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感想

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読んだ書籍類や映画やアニメなどの感想です。
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#読書感想文

SOSを出すこと、サードプレイスは大事【ミナトホテルの裏庭には】

SOSを出すこと、サードプレイスは大事【ミナトホテルの裏庭には】

「ミナトホテルの裏庭には」を読んだ。

祖父から「ミナトホテル」の裏庭の鍵捜しを頼まれた孫の芯輔。
ちょっと冷めた性格の芯輔だが、祖父の頼みなのでしぶしぶ鍵探しをする。
鍵探しだけのはずだったのに、なぜかホテルの受付の仕事や猫探しもすることに。
ミナトホテルは「わけあり」のお客さんを泊める、少し変わったホテル。
「わけあり」のお客さんとの交流や「わけあり」の元ホテルの所有者について、なぜこのホテル

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最近読んだ印象に残った本【読書感想文】

最近読んだ印象に残った本【読書感想文】

相変わらず気になった本を図書館で借りて読む日々。
そんな中、最近「Prime Reading」が便利さに気がついた。
種類は少ないが、気になった本を気軽に読める。
私ずっとプライム会員だったのに使ってなかったよ!もったいない!!
今後は気になるタイトルを見つけたら積極的に読んでいこうと思う。

それでも旅に出るカフェ店主さんにマウントを取りたい男性パティシエから、まさかアルバイトの女性に話がつなが

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気づきのパワーストーン【手作り雑貨ゆうつづ堂】

気づきのパワーストーン【手作り雑貨ゆうつづ堂】

「手作り雑貨ゆうつづ堂」という小説を読んだ。
不運なことが続く女性が祖母の営む手作りパワーストーンの雑貨屋さんに転がり込み、パワーストーンを通してお客さんたちや石の精霊たちと触れ合い、自分を見つめ直していく話。
手作りパワーストーンがたくさん出てくるし、石の精霊というファンタジーな存在も出てきて面白い。
もしも本当に身につけているパワーストーンに精霊がいて、その存在が見えて会話ができたら面白いだろ

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「ハッ」と気づきをくれる本【マカン・マラン シリーズ】

「ハッ」と気づきをくれる本【マカン・マラン シリーズ】

ドラァグクイーンのシャールさんが不定期で営む夜食カフェでの物語。
常連さんもいれば初めましてのお客さんも訪れるが、悩みを抱えているひとたちが自然と集まる。
メニュー表なんてない、シャールさんが作る気まぐれ料理を食べながら、じんわりと自分の生き方に向き合い、心を癒していく。
悩みの渦に飲み込まれている人たちに「こうも考えられない?」と優しく声を掛けるシャールさん。
本人に気づきを促すような言葉に心が

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痩せてる方か良いかもしれないが【産んでくれなんて頼んでないし】

痩せてる方か良いかもしれないが【産んでくれなんて頼んでないし】

「産んでくれなんて頼んでないし」タイトルに惹かれて読んでしまった。
性教育をされている大貫詩織さんというYouTuberさんのエッセイ。
10代のもがき苦しんでた頃の話や助産師で精神病棟で働いていた話、結婚、妊娠、出産などの話が書かれていた。
その中でダイエットの話が私の中で印象的だった。

私は20代の社会人2年目か3年目ぐらいで、ダイエットをした訳ではないのに、ストレスで痩せてしまったことがあ

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その面白さ、依存してない?【面白いとは何か?面白く生きるには?】

その面白さ、依存してない?【面白いとは何か?面白く生きるには?】

最近読んでなるほどなぁと思った本がある。
「面白いとは何か?面白く生きるには?」という本。

「面白さ」をテーマに書かれた本。
面白さとはなんぞや、面白く生きるにはどうすればいいのかが書かれている。

この本の中で「他者がいないと生まれない「面白さ」」という話が興味深かった。
子どもの頃は家族や友達と一緒に過ごし、とても楽しい時間を過ごしていた。
親や友達から与えられる面白さ、この面白さは他者に依

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元気をもらえた本【読書感想文】

元気をもらえた本【読書感想文】

最近読んだ小説やエッセイの感想。
今はさくらももこさんのエッセイにハマっている。
図書館で取り寄せて、読んで、返してを繰り返しているので、うちの近所の図書館はさくらももこの棚が充実している。
あれは私の仕業です。
そしてまた取り寄せて借りたので増えます。

