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偏読書評

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「偏食」ならぬ「偏読」気味の本好きによる、文芸やマンガ作品紹介。
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#小説

【ブックレビュー】Numero TOKYO おすすめの2022年5月の本

【ブックレビュー】Numero TOKYO おすすめの2022年5月の本

Numero TOKYOでのブックレビューが公開されました。今回は……

📕アニメ『平家物語』や『犬王』の原作を手がけた古川日出男さんの最新作『曼陀羅華X』(新潮社)

📗〈メタヴァース〉という言葉を生んだ、伝説的SF『スノウ・クラッシュ〔新版〕』上・下(早川書房)

📙能町みね子さんが愛猫について綴った愛と笑いいっぱいのエッセイ『私みたいな者に飼われて猫は幸せなんだろうか?』(東京ニュース

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【お仕事】Numero TOKYO おすすめの2021年2月の本

【お仕事】Numero TOKYO おすすめの2021年2月の本

雑誌『Numero TOKYO』公式サイトでのブックレビュー、2月分が公開されました。

今月は……
📕映画監督・作家でありCODA(Children Of Deaf Adults、音の聞こえないろうの親を持つ聴者)でもあるイギル・ボラさんの『きらめく拍手の音』(リトルモア)
📗もう言葉にできないくらい心を揺さぶられる、最果タヒさんの第8詩集『夜景座生まれ』(新潮社)
📘本能寺の変の真相にも

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【お仕事】Numero TOKYO「年末年始に読みたい本(2020-2021)」

【お仕事】Numero TOKYO「年末年始に読みたい本(2020-2021)」

雑誌『Numero TOKYO』(扶桑社)でのブックレビュー、12月分が「おすすめ! 年末年始に読みたい本」として公開されました。

今月ご紹介しているのは……

📕 酉島伝法さんによる痛快ディストピア『るん(笑)』(集英社)
📗 コルソン・ホワイトヘッド氏の2度目の(かつ2作連続の)ピュリッツァー賞受賞作となった『ニッケル・ボーイズ』(早川書房 藤井光さん訳)
📘 時間SFとしてもミステリ

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【お仕事】Numero TOKYO おすすめの11月の本

【お仕事】Numero TOKYO おすすめの11月の本

Numero TOKYOでのブックレビュー、11月分が公開されました。

今月は……

📕 「まずは読め。話はそれからだ」と言いたくなるほどすごい(かつ、ものすごく物語を説明しにくい)高山羽根子さんによる『暗闇にレンズ』(東京創元社)

📗 短篇小説好きなら一篇読むごとに打ち震えること間違いなしな、世界最高の短篇小説家とうたわれたウィリアム・トレヴァー氏の最後の作品集『ラスト・ス

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【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

Numero TOKYOでのブックレビュー、9月分が公開されました。

今月は……
📕日本SF界の“殿”こと、柴田勝家さんの初短篇集『アメリカン・ブッダ』(早川書房)

📗フランス文学界で話題となった、グカ・ハンさんのデビュー作品『砂漠が街に入りこんだ日』(原正人さん訳、リトルモア)

📘ただいま横浜・そごう美術館で『ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ』が開催されている、ショーン・

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タイムトラベル小説&マンガ紹介(『Numero TOKYO』2020年7月・8月合併号「時間が教えてくれること」特集掲載)

タイムトラベル小説&マンガ紹介(『Numero TOKYO』2020年7月・8月合併号「時間が教えてくれること」特集掲載)

雑誌『Numero TOKYO』2020年7月・8月合併号「時間が教えてくれること」特集にて書かせてもらった、タイムトラベルをモチーフとした小説&マンガ作品の紹介記事がウェブでも読めるようになりました。

小説作品は……
『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』チャールズ・ユウ/著、円城塔/訳(早川書房)
『帰ってきたヒトラー』 上下巻 ティムール・ヴェルメシュ/著、森内薫/訳(河出文庫)
『嘘

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(『Numero TOKYO』でのブックレビュー、今月は最果タヒさんと金原瑞人が共訳した『わたしの全てのわたしたち』、多和田葉子さんの『星に仄めかされて』、松田青子さんの『持続可能な魂の利用』をご紹介。お時間あるときに、ぜひ!