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#感想
ア・ゴースト・ストーリー
"不慮の事故で亡くなった夫が幽霊となり残された妻を見守る。"なんてベタそうな話どうやって面白くするんだろうって思ってたんです。そしたら、想像してた道筋から大きく逸れて、アクロバティックな経路である人生(というか人にあって人に非ずなんですけど。)が描かれて、それでも用意されたゴールによりとても普遍的(ある意味ベタ)な結末に行き着くという。ベタさと斬新さとか、マンガっぽさとリアルさとか、ホラーとラブ・
もっとみるヘレディタリー 継承
ネタバレが出来ないので感覚の話をしようと思うんですが、えー、なんだろうなぁ、これ。えーと、怖い怖いと言われてますが、怖さにもいろいろありますよね。で、この映画は間違いなく怖いんですけど、その、よく言われているいわゆる「怖い」というのとはちょっと違うところの怖さ(いや、本来の意味ではこうゆうのこそを「怖い」って言うんだと思うんですけど。)なんじゃないかなと思うんですね。ただ、哲学的な意味での、よく考
もっとみるボヘミアン・ラプソディ
今朝起きてテレビをつけたらワイドショーでQUEENの特集していて、この映画をきっかけにした第何次目かのブームの到来を感じました。ボーカリスト、フレディ・マーキュリーの人生を中心に、'85年のライブ・エイド出演までを描いた音楽青春映画「ボヘミアン・ラプソディ」の感想です。
僕がQUEENを初めて知ったのは、ちょうどQUEEN第1期の節目くらいで、デヴィッド・ボウイとのコラボ曲の「アンダー・プレッシ
プーと大人になった僕
まー、とにかくひたすらプーたちがかわいい。ディズニーのアニメにならって声はちゃんとおっさんがやってますがそれでもひたすらにかわいい。映画冒頭は"大人になった僕"の話ではなく、原作小説の最終章最後のエピソードなんですけど、恐らく「くまのプーさん」を全く観たことがないという人でもこのかわいさにはやられるんじゃないでしょうか。それが何なのかというと、オツムの小さなかわいさ、欲求に忠実なかわいさ、ワガママ
もっとみるバトル・オブ・ザ・セクシーズ
1973年に女子テニス世界チャンピオンだったビリー・ジーン・キング(ビリー・ジーンというとマイケル・ジャクソンのあの曲が思い浮かびますけど、関係ないそうです。ただ、当時はマイケルの歌うビリー・ジーンはこの人なんじゃないかと思われていたらしく。つまり、そのくらい有名なテニス・プレイヤーってことですね。)と、こちらは、かつて男子の世界チャンピオンだったボビー・リッグスによる性差を超えた試合を、そこに行
もっとみるパンク侍、斬られて候
えー、町田康原作、宮藤官九郎脚本、石井岳龍(聰亙)監督で"パンク"って言われたら、もう、納得するしかないと言いますか、特に町田康さんは日本で唯一パンクを職業にした人なんじゃないかと思っていて、その町田さんが持つパンク観というのをどこまでちゃんと伝えられてるかというのが、まず、重要だと思うのですが、そのことに関しては僕は結構満足でした。「パンク侍、斬られて候」の感想です。
"パンク"って一言で言っ
デッドプール2
はい、(マーベル作品の中では比較的)低予算で、R指定もついているのに世界中で大ヒットした「デッドプール」(感想はこちら!→ http://esuhiro-kashima.tumblr.com/post/145391937473/%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB )の続編で、その精神性とかポリシーはそのままに、脚本の作り込み
もっとみるファントム・スレッド
「ブギー・ナイツ」、「マグノリア」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」、「インヒアレント・ヴァイス」など好きな作品が多いポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作「ファントム・スレッド」の感想なんですが、えーと、いくつか他の人の感想とかレビューを読んだんですけど、これ、言葉にすると途端につまらなくなるというか、映像から受け取る情報がもの凄く多いので、ただストーリー上で起こっていることを話しただけでは
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