見出し画像

持続可能な勉強。

先日、簿記3級の試験を受けて無事に合格した。
簿記を受けた理由は、「何か勉強したいな」と思ったときに、会社勤めにとってお金に関する最低限の知識があったほうがよいのではと思ったのと、NPOの経理を手伝っていた経験があったので敷居が低かったから、である(もっとも、商業簿記とNPOの経理は全然違うのだけれど)。

実際に勉強してみて、仕訳の考え方(減価償却とか貸倒引当金とか株主への配当とか)や、BSやPLができるまでの流れがさわりだけでも勉強できたのはよかった。簿記の試験は精神保健福祉士の試験の五者択一のような形式ではなくて、勘定科目と金額とその組み合わせが全部合っていないといけないので、それに慣れるのには大変でもあり新鮮でもあった。

ただ2級を取るかといわれたら、微妙なところだと思う。3級だけでは実務にあまり役に立たないだろうけど、会計や経理の方面に進みたいわけでもないし、それよりも本を読んで総務や人事に関する知識を身につけていくほうが私には合っていると思う。それがわかったのも収穫のひとつである。

☆☆☆

今回の簿記に限ったことではないけれど、試験に向けて勉強していると、「これから先はもう試験を受けることはないかもしれない」と思う。
別に会社から受けろと言われたわけでもないし、資格を取ったからといって収入や待遇が変わるわけでもない。進退がかかっている試験でもないし、落ちたらまた受ければいいだけの話だ。

このようにエクスキューズはいろいろ浮かぶけれど、それでも「受かりたい」「落ちたくない」と思って勉強すればするほど、肉体面でも身体面でも負荷が大きくて、いずれはそれに耐えられなくなる日が来ると思う。
実際、仕事で疲れて帰ってきても勉強できなかったり、土日も休む時間が必要だったりで、それを受け入れなければならないことは、ちょっと辛かった。

いちばんの問題は睡眠である。試験前日に緊張してあまり眠れないのは誰だってそうだし仕方がないことだけれど、試験が終わった日は終わった日で、頭が興奮してしまい眠れないのがものすごく辛いのだ。私の場合、睡眠不足だと体調や症状に影響が出るので(逆に言えば睡眠さえ取れていれば大抵のことは何とかなる)、試験というシステムそのものが私にとっては障害なのかもしれない。

☆☆☆

私は日ごろ冗談めかして、「勉強はいいけど、試験は身体に悪い」と言っているけれど、それはもはや冗談では済まなくなってきた。ただ、幸いなことに知識を深めたい分野はたくさんあるので、持続可能な勉強を続けていきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?