人にとっては「子供の個性を見るための軽い質問」なんでしょうが子供にとっては「自分の人生を決定づけるような質問」なんです。あくまで子供の頃の私の考えですが……「将来の夢は?」という質問に子供のながらに真剣に向き合ってきました。
中には「その時の気分で~」とか「あまりよく考えてなかった」という人もいるでしょうが私は「真剣」と書いて「マジ」と読むぐらいに本気でした。
だから否定された時は自分の未来にバッテンされたぐらいにショックを受けました。それこそ「私に未来なんてないじゃん」と思うほどに落ち込みました。

当時の私は、大人と子供の間に「将来の夢は?」という質問の温度差があるのに気が付きました。

だから冷やかしで聞いてくる大人がすごい嫌だったし、なんと答えればいいのか悩んでいたの日々が今でも懐かしく思い出されます。

将来の夢が職業なのもおかしいし、ひとつに決めなければならないのもおかしい。

働くことが夢なんじゃない。人生を通してやっていきたいことは何なのか。行動を、生き方を問うのが「将来の夢は?」という質問の本質なんじゃないでしょうか。
更にその夢はどうすれば実現することができるのか自ら考え、行動することができるように子供を導くのが大人の正しい対応なのではないかと思います。

子供の頃、進路が自分の未来の全てのように思えて絶望していました。
学校や会社が占める割合が確かに多いけどそれが全てじゃない。いつだって自分の行動次第でどんな風にも変えられるんだということを伝えたかった。

もし「将来の夢は?」という質問で固まってしまった人がいたとしたら本作の主人公のように自分がやりたいことを淡々と続けて欲しいのです。
有名にならなくても、未熟でも、誰かに馬鹿にされても。ただただ続ける。
途中でできなくなったとしても数年越しに再開したっていい。

今の行動が未来の自分への道を作るのです。

大人になったら思いがけない伏線回収、「この道が子供の頃の夢と繋がってたんだ」と納得する日が来ると思います。

以上のような私なりの強い思いが本作の裏テーマとして小説の中で描かれています。そういった思いを少しでも感じ取って頂けたら幸いです。

つい語り過ぎてしまいましたが……気になった方は是非『スリープ・オン・ザ・グラウンド』お楽しみください。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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