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偏読書評

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「偏食」ならぬ「偏読」気味の本好きによる、文芸やマンガ作品紹介。
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#SF

【お仕事】Numero TOKYO「年末年始に読みたい本(2020-2021)」

【お仕事】Numero TOKYO「年末年始に読みたい本(2020-2021)」

雑誌『Numero TOKYO』(扶桑社)でのブックレビュー、12月分が「おすすめ! 年末年始に読みたい本」として公開されました。

今月ご紹介しているのは……

📕 酉島伝法さんによる痛快ディストピア『るん(笑)』(集英社)
📗 コルソン・ホワイトヘッド氏の2度目の(かつ2作連続の)ピュリッツァー賞受賞作となった『ニッケル・ボーイズ』(早川書房 藤井光さん訳)
📘 時間SFとしてもミステリ

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【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

Numero TOKYOでのブックレビュー、9月分が公開されました。

今月は……
📕日本SF界の“殿”こと、柴田勝家さんの初短篇集『アメリカン・ブッダ』(早川書房)

📗フランス文学界で話題となった、グカ・ハンさんのデビュー作品『砂漠が街に入りこんだ日』(原正人さん訳、リトルモア)

📘ただいま横浜・そごう美術館で『ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ』が開催されている、ショーン・

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Numero TOKYO おすすめの3月の本

Numero TOKYO おすすめの3月の本

『Numero TOKYO』でのブックレビューが公開されました。今回は『友だち』(新潮社)、『フライデー・ブラック』(駒草出版)、『荒潮』(早川書房)の3作品をご紹介しています(春のガイブンまつり状態!)。

ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー氏の『フライデー・ブラック』についての原稿は、脳内でShing02さんの「400」を流しながら書いていました。とにかくクールでスマートだけど、ものすごい力を

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Numero TOKYO おすすめの2月の本

Numero TOKYO おすすめの2月の本

雑誌『Numero TOKYO』公式サイトでのブックレビュー、2月分が公開されました。今回ご紹介しているのは……

📕テッド・チャン氏、17年ぶりとなる話題の作品集『息吹』(早川書房)

📗本邦初となる21世紀イタリア短篇アンソロジー『どこか、安心できる場所で』(国書刊行会)

📘韓国生まれのやわらかなSF『となりのヨンヒさん』(集英社)

……の3作品です。合併号の関係で1月はブックレビュ

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(【お仕事】マンバ通信での連載が更新されました。今回はメノタさんによる『果ての星通信』をご紹介しています。第10話くらいまではヘビーな展開ですが、幻想的な宇宙の描写にうっとりさせられる素敵な作品なので、ぜひ読んでみて欲しいです📚)
https://magazine.manba.co.jp/2019/11/14/hayashi-tookuheikitai/

〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

原稿を送って数週間経つのに、いまだ記事が公開される気配のないブックレビュー(追記:と、半ばぼやくように投稿したのですが、数時間後に記事が公開されました)。その中で紹介している3作品のひとつが、ただいま各所で話題沸騰中の『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)です。

この作品については、刊行前から早川書房さんのnoteで色々な投稿がされていました(未読の方は以下からどうぞ)。ちなみに著者である伴名

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(『Numero TOKYO』での新刊紹介、8月分が公開されました。今月は『三体』(早川書房)、『神前酔狂宴』(河出書房新社)、『それでもデミアンは一人なのか?』(講談社タイガ)の3作品をご紹介。お時間あるときに、ぜひどうぞ。📚)
https://numero.jp/book-news-20190800/

(【お仕事】Numero TOKYOサイトでの新刊紹介、今月はショーン・タンの『セミ』、南方熊楠が大活躍する昭和伝奇ロマンSF『ヒト夜の永い夢』、執筆陣がなんとも豪華な『本にまつわる世界のことば』をご紹介。梅雨の読書タイムにぜひ📚)
https://numero.jp/book-news-20190607/

〈偏読書評〉食べる前に読む! うなぎ絶滅後の人類を描いたポストうなぎエンタメ:倉田タカシ『うなぎばか』

〈偏読書評〉食べる前に読む! うなぎ絶滅後の人類を描いたポストうなぎエンタメ:倉田タカシ『うなぎばか』

明日、7月20日は土用の丑の日。Twitterでは《うなぎ絶滅キャンペーン》さんが、連日せっせと様々なうなぎ情報を発信しています。

自分は食べ物として、うなぎは嫌いではないのですが、数年前に強烈な自家感作性皮膚炎を患ってから、味噌や醤油など発酵させた大豆食品を食べると蕁麻疹まみれになってしまうため、うなぎの蒲焼を食べられない身体となってしまいました。

じゃあ白焼きでも食べればいいじゃない、と思

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【お仕事】Numero TOKYOおすすめの4月の本

【お仕事】Numero TOKYOおすすめの4月の本

「〈偏読書評〉はじめに。」で触れていた(そして〈偏読書評〉をはじめるきっかけとなった)、かれこれ10年近く原稿&セレクトを担当させていただいている『Numero TOKYO』(扶桑社刊)の新刊紹介欄。この度、誌面リニューアルにともない、ウェブサイトにお引っ越しすることになりました。で、記念すべき第1回目が更新されました。

今月ご紹介しているのは……

■古川日出男さんの作家デビュー20周年の幕開

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