マガジンのカバー画像

324
運営しているクリエイター

2023年12月の記事一覧

蒼き慟哭 《詩》

蒼き慟哭 《詩》

「蒼き慟哭」

白い肌と怪しき瞳が映し出す奈落

秘密 望んだ血契 

僕は君の生贄となり風に舞う

手繰り寄せた いにしえからの恋

永遠の接吻 

抱き漂う幻影の狭間

狂おしき夢 時 鮮血のドレス

禁断の炎 
身悶える時空

迷い込んだ霧深い森

蒼き慟哭 飛び散った粒子

乾いた瞳が今静かに音も無く…

漆黒の中 叫びに似た息吹

僕は歌い君は踊る 

そして

密約の扉が静かに開いてゆ

もっとみる
異端の流儀 《詩》

異端の流儀 《詩》

「異端の流儀」

天使の左翼と劣化した右翼

デカ過ぎる錠剤を舌の上で転がした

ベッドルームで輝いていた星

散らばる感情と無限性

蒸留して作り出した命

聖書が埋められた砂浜

僕等が辿り着いた海には
季節外れの花が咲いていた

太陽を包み込み眠れ

安物の魂に価値は無い 

現実逃避それもいいだろう

少し酔ってるみたいだ

異端の流儀 

刑期は決して終わらない

片腕の詩人 《詩》

片腕の詩人 《詩》

「片腕の詩人」

閉じ込めた夜は永遠を呼び

凍てついた月は静かに満ちゆく

漆黒の闇に見えない光

暗殺者の愛と共に見た夢

横切って行った鏡の向こう側

命は遥か 
お前を連れ去る交差する風

銀色の渦の彼方 

見知らぬ街が通り過ぎる

狂気に似た無数の破片

凍てついた夜 片腕の詩人

月影を連れた欠けた時

想い歌 《詩》

想い歌 《詩》

「想い歌」

きっと単純な事なんだ

空に雪が降る様に

君の嫌いなところと 
好きなところ数えてみた 

風を待つ花と月を呼ぶ夜と

君の声を待っている僕と
溢れ出した熱

僕の中の君と 君の中の僕と 

触れた指先 

毎年 
冬になると必ず同じ匂いがする

涙は暖かい事を知った

何処かで聴いた想い歌

もう直ぐクリスマスがやって来る

花束 《詩》

花束 《詩》

手を繋いだまま話そう 

こんな日は

窓に映った寂しげな影

僕の弱さと君の弱さ 
馬鹿げたプライド

僕等は逃げ道を探すより…

出逢い 恋した日々 

想い出の花束

もっと困らせてよ もっと傷付けて

僕だけの君で居て 
君だけの僕で居るから

移りゆく季節 見失わない様に

忘れる訳無いよ 

優しく そっと
静かに そっと 
いつまでも そっと

寒い夜に 愛しさは…今

Born to Lose 《詩》

Born to Lose 《詩》

「Born to Lose」

季節は巡る 風の匂いが変わり 

夜の闇の色合いが濃く変化して行く

誰かから深く愛された記憶を探した

見つからなかった 
わからなかった 

見つけられなかった

季節だけでは無く 

周りの全ての事柄が

変わって行く 

僕の創り出した

醜いクローンが偽善的な詩を詠う

糞食らえ 遊びは終わりだ

Johnny Thundersが歌う

俺は生まれながらの

もっとみる
浅い夢 《詩》

浅い夢 《詩》

「浅い夢」

記憶の中の陽射に揺れる君の面影

世界中の時計を
巻き戻し夢の中で眠った

答えにはいつも形なんて無くて

何気ない
あの時の1秒に永遠を見ていた

僕がもっと強くなる事で
君が微笑んでくれるなら

この腕に君を…

浅い夢 

薄れてゆくはずの想いは

孤独と自由と柔らかな後悔と

君の髪の香り 
つまらない嘘で誤魔化した強がり

ふたりを繋いでいた大切なもの

確かに僕は君に恋を

もっとみる
幻の夜空 《詩》

幻の夜空 《詩》

「幻の夜空」

不幸せな週末 

曖昧な煩悩の灯り

見渡す限りの黒い海 
影は見えず

切り取られ彷徨う 

幻の夜空

ハードボイルドだとか

ワンダーランドだとか

雌豚のあえぎ声だとか

カラスの透き通った瞳だとか

屈辱的な制服に身を纏うお前は

むしろ異常な現実に
溺れている事を知れ

苛立ちを隠す糞まみれの休息

あの日 あの時 あの場所で

俺はお前を正確に殺ったはずだが

森そして冬の壁 《詩》

森そして冬の壁 《詩》

「森そして冬の壁」

矛盾と後悔 

僕の弱さから来る痛みが空を覆う

気が付いた時には秋は終わっていた

漂う雲は形を変え 

その色さえ違って見える

冬が訪れるまでの暫定的な空白に

秋が好きだと言った 
君の事を想い出した

僕等は
地図も持たずに森を歩いていた

時の存在が失われた赤い森

其処は世界の終わりに似ていた

灰色の冬雲の翼 高く聳え立つ壁

僕を誘い込む幻影は暖かく

僕の

もっとみる
魔法瓶と小さなピアス 《詩》

魔法瓶と小さなピアス 《詩》

「魔法瓶と小さなピアス」

裸で生まれた僕等

何ひとつ持って無いけど

愛だけ持って死んで行く

怖くないよ 其処には
綺麗な想いがあるから

愛してるって言ってくれ

朝日が射すから

クリスマスとか お正月

君の誕生日だとか 

耳元に光る小さなピアスだとか

真冬の朝がオレンジ色に輝いて

僕はドリッパーに
紙をセットして珈琲を淹れ

魔法瓶に注ぎ持って行くね

今日は少し寒いね 

もっとみる
詩集 《詩》

詩集 《詩》

「詩集」

君の詩集を枕元に置いて眠った

君の夢が見れそうな気がしたから

文字を指先でなどりながら

何度も何度も詩を読み返した

君に優しく触れる様に

いつまでも夜は深く 

星の瞬きに君の吐息を感じた

僕のたったひとつ想いは色濃く
縁取られてゆく

仰ぎ見た夜空に12月の風 

僕は何も持たずに旅に出る 

時間を超えた無限の宇宙へ

君の言葉を強く胸に抱きしめたまま

君はきっと其処

もっとみる
My girl 《詩》

My girl 《詩》

「My girl」

愛してるなんて言ったなら 
きっと君に笑われそうで

だけど信じてる 

僕の心は永遠に変わらない

未来とか運命だとか 

君の見たいと言ってた海だとか

君に逢いたくて 想いは夜を超え

言葉を失くした子どもの様に

独り波音を聴いていた

My girl
僕を信じなよ

My girl
君を想う強さ

My girl
愛してるなんて言ったなら 

もっとみる
十字星 《詩》

十字星 《詩》

「十字星」

些細な事で不安になって 

背中合わせの夢を見る

こんなに近くに居るのに

白い月明かりが
映し出した僕の苛立ち 

夜明けの足音 

クーペのルーフに 

指先で書いた別れ言葉

多分 ジェラシー 
タキシード色の夜

心配は要らないよ そう囁いた

首筋の髪を掻き上げる仕草

言葉とは裏腹なその唇

きっと気まぐれ 

夜空に浮かんだ十字星

約束ね 約束だよ 

愛されていた

もっとみる