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「研究」と一口に言っても。
新年度になり、どこかの大学のどこかの研究室で、「研究は勉強とは違うよ」と言われている学生がいると思う。私も10年以上前はそんな学生のひとりだった。ただ、その言葉を何も考えずに鵜呑みにしていた自分には、「研究」する力がまだまだ足りなかったのだなとも思う。
「研究」と一口に言っても、実験で仮説を検証する「研究」と、史料を読み解いて解釈する「研究」と、フィールドに出て得られた結果を考察する「研究」は、
闇が網膜を灼く前に
2023年に読んだ本。
今年は9冊(マンガ・棋書は除く)。
1.教養としての精神医学(松崎朝樹/KADOKAWA)
この本のキモは、各疾患の解説よりも精神疾患というものが人類の歴史のなかで生まれたものであることを誰にでも分かるかたちに落とし込んでいるところだと思う。
疾患の解説については、そもそも精神医学が一冊の本にまとめられれば苦労はないわけで。
2.臨床心理学(丹野義彦ほか/有斐閣)
分厚い本だけど、臨床心理学
せめて仕事のときくらいは。
「障害の社会モデル」が浸透してきたのはいいことだと思うけれど(もちろんその先の「障害の人権モデル」も知ってほしい)、
きらきらした眼で「障害は社会の側にあるんですっ」と言われると、それもちょっと……となってしまう。
障害の有無にかかわらず誰であっても、自身のアイデンティティと肉体・精神を切り離すことはできないのではないだろうか。
☆☆☆
仕事をするうえで、私は日ごろから周りに、「残業をしないか