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今すぐ死ぬか、何かを求めて生きるのか。【魔法使いの哲学#2】【本気で生きることについて】

僕は他人にお世辞を言うことができない。本人のいないところで誰かの悪口を言うみたいなのも本当に無理だ。相手に面と向かって本心を語る覚悟がない人たちと一緒に過ごしている時間はない。もしも何人かで話していてそういう空気になったら、「そんな話をするために僕はあなたたちと出会っているんじゃないです」と面と向かってお伝えしてその場を去ることにしている。そんな話をするために死ぬ思いをしてここまで辿り着いたわけじゃない。つまらない時間を過ごして、与えられた命を粗末にしてはいけない。

人生の時間はさまざまだ。何もする気が起こらなくて寝ていることしかできない時間や、病気や怪我で動けなくなって自分を見つめ直す時間もある。そういう時間は必要だ。絶対に無駄じゃない。本当に無駄な時間とは、伝えるべきことを伝えるべき相手に伝えずに外で愚痴を垂れ流している時間だ。僕は知っている。あなたがそれを相手に伝えないのは、自分のことを良い子だと思っていたいからだ。でも違う。本当は良い子じゃないだろ。求めているものがあるだろ。納得できてないことがあるだろ。「この野郎」って思ってんだろ。それを言わずに飲み込んだ瞬間、体の中に毒が回り始める。あなたは良い子になるどころか、気付いた時には自分の毒で死にかけている。

「喧嘩は良くない」と皆は言う。確かに喧嘩なんてしないに越したことはないのかもしれない。けれど、大事にしているものをないがしろにされた時、自分の魂を軽んじられた時、戦わない方がむしろ魂に失礼だ。「喧嘩は良くない」と他の皆が言うのなら、「ちゃんと喧嘩しろ」と僕は言いたい。外で愚痴るな。ちゃんと喧嘩しろ。他の誰も巻き込まず、一対一のタイマンで勝負しろ。タマとタマでぶつかり合うんだよ。命は有限だ。良い子ぶってる場合じゃないだろうが。

「おいてめえ。今すぐここで死ぬか、本気で生きて死ぬか選びやがれ!」宇宙とか神様とか運命とか呼ばれる存在は、僕らの首に刀を当ててそう問いかけてくる。僕はそういう時、「はい! すいません! 本気で生きて死にます!」とピョン! と背筋が伸びる。「今すぐ死ぬか、本気で生きて死ぬか」。つまり「今すぐ死ぬか、何かを求めて生きるのか」だ。このギリギリのラインで生きていると、自分自身のビビッドな望みにいつも自覚的でいることができる。

帰る家がなかった時、僕は死ぬほど「家に帰り」たかった。冬の星空の下を歩きながら、まだ見つけてもいないその家の輪郭を脳裏に見つめていた。リノベーションを開始してからは、「この家を完成させてゲストハウスをオープンする」という望みがあった。何があってもやってやる。ビスの打ちすぎで指が動かなくなっても、疲労で階段から転げ落ちても、壁紙を何度貼り直すはめになっても、その望みは一度も折れることがなかった。理由はひとつ。自分の望みをよく知っていたからだ。「今すぐ死ぬか、何かを求めて生きるのか」。いや、まだ死ねない。全然生きたい。僕はこれがやりたいんだよ。自分の望みにまっすぐに生きること。それ以外に選択肢なんてないと、腹を括っていたからだ。

初めて貼った壁の前でドヤ顔をしているが、実はもう指がまともに動いていない。

魔法とは「意思と行いのゲーム」である。対価は人生そのものだ。この世界で何を経験したいのか。どんな変化を起こしたいのか。何を面白がって生きたいのか。望みを明確に方向づけること。それができなければ魔法の力を使うのは難しい。魔法を使うとは、己の望みを明確にこの世界に照射するということだ。そのためにまず自分が死ぬことをハッキリと自覚することだ。荒波の海に飛び込め。自分の死を自覚しろ。本気で命を感じろ。僕たちは「いつか死ぬ」のではない。「今すぐ死ぬか、何かを求めて生きるのか」だ。

「何をしたいかわからない」「漠然とはあるが具体的に定まっていない」という人も世の中には多い。その状態では魔法を使うことはできない。魔法とは「意思と行いのゲーム」である。今はいろいろな経験をして見聞を広げて、自分の魂の意思がどこにあるか、深く向き合う時間を持ってみてほしい。

もしも思わず涙が出てくるような出来事を経験したならあなたは本当にラッキーだ。涙の落ちたところを掘り起こしてみるといい。宝物は涙の下に隠されている。だから安心して、死ぬほど命を生きてほしい。

次回、9/25(日)更新。
『クラウドファンディングを成功させるために必要な4つの能力』。

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