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1日3食の常識を疑う 「空腹」で発動させるオートファジーで未来の健康を手に入れる手法とは

「まじめにやっていた1日3食が実は不健康だったということか・・・」

みなさん、今日何回食事を摂りましたか?先週までの私は「きっちり3食摂ってます!」と元気に答えていたと思います。それもそのはず、子供の頃から「ちゃんと3食食べなさい!」と親にしつこく言われていたからです。朝昼晩の3食摂る=規則正しい食生活。この価値観が浸透しきっていますよね。

先日この常識に異を唱えるインプットがありました。結論から言うと「1日3食は実は不健康」ということが分かってきています。「嘘でしょ・・・?」と疑ってしまいそうですが、その背景にあるのはオートファジーという人間に備わった素晴らしい機能。この機能が1日3食摂っていると機能しないというのです。

この先健康に生きていくための食事のあり方について詳しく見てみましょう。

「健康な食生活=朝昼晩の1日3食」は本当?

昔から「空腹」って体に悪いことだと思ってませんか。実際お腹が空くとイライラしてきたり、胃液で胃が荒れるのでは、といった不安があったりします。しかし、空腹は悪者ではなく、むしろ体にとって必要なことだということが分かってきました。

そのヒントを与えてくれるのが『「空腹」こそ最強のクスリ』という本。30万部を超えるベストセラーになっている一冊です。

この本の主張はズバリ「空腹が体を健康にする」そのために「食事と食事の間隔を16時間空けなさい」というもの。

我々は幼少のころから朝昼晩1日3食しっかり食べることが、健康な食習慣だと教えられてきました。食事を抜くと親から叱られるほどに、生活に染み付いた「常識」です。しかし、この常識が実は間違っているというのが本書のメッセージです。むしろ、3食摂ることがあらゆる病気の原因だと言います。いくつかその問題を挙げてみます。

1.摂取カロリー多すぎ問題

1日3食摂ることで得られるカロリーの総量を計算したことがありますでしょうか?体重計に乗ると最近のものは基礎代謝まで表示されます。これが1日の消費カロリーです。それと比べて1日3食摂った場合の総カロリーは概ねオーバーしているケースがほとんどです。結果、体重はじわじわと増えていきます。

体重が増えてくると見た目のだらしなさにつながるだけではありません。問題は体の様々な臓器への負担。そしてメンタル面でも、気だるさを感じたり、集中力が持続しないなどのデメリットも引き起こします。

2.血糖値スパイク問題

食事の後など、仕事中に眠くなって仕事の生産性が下がる、という不満を持ったことはありませんか。私は過去何度もこのストレスに苛まれていました。この「食べた後に感じる眠気や疲れ、だるさ」は、食べ過ぎによる血糖値スパイクという血糖値が乱高下することによるものであり、胃腸や肝臓が発している疲れのサインでもあります。

3.胃腸酷使しずぎ問題

我々は食事をする時、飲み込んだ時点で食事終了と思ってしまいます。しかし体の中では各臓器が飲み込んだ後も一生懸命働いているのです。そして我々に睡眠というまとまった休息が必要なのと同じで、内臓にもまとまった休息が必要なのです。内臓は約10時間かけて消化・栄養吸収を行います。一方で1日3食にプラスしておやつや夜食などを気の向くまま食べていると、消化器官は常に稼働状態、休む暇がありません。


こうした「1日3食」という食べすぎによる害から体を守り、健康や若さを維持するシンプルな方法、それが「食べ過ぎ」の真逆の状態、つまり「空腹(物を食べない時間を作る)」なのです。

空腹で得られるメリット

空腹はカラダに悪いように思えて実は様々な病気を予防することにつながります。主な所では下記のような疾病の予防に効果があります。

・糖尿病
・悪性腫瘍
・心血管疾患
・神経変性疾患

そして、こうした疾病予防のキーとなるのがオートファジー機能。この機能が発動することでカラダは自然に健康に近づいていきます。そのトリガーが空腹なのです。

オートファジーと16時間

本書は10時間の食事の間隔+6時間の合計16時間空けるように推奨しています。最後にものを食べて10時間ほど経つと、肝臓に蓄えられた糖がなくなって脂肪が分解され、エネルギーとして使われるようになります。

そして、16時間経つと、カラダの中は軽い飢餓状態になります。エネルギーが足りない状態。一見すると「ちょっと危険なのでは?」と思ってしまいますが、実はその逆。カラダは良くできていて、外からのエネルギーに頼れないと分かれば、自分自身で頑張らなければと体が目覚めます。この細胞が活性化する状態を「オートファジー」と呼びます。

ギリシャ語でオートは「自分」、ファジーは「食べる」という意味。 栄養状態が悪化し飢餓に陥った細胞は、自身のたんぱく質を分解、再利用して新しい細胞を作るのです。

つまりオートファジーとは、古くなった細胞を、内側から新しく生まれ変わらせる仕組み。この仕組みにより生活習慣病をはじめとしたあらゆる病気の予防につながる素晴らしい機能です。がんや糖尿病をはじめとする生活習慣病、アルツハイマー型認知症、感染症などの予防効果や、肌や筋肉などの老化防止の効果があると考えられています。

さらにオートファジーには感染症の原因となる細菌を分解する働きもあります。このコロナ禍において、非常に有力な武器となる機能なのです。

空腹の時間を作らない限り、オートファジーによって細胞を生まれ変わらせることはできないのです。そのために必要な時間が16時間ということなのです。

どう16時間を空けるのか?

