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短歌(和歌)と散文

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#3行日記

【和歌】優しい光に包まれるとき🦄

【和歌】優しい光に包まれるとき🦄

碧眼の青年はしもてカレー食ふ木もれ日やさし神宮のもり

吹く風に少しずつ初夏の香りが漂い始めた、ある晴れた日のこと。折にふれて訪れていた神社で参拝を無事に済ませ、境内に設けられた食堂で休んでいると、隣のテーブルでは青い目の青年が一人、懸命に箸を使ってカレーライスを食べていた。いかにも食べ辛そうであったけれど、彼はむしろ誇らしげな表情をしていた。

日本文学研究者の故キーン・ドナルド氏は、初めて日

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【短歌と詩】もしも愛してくれるなら

【短歌と詩】もしも愛してくれるなら

初めから人生なんてなかったよわかってくれる人などなくて

もしもあなたが私を愛してくれるなら
ごめんね こんな言葉しか出てこなくて

あまりにも痛々しくて きっと
あなたの心まで傷めてしまう
誰より苦しめたくないあなたなのに

でも これが私のほんとう

あまりにも酷くて 怖いから 
誰も想像すらしてくれない

でも私は 
 今もあなたの目の前で息をしている
 この私は
本当にそれに耐えて来た

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【和歌】ありのままの姿であって欲しいけれど

【和歌】ありのままの姿であって欲しいけれど

雑草と呼ばるる命ひとつびとつ名を確かめつためらひて摘む

自然や動物に触れることは、私の大きな喜びの一つです。特に、なるべく人の手の入らない、ありのままの姿で自然があることに安心を覚えます。

しかし、隣家との距離が近い都市部では、本意ではなくても、ときに庭を「手入れ」し、「雑草」を取り除かなければならないようなこともあります。

雑草と一括りにされる植物も等しく生き物です。自身に害を及ぼす訳では

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【今日の短歌】令和5年5月27日

【今日の短歌】令和5年5月27日

大切なはずの録画を消してゆく身体に傷を付ける代わりに

私の作品を真剣な愛情をもってご覧下さる方が、仮にいらっしゃったとして、その方をつらい気持ちにさせずにおかないような痛々しい表現は、たとえ自分がどれほどの苦しみの中にあったとしても、決してしまいと必死に努めて来た。

その気持ち自体は今も変わらない。しかし、もう無理だと思った。本来的に一人で抱えきれない苦しみを自分の内に抑え込もうとするのは、

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【短歌】本当に受け入れられないもの(令和5年5月28日)

【短歌】本当に受け入れられないもの(令和5年5月28日)

からっぽになりたい茜色の空浮かぶ雲さえまぶしく光る

憧れはSNSを止めることネットを離れて生きられること

今日もまた起き上がれない僕用のカーネーションを誰か下さい

最初の二首は今月28日に詠んだものです。その前日の歌(今日の短歌 令和5年5月27日)にすでにはっきりと表れているような、どうしようもない気持ちを抱えて一人、夕暮れどきに外を歩いていました。

まるで無意識に助けを求めるように

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【今日の短歌】令和5年6月11日

【今日の短歌】令和5年6月11日

ほほ笑みの奥に涙の光る見ゆ姫たることは秘めて在ること

「姫」と「秘め」という言葉の組み合わせを偶然目にしたとき、パズルのピースがうまくはまったような感じがしました。そんなひらめきに基づき、基本的に知性を使って作りました。

お姫様という身分の方に実際にお目にかかった経験はまだなく、想像力によって詠んだ歌ですが、内容は決して的外れではないと思っています。

前回の記事(短歌とエセー)が中々の力作

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【悲鳴】誰か分かって❗️助けて……お願い

【悲鳴】誰か分かって❗️助けて……お願い

同性の親にことごとく自分を否定されて育ったから、傷つくことしか知らない。人との間にいつも見えない壁があって、必死に努力しても社会と交われない。生きる希望が見つからない

この地獄を誰も分かってくれない

誰か分かって❗️助けて……お願い

もう生きられない

日記と短歌「日がまた昇る」

日記と短歌「日がまた昇る」

先月と今月に、実際に経験したことです。元々は自分の心を少しでも穏やかにするため、自分自身のために書いた文章であり、対外的に発表する作品として書いたものではありません。

あまりにも辛いこと、苦しいことは表に出したくない。特に、大切な人に対してほど、救いようなく傷んでいる自分は、様々な意味で見せたくない。

しかし同時にそれは、大切に思う人にほど、どうか知って欲しい、分かって欲しいと、切実に願わずに

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