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諸悪と悲劇の根源=「奪う文化」と「負の連鎖」に立ち向かう

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人が奪う理由は、飢餓や喪失感に根差す本能のため。そして奪われた者は、恨みの矛先を奪った者、または他者に向ける。その繰り返しが、恩(pay)ではなく苦(pain)を送る(forwa… もっと読む
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2020年7月の記事一覧

多くの大人が持てない「誠実さ」の話

多くの大人が持てない「誠実さ」の話

15秒でわかる今日のポイント
●「誠実さ」とは「考えていること=口にしていること=行動」
●子供はそもそも「誠実」だが、大人になるとそれを失う
●子供が「誠実さ」を失う理由は大人の2つの言動にある
●子供に誠実な生き方をしてほしいと思う時、大人ができる2つのこと

先日夫と2人で「お2人様デー」をしたときの話。
※私は夫と月に1度2人だけで過ごす日を設けていて、その日を「お2人様デー」と呼んでます

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「ギブファースト」の罠 〜ギブギブモンスターに気をつけろ!

「ギブファースト」の罠 〜ギブギブモンスターに気をつけろ!

お疲れさまです。uni'que若宮です。

コロナ禍が長期化の様相を呈し、経済的に個人にも企業にも大きな打撃となっています。その不安からちょっと世の中がピリピリしてきて、ストレス値が高まっています。そんな時だからこそ助け合いの気持ちが重要です。

「ギブファースト」という言葉をご存知でしょうか?

「ギブ&テイク」のうち「テイク」を考えずに、まず「ギブ」しようよ、ということなのですが、実はギブには

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ルサンチマンからの脱却

ルサンチマンからの脱却

自分なりの生き方を大事にしたり、多様な価値観を社会に広げることが大事だというのは、多くの人が賛同してくれます。しかし、その考えが広がらないのはなぜでしょうか。それは、自分の中に根強くある物語と、社会が持つ物語がとても強いからだと私は考えます。これをどう対処していくかが自分を生きていく上での鍵になります

私たちの中にもったいないという感覚があります。例えば一度手に入れたものはなるべく有用に使わなけ

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ルサンチマン

ルサンチマン

ルサンチマンという言葉があって、確かニーチェが広めた言葉で、弱者の強者に対する怒りや憤りの感情という意味合いだったと思う。ルサンチマンを発端として、強者が崩れ落ちる様をみて溜飲を下げるというところまでを意味の中に入れて使っている人も見かける。

ルサンチマンという感情がなぜ生まれたというのかはさておき、私は以下の三つの理由から、日本社会においてルサンチマンが生まれやすいと考えている。
・固定化され

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「夜の街」への圧力と有用性の選別という優生思想|三浦瑠麗

「夜の街」への圧力と有用性の選別という優生思想|三浦瑠麗

★前回の記事はこちら。
※本連載は第37回です。最初から読む方はこちら。

 前回は、新型コロナウイルスに起因する休業要請で多くの経済セクターが打撃を受け、かなりの数の労働者が解雇されたり労働市場から退出してしまったりする現実を踏まえても、約半数の人は第二波において1回目の緊急事態宣言と同等かそれ以上の行動自粛・休業要請を望んでいるという意識調査結果をお示ししました。

 今回の景気の悪化速度はリ

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自粛警察には反対でもパチンコ店名公表には賛成する日本人の心理|三浦瑠麗

自粛警察には反対でもパチンコ店名公表には賛成する日本人の心理|三浦瑠麗

★前回の記事はこちら。
※本連載は第36回です。最初から読む方はこちら。

 日本がどのように新型コロナウイルスの感染拡大を防いだか、4月~5月にかけての休業要請をはじめとする政策はどれほどの効果を上げ、それぞれの施策の費用対効果はどのようなものだったのか。最近ではようやく政策の事後評価を求める声が聞かれるようになってきました。

 第一波における対応が、完全失業率を8月までに2ポイントほど押し上

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京アニ放火殺人事件から1年

京アニ放火殺人事件から1年

◉京都アニメーション放火殺人事件から早一年、改めて亡くなられた方々へのご冥福と、事件に巻き込まれた皆様の一刻も早い回復をお祈りします。遺族の心の傷が、癒やされますように。併せて、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』劇場公開版を鑑賞する日を、いちファンとして楽しみにしたいと思います。
そして、このような悲劇を繰り返さないためにも、創作者を目指す投稿者へのアドバイスを以下に書き記させていただきます。現