16時間と聞くと「それは耐えられない…」と弱音を吐いてしまいそうですが、そこは考え方次第で案外ハードルは低いです。というのも、この16時間の中に睡眠を含めてもOKだからです。日中16時間何も口にしないのはキツイですが、睡眠時間を仮に8時間取っていたとしたら残りは8時間。これを睡眠前後の2分割すれば、起きている間に我慢しているのはたったの4時間。こう考えるとへっちゃらですよね。

私がこの1週間やってみたのがこの流れです。

 20時 夕食を摂る
 8時  朝食は食べない(空腹を感じたらコーヒーとアーモンド数粒)
 12時 お昼ご飯

これで夕食から翌日のお昼まで約16時間空けたことになります。「おいおい、アーモンド食っとるやないかい」とツッコミを入れられそうですが、本書によると、この空腹の時のお助けアイテムとしてナッツ類やヨーグルトなどであればいくら食べてもOKとのこと。他にも生野菜、チーズなどもOKとのことで、これなら無理なく続けられそうですよね。

そして、実際に体験して思うことは「すぐに慣れるし、全然苦じゃない」ということ。はじめは「お昼まで持たないんじゃないの…」と不安でしたが、やってみると全く問題なしです。

マインドセットを変える

それでも空腹に対する不安を感じる方がいるかも知れませんが、冷静に考えてみるとこの不安はすぐに消えます。

まず、我々の普段の生活を客観的に見た時に「餓死する」ってありえませんよね。この日本に生きている以上、飢えによって死ぬことは考えられません。そして、仮に無人島に漂流したことを想像すると食料に困りますが、それと比べて16時間の空腹生活は昼食と夕食をガッツリ食べています。むしろ「空腹」と言うのもおこがましいほど食べているとも言えます。そう考えると、まったく不安はないのです。

そして、先に紹介したオートファジー機能。この発動チャンスがやって来たと思うと逆に空腹をウェルカムな気持ちで待つことができます。「空腹は最強のクスリ」だと思えば、少々お腹が空いても前向きに受け止まられますね。

空腹は若返りのトリガーでもある

さらにオートファジー以外でも空腹によって目覚める素晴らしい機能が我々のカラダには備わっています。それが長寿遺伝子。長寿遺伝子はサーチュイン遺伝子とも呼ばれ、2003年に米国・マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレン教授により発見された遺伝子です。

長寿遺伝子という名の通り、この遺伝子には 寿命を伸ばす働きがあるとされています。そのメカニズムは長寿遺伝子には細胞を修復し若返らせる働きがあるから。それ以外にも、体内の活性化酸素を抑制し、動脈硬化や糖尿病、認知症などの病気を予防するなど、体の健康を守り老化のスピードを遅らせる働きがあるからです。

この夢のような長寿遺伝子を目覚めさせるトリガーが「空腹」なのです。お腹が満たされている状態は残念ながらこの遺伝子は働かずオフ状態となっています。お腹が「ぐう~…」と鳴ったらそれはサーチュイン遺伝子が起動したサインです。

この長寿遺伝子は我々の人間の長い歴史の中で、飢餓に打ち勝つために身についた素晴らしい機能ともいえます。ライオンは腹八分目の状態では目の前にウサギがいても襲わないそうです。それは満腹になると、俊敏な動きが取れなくなることを本能で分かっているから。

一方で現代の我々の生活はどうでしょうか。朝昼夜に加えて、おやつや夜食など四六時中何かを口にしています。生物として備わっている素晴らしい機能がずっと発動しないという、とても残念な生活をおくっているとも言えます。「空腹」を味方につけて、本来の生命力を発揮したいですね。

まとめ

「健康的な食生活」というと、「規則正しく1日3食食べましょう」と考えがちですが、その常識が間違っていたというのが今回の結論です。そして、「糖質がなるべく少ないものを」と、何を食べるかに目を向けがちですが、本当に大切なのは、「そもそも食べない時間をつくる」ことだったのです。

我々は本能的に、生きるために必要な栄養を摂らねばと食欲を感じますが、現代においては概ね「過剰摂取」になっており、人間本来のパワーを活かせていないのが現状です。

我々のカラダは進化を重ね、オートファジーという自己細胞活性化機能やサーチュインという長寿遺伝子が備わっています。しかし、それらはおなかが一杯の状態ではまったく発動してくれません。逆に言うと、それらのトリガーは「空腹」ただ1つです。空腹の時間をつくることで、あらゆる疾病を未然に予防し、若々しいカラダを維持することができます。

そしてその手法はいたってシンプル。16時間食事の間隔をあけること。睡眠前後の4時間を食事しない、ただそれだけです。

なにも「今日からストイックに断食ライフをはじめるぞ」と意気込んで始める必要もありません。まずは週に1日、16時間空ける生活をしてみるなど、できるところから始めてみる、でOKです。

思うに、我々は腸を軽視しすぎなのかもしれません。「カラダは食べるものでできている」とよく言いますが、その消化吸収をつかさどるのは腸です。そして脳腸相関という言葉もある通り、腸は脳にあらゆる指令を出している、実はカラダによって最重要器官。その器官を休ませることなく、四六時中食べ続ける生活は腸を酷使しすぎていると言えます。

腸にもお休みの時間を・・・。

「空腹」という休符を打って腸をもっと労わりましょう。自分のカラダが本来持っているパワーを空腹で目覚めさせ、健康なカラダを取り戻せたら良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


関連記事として、下記の記事も参考にしていただければと思います。

●脳腸相関について参考記事

●サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)についての参考記事

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