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ミドルエイジのキャリア継続のためのtips

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30代・40代のキャリアとライフイベントとの関係、キャリアストレッチ、転職、キャリアビジョン再構築などのヒントについてご紹介しています。
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#ミドルシニア

人的資本開示とキャリア・オーナーシップ

人的資本開示とキャリア・オーナーシップ

組織内の人材が持つ強みを「企業の価値の一つ」と捉えて開示する、人的資本経営。経営戦略に沿って、どのような強みを持つ人材を確保するのか、不足するスキルをどうやって蓄積するのか等の戦略を開示していく必要も出ています。

週末に参加した、プロティアン・キャリア協会4周年のイベントでは、「上層部も自分が持つ人的資本を開示する必要がある」というお話があり、印象に残りました。

伝統的キャリアの考え方では、メ

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未来志向の功罪

未来志向の功罪

キャリア自律ワークショップや、個人の方のキャリア相談では、将来の生き方や働き方について考えてもらうことが良くあります。
特に、希望して参加されている方は「中長期的な視点で人生や仕事を考えたい」と前向きです。

けれども、未来志向で考える時には注意点も必要です。
未来の計画を立てることに熱が入り、計画を立てただけで行動が進まないことはないでしょうか?
また、「現実」と向き合うことから逃げる手段として

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点と点をつなぐ、研修会社での経験から

点と点をつなぐ、研修会社での経験から

若手時代、こんなことをやっても将来の役に立たないと思っていたことが、意外な形で役に立ったと思うこと。
スティーブ・ジョブズの話で有名な、Connecting The Dots(点と点をつなぐ)は、ミドルエイジやミドルシニアの方には共感できることも多いのではないでしょうか。Connecting The Dotstoとは、学生時代にカリグラフィーの授業を受けていたことが、将来的に、Macのフォント作成

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劣等感との付き合い方、機嫌のデザインより

劣等感との付き合い方、機嫌のデザインより

心が落ち着く本の一つが、秋田道夫さんの「機嫌のデザイン」です。

例えば、陰で言われる悪口は誉め言葉、という一節があります。確かに、悪口を言いたくなる時、背景には相手に対しての羨ましさもあるものです。自分自身の心の状態が良い時は出てこないのだけれど、そうでない時に、
口に出てしまうのかもしれません。何が羨ましさだったのだろう、と考えてみると自己理解が深まりますね。

また、劣等感は優越感の裏返しと

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ミドルエイジから始める、プロボノ・副業

ミドルエイジから始める、プロボノ・副業

近年ご依頼が多いお仕事に、企業向けプロボノ・副業支援があります。2018年、厚生労働省が副業・兼業のガイドラインを発表し、企業での副業解禁が進んでいます。多様な経験・スキルを習得することで、本業への還元やウェルビーングを推進する狙いもあるからです。また、副業を開始する前に、プロボノ体験を推進するケースもあります。

会社員として働きながら、社外でも就業経験を積むことができるのは、個人にとっても魅力

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失敗する権利と、キャリア戦略

失敗する権利と、キャリア戦略

先日、講師仲間との勉強会で印象に残った話の一つが、「人には失敗する権利もある」というものです。つまり、周囲が先回りしすぎてレールを引いた上に相手を乗せるのではなく、うまくいかないことも想定しつつ自分で選択してもらうことが大切というものです。

そうはいっても、現実社会では難しいところもあります。
親としては、自分のような苦労はさせたくないからエスカレーター式で進学できる私立の学校に入れる。あるいは

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挑戦が癖になる、キャリア開発の現場

挑戦が癖になる、キャリア開発の現場

4月に入って、担当した研修や勉強会で何度か聞いた印象的な言葉に「挑戦が中毒になる」「挑戦が癖になる」というものがありました。
最初の挑戦は不安や緊張が大きいけれども、その一歩を踏み出して挑戦してみると、得られたモノに魅力を感じ、挑戦が続いていくというものです。素敵な習慣ですよね。