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カルロスゴーンはクリスチャン

カルロスゴーンはクリスチャン

貧困国は皆が貧しいわけではなく、貧困国には必ず大金持ちがいる
貧困とは格差であり、日本はもう立派な貧困国

本来人が豚を飼うものだがそこでは豚が人を支配していた
石も初めは「人が豚を飼うのだから豚が人を飼ってもおかしくない」と思っていたが豚の仕打ちは苛烈に過ぎた
人々はろくに食事も休みも与えられず、長時間過密の重労働をさせられ、そのため飢えや病に倒れたり、自殺したり、自分より弱い者をいじめ、果ては

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部落差別という呪いを受けた村に生まれた話

部落差別という呪いを受けた村に生まれた話

このnoteを公開するかどうかかなり悩んだ。
それは私の中での感情の着地点が見えず、これを公開することでなんの意味があるのだろうと自分でも分からなかったからだ。
だけど、もうこのタイミングではないと恐らく今後もう一生これを書くことはないだろうと思った。だから備忘録として残してみようと思う。

これは私の奥深くに居座り続ける一種のアイデンティティでもある。

◇◇◇◇

アメリカで広がっている人種差

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自己主張はなぜ嫌われるかー甘えと自立の二重規範

自己主張はなぜ嫌われるかー甘えと自立の二重規範

先日、新型コロナウイルス対策に追われた東京女子医大の看護師のうち400人あまりが、夏のボーナス”全額カット”を受けて退職希望というニュースがありました。その後、一転して支給を「前向きに検討する」という続報がありましたが、ストライキや交渉なしでいきなり退職という意思表示は印象に残るものでしたね。これについて、Twitterには以下引用のような感想が上がっていました。

個人的に、「根性がひん曲がって

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「自分が我慢していることをお前も我慢しろ」という心理

「自分が我慢していることをお前も我慢しろ」という心理

人間が備えている認知バイアスのうちもっとも凶悪なものは、自分の経験した苦労はそれがどれほど無意味なものであろうと有益だったと考えたがる傾向だろう。生が本質的に不合理なものである以上、僕たちは不可避的に全く無意味な労苦や不幸に見舞われる―――しかもこれといった理由もなく。人は、そういった不合理が耐えがたいために、自分の経験した不幸や労苦には何らかの意味があったと正当化することで精神の平衡を保とうとす

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履き違えた「有益」

履き違えた「有益」

実際にどうかはわからないけれど、コロナが流行し始めてからnoteで記事を書くライターさんが急激に増えた気がしています。引きこもっている時間が多くなったから、手持無沙汰になったのでしょうか?考える時間が多くなって、その気づきを発信したくなったからでしょうか?どちらにしても、ライター人口が増えることは、その媒体の活性化にも繋がるので、とても良い傾向だと思います。

ただそういう状況の中で、一つものすご

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年収マウンティングそろそろ滅びろ

年収マウンティングそろそろ滅びろ

Twitterが微炎上した。140文字はむずかしい。

はい、そうですね。わたしもブラック企業を礼賛する意図は全くないです。理想を言えば、社会的に良い影響を与えるような仕事はお金という形で報われるべきだと思っている。

しかし、年収は会社や働き方への依存が強い。残念ながら、それは会社によって利益にばらつきがあるのだから、ある程度仕方ないことだと思う。

そうですね。私もお金も大事だと思いますよ。

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【ジョブ型雇用】コロナ便乗の「新しい○○」なんて戯言に惑わされるな!

【ジョブ型雇用】コロナ便乗の「新しい○○」なんて戯言に惑わされるな!

「ジョブ型雇用」という言葉が一部の界隈でバズワード化しているようですが(勘違いしないでほしいのは、こんな言葉がバズっているのなんてほんの一部であって、全体からしたらどうでもいいレベルの話です)、コロナと結び付けて、今後の日本の働き方が変わるなどという言い方をすれば、それに興味をそそられる人もいるでしょう。

結論から言えば、コロナごときで世の中全体の働き方なんて変わりはしないし、テレワークだなんだ

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