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「競争」こそ発展の原動力~こんな所にレース場があった ②
明治新政府が競馬を推奨した理由
1870(明治3)年、日本人の手による西洋式の競馬が始まった。「招魂社競馬」である。東京・九段の招魂社(後の靖国神社)の境内に造られた競馬場が舞台だった。
競馬場の様子を描いた浮世絵から、大変な賑わいであったことが分かる。招魂社競馬に継ぐ形で、皇居の吹上御苑や、現在は早稲田大学理工学部などがある新宿区大久保付近にあった陸軍戸山学校内の戸山競馬、さらには現在の
「ガード利用限度額引き上げ」に四苦八苦~デフォルト危機のアメリカ
カードが使えなくなるアメリカ連邦政府
アメリカ国債が、デフォルトの危機に陥っている。
連邦政府の債務が上限に到達していて、国債の償還財源が捻出できないというのだ。
この問題を考えていると、苦い思い出が蘇ってきた。
社会人生活を始めて間もない頃、まだまだ給料が少なく、クレジットカードを多用することでしのいでいた。しかし、お金があるわけではなく、カードの決済をするために、カードローンで補って急場を
取り付けは、もう走らない。銀行を瞬殺するデジタル・バンク・ラン。
取り付けの恐怖~信用金庫を潰しかけた女子高生の一言
取り付けは、銀行経営者が最も恐れるもののひとつだ。噂やデマ、小さなニュースなどが突如として不安心理の連鎖を生み、預金の大量流出を引き起こして、銀行を倒産の縁に追い詰める。
その一例として広く知られているのが、「豊川信用金庫事件」だ。
1973年12月、愛知県の豊川信用金庫に、「倒産する」という噂が流れ、大量の預金が流出する事態
クレディスイス破綻の余波~駅伝原監督も巻き込まれたAT1債って何?
青山学院大学の駅伝部監督、原晋さんが「クレディスイスで大損した」と嘆いてる動画を見た。
原さんはクレディスイスの「AT1債」を、証券会社に勧められるままに購入した。ところが、今回の経営危機に伴って、その債券が紙くずになってしまったというのである。「サラリーマンの年収の数倍」を失ったという原さん、さすがに元気がなかった。
原さんは駅伝一筋で、投資とかにのめり込んでいる感じはしない。ご本人も証券
残念な投資家列伝~私はこれで大損しました ⑦ 世紀の相場師ジェシー・リバモア
このエッセイは投資に失敗して、大損してしまった人々の記録です。
彼らは何を間違え、どんな末路を辿ったのか・・・。
彼らの「失敗の本質」から、成功への道筋を探ります。
あっけなく散った「世紀の相場師」
ジェシー・リバモア(Jesse Livermore)は「世紀の相場師」として、ウォール街にその名をとどろかせた大物だ。
「黄金の20年代」と呼ばれた1920年代のアメリカでは、株式市場も活況を呈
投資って何?で、チコちゃんを叱る ②
「投資って何?で、チコちゃんを叱る」(12月6日投稿)の続編です。
「チコちゃんに叱られる」(12月2日放送)での投資についての解説がこの番組らしからぬものであったことから、私なりのスタイルで解説を試みました。
ポイントは「投資はお金の変身!」でした。お金が仮面ライダーのように、株式や債券、不動産などに変身し、利益を得ようと奮闘する。投資を読み解くとこうなります。今回は投資と老後資金の確保につ
「利上げ?!」~黒田日銀のサプライズを分かりやすく解説します
株価は急落、為替相場は猛烈な円高!
市場関係者は、12月20日の日銀発表に驚愕した。黒田東彦総裁の下、10年近く続けられてきた「大規模な金融緩和策」が、修正されるというのだから当然だ。
「日本銀行は緩和的な金融環境を維持しつつ、長短金利操作の運用を一部見直すことを決定した。」とした日銀。具体的には、長期金利の変動幅を従来の「±0.25%程度」から、「±0.5%程度」に変更するという。
わかりに