挑戦することで得られたものには、以下のようなものが挙げられます。
☑周囲からのフィードバック、励まし
☑自分自身の達

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大学講師・研修講師への道、プロティアン・ラヂオより

大学講師・研修講師への道、プロティアン・ラヂオより

現代版のプロティアン・キャリア理論では、自分軸を大切にしながら、外部環境に適応し、自分にとっての幸せな姿に近づいていくことを提案しています。

2022年からパーソナリティを担当した、プロティアン・ラヂオでは、自律的にキャリアを創っている皆様をゲストに迎えてお話をお聞きしてきました。
最終回は、中山美佐子さんに「キャリアの転機」をテーマにお話をお聞きしています。

やりたい仕事の引き寄せ方や、講師

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続 停滞期からの脱出、45歳からのキャリア戦略

続 停滞期からの脱出、45歳からのキャリア戦略

キャリアの停滞感を感じた40代半ばから脱出を図るキャリア戦略実践について、前回お伝えしました。

今回は、キャリア戦略実践の障壁と対処法についてお伝えします。
30代までと異なり、体調の変化やポジションの変化によるお金の不安等、ミドルシニアならではの不安が出てくる時期です。それらを分解して、一つ一つの対処法を考えておくとグッと楽になりますね。
プロティアン・ラヂオでお伝えしています。

続 抽象的な力を磨くための、大人の読書

続 抽象的な力を磨くための、大人の読書

新しい仕事の構想を立てたり、関わるプロジェクトのコンセプトを考え直したりする時に役立つ、「抽象的に物事を考える力」。
前回に続いて、おススメの書籍をご紹介します。

孤独がきみを強くする

その日に開いたページの言葉を読む、あるいは、目次から気になったページを読むことで毎回ハッとする気づきがあります。
かつて、美術館で作品を見た時にはすぐに受け止められなかった作品の意味が、言葉を通して受け入れやす

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ミドルシニアの越境体験の壁と対処法

ミドルシニアの越境体験の壁と対処法

所属する企業とは異なる環境で経験を積むことを越境体験と言います。企業によっては、研修やキャリア相談等を通して従業員の越境体験を後押しすることもあります。
社外の経験を通して、新たな経験や知識を身に付けて、キャリアを構築することを応援しているのです。
社外の経験や知識を本業へ還元することや、従業員が自律的にキャリアを形成することでのエンゲージメントの高まりは企業にも良い影響を与えるからです。

とは

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停滞期からの脱出、45歳からのキャリア戦略

停滞期からの脱出、45歳からのキャリア戦略

40代半ばになると、体調の変化、職場での役割の変化等でキャリアの停滞感を感じる方も多いかもしれません。けれども、70歳まで働き続けるかもしれない時代では、これからキャリアを再構築することも可能です。
どのように、再構築していけばよいのでしょうか?

私自身も、40代半ばから後半にかけてはキャリアの停滞感を感じた時期でした。30代で立てた10年後のキャリア戦略は実現していたものの、その後をまだ考えて

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40代からの健康とキャリア自律

40代からの健康とキャリア自律

40代以降には、ホルモンバランスの変化が起こることが知られるようになりました。変化に伴うめまいや、頭痛などの症状がおこることは「更年期障害」と言われています。加齢に伴う体調の変化は常にあるものの、大きな変化として直面する機会になると言えるでしょう。

厚生労働省:更年期障害

個別のキャリア相談では、「仕事を辞めようと思った」「就業形態を変えた」等、深刻なケースを担当することもあります。

やっか

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キャリア自律のための、ポートフォリオ組み換え術

キャリア自律のための、ポートフォリオ組み換え術

「やりたいことを実現させたい」と宣言しても、日々の忙しさからなかなか実現できないことがあります。せっかく始めたプロボノや副業も、現在の仕事や生活の忙しさにプラスしただけだと、忙しさから疲弊して辞めてしまうこともあるのではないでしょうか。

実現のためには、自分が現在行っていることの一部を辞めるなどして“スペースを空ける”ことから始めたいですね。
まずは、担当している業務の一覧を整理して、組み直しを

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