弁当屋さんのおもてなしSNSで美味しそうなお弁当の表紙に惹かれて読んでみた。
大変な失恋をして北海道に転勤になったOLさんが、とあるお弁当屋さ

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どちらでもお好きなように【そういうふうにできている】

どちらでもお好きなように【そういうふうにできている】

最近はさくらももこさんのエッセイを読むことが空前のマイブームになっている。

そんなさくらももこさんのエッセイ「そういうふうにできている」
さくらももこさんが妊娠して出産して子育てを始めることを書いたエッセイ本を読んだ。
私は妊娠も出産も子育てもしたことないので「へぇ~こんな感じなんだぁ」と呑気に読みすすめていたが、最後の方の文章にガツンと心を奪われた。

その考え方が良いなぁと思った。
私は子ど

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満腹論でお腹いっぱい【満腹論-明日にかぶりつけ-】

満腹論でお腹いっぱい【満腹論-明日にかぶりつけ-】

楽しみにしていた坂本真綾さんのエッセイ「満腹論-明日にかぶりつけ-」が発売!!

2015年から2023年までのニュータイプでの連載100本を収録。
30代から40代にかけてのちょっとした気持ちの変化や、お子さんも生まれて、生活が変わった真綾さん。
もう読み応えがすごかった!
めちゃくちゃ為になるノウハウが書かれている訳ではなく、真綾さんの何気ない日常が切り取られている。
特別なことが起きなくても

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なにが「ふつう」なのかは自分で決める【年収90万でハッピーライフ】

なにが「ふつう」なのかは自分で決める【年収90万でハッピーライフ】

タイトルにインパクトあり。
年収90万円、週休5日で生きる。
「面白かったよー!」とおすすめされた「年収90万でハッピーライフ」を私も読んでみた。

読んでみた感想は「理想的な生き方をしているなぁ」という感じ。
もっと貧しく、切り詰めて生きている話かなと思ったら、自分に合った生き方を模索してたどり着いた結果が、年収90万円の生活。
読む前は「え~そんなのできるの??」と思っていたが、生活のノウハウ

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あたたかい毛布に包まれているような【毛布 - あなたをくるんでくれるもの】

あたたかい毛布に包まれているような【毛布 - あなたをくるんでくれるもの】

少し前に安達茉莉子さんのエッセイ「毛布 - あなたをくるんでくれるもの」を読んだ。
安達さんの20代の葛藤や心の傷、孤独を綴ったエッセイ。
安達さんほどではないが、私もそれなりに傷ついてきた。
「心無いことを言われた」「真面目にやってるだけなのに嫌味を言われた」「舐められた対応をされた」「頑張ってるのに頑張りが足りないと言われた」嫌なことを思い出すと、怒りがこみ上げてくる。
肉体に攻撃を加えられた

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ご飯が美味しそうな小説にハズレはない説はある【冬森灯さん】

ご飯が美味しそうな小説にハズレはない説はある【冬森灯さん】

食べ物が美味しそうな描写で書かれている小説が好き。
そのきっかけをくれたのが冬森灯さんの「うしろむき夕食店」

うしろむき夕食店美味しいご飯が食べれる「うしろむき夕食店」
このお店には「料理おみくじ」がある。
おみくじを引いたら、お食事メニューと「ひとこと」言葉が添えられている。
そのひとことが「ん?どういう意味?」と思うが、上手いことそのおみくじを引いたお客さんたちの物語に繋がる。
おみくじのひ

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不安な気持ちを紛らわす【読書感想文】

不安な気持ちを紛らわす【読書感想文】

元旦。
久々に家族4人で実家に集まって「孤独のグルメ」を観ながらお喋りを楽しんでいた。
急に緊急地震速報の音がテレビから流れて、少ししてから家が揺れた。
ゆっくり長くじわじわとした揺れ。
幸い震度4の地震が1回だけだったので、大きな被害はなかった。
そのあとはNHKの地震報道をずっと観ていたが、次から次へと出てくる情報に変な動悸と緊張と不安が込み上げてきた。
地震発生後から気持ちが落ち着かず、昨日

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厳しさの中に優しさが【読書感想文】

厳しさの中に優しさが【読書感想文】


薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ知識豊富な薬剤師の毒島さんが薬が関わる謎を解いてくれる。
読みやすくて一気にシリーズ5冊読んでしまった。
私たちが日常で飲む薬が出てくるので、身近な問題として読めた。
薬の使い方を間違えると体への影響が大きい。
処方された薬でも市販薬でも自分の体内に取り込むものは、専門家の力を借りながら自分で判断しなければいけない。
コロナやうつ病など今の問題にも絡ませた物語もあ

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