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#連載
寝言に耳をかたむけて
(*1回目の緊急事態宣言解除が発表された、2020年5月24日に執筆したエッセイです)
今年、母校の大学は入学式の中止を発表した。当然のことのように受け流そうとしたけれど、この春上京した学生の心境が気がかりだ。十年前、二〇一〇年入学予定の私たちは、mixiで知り合い、入学式の朝に校門で待ち合わせた。それっきりの繋がりだった。今年の新入生もZOOMの画面越しに挨拶をして、やはり「それっきり」なの
不安との付き合い方を考える
二月某日、町のドラッグストアの前を通りかかると、入荷のトラックの横に客が並びはじめた。行列は瞬く間に隣の二店舗まで侵食していく。見慣れない光景に動揺しながら駅に向かえば、改札手前で力尽きたのか、大量の荷物をおろしてへたりこむ女子高生の集団に遭遇。突然の休校に、まだ呆然としているようだ。箱ティッシュを手に提げて電車に乗る学生たちの姿も目撃した。
新型コロナウィルス流行の影響で、紙製品や一部食料
「孤立」についての覚え書き
年に一回だけ、同じ占い師さんに仕事のことを占ってもらっている。
その人は客を励ましたり褒めたり一切しない。良いことも悪いことも淡々と伝える方なので、行ったところで悩みが晴れたり、安心したりすることはない。むしろ盛大にモヤモヤさせられる。そういうところが唯一気に入っている。
今月、1年ぶりに占いに行ったら、話の文脈は伏せるけど、「このまま流されていると、来年の夏に孤立してる」「誰にも見られていない
「わたしの現代詩ノート」は、独りよがりな実験である。
詩から孤立しないように、詩について何か書いておきたいと思ったのでした。
孤立の中に詩があるというのに脆弱な、という意見もあるだろうけどね。
おまえが孤立してるのは○○(世間、とか業界的な何か)からだろ! という突っ込みも脇に置いておくよね。
○「わたしの現代詩ノート」について
「わたしの現代詩ノート」と名づけて、詩について書くマガジンをはじめてみることにした。
穂村弘さんの『ぼくの短歌ノート』
認めなければ、はじまらない ―2016年の終わりに
おかげさまで、2016年は2冊新刊を出すことができました。
初めてのエッセイ集『洗礼ダイアリー』と、3年ぶりの新詩集『わたしたちの猫』。どちらも、これまでの人生25年間に感じ取ったことを総括するような、大切な1冊となりました。
力を尽くしてくださったポプラ社、ナナロク社の編集者の方、
そして読者の皆さんの存在なしには、出来上がらなかった本です。
11月に入ったとき「やっとここまで来た…」と、布団
【番外編vol.2】私は詩人じゃなかったら「娼婦」になっていたのか?裏話
このnoteは、cakes掲載のエッセイ「私は詩人じゃなかったら「娼婦」になっていたのか?」の番外編vol.2です。
なお、cakesのエッセイは、無料公開を1週間に延ばして頂きました! 8/31(水)午前10時まで無料で読めます。それ以降も、1週間無料のお試し購読か、有料会員に登録すると、最後まで読めます。
▶︎第9回 私は詩人じゃなかったら「娼婦」になっていたのか?
※8/31(水)午
【番外編vol.1】私は詩人じゃなかったら「娼婦」になっていたのか?裏話
教授は「ふづきさんにいくつか質問をします」を告げるなり、こう尋ねた。
「cakesの連載で『詩を書いていなかったら、キラキラした女子になれたのでは?』と編集者に言われた、とあるね。でも、果たしてそうなのか。逆のパターンもありえたんじゃないか。『女子大生風俗嬢』という本も話題になっていてね。詩人と娼婦は似た部分があると思うんだ。
もしかしたら、ふづきさんも詩を書いていなかったら、風俗嬢になっ
【連載・番外編】不敵な女優と、臆病な詩人のボクシング体験
cakesにて連載中の〈臆病な詩人、街へ出る。〉。こちらnoteでは、連載の番外編を写真と共にお届けします! 本編と合わせてお楽しみください◎
▶︎第8回 鏡の向こうにストレートを一発 ※6/16(木)まで無料
https://cakes.mu/posts/13199
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恋愛音痴( https://cakes.mu/po
【連載・番外編】女磨きの迷宮へ
cakesで連載中の〈臆病な詩人、街へ出る。〉第5回「ガラスの靴を探して」の番外編を、写真と共にお届けします。
本編第5回の無料公開は3/22(火)まで。この記事とセットでご覧ください。
https://cakes.mu/posts/12476
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美容記念日に寄せて書き下ろした詩「うつくしい生活」。この詩の朗読をラジオで聴か
【雑記】cakesで連載を始めた話/新年会に潜入!の巻
ご無沙汰しております、文月悠光です。本年もよろしくお願いします。
最近も変わらず、ひたすら書いて、ときどき朗読して、散歩の犬に怯え、
「一人だなあ」と思いながら本を読み…という毎日を過ごしています。
そんな私、cakesで連載を始めることになりました!
連載〈臆病な詩人、街へ出る。〉は、
世間知らずで、夢見がちで、冴えない私(24)が
未経験の事柄に飛び込んでいく体験型のエッセイです。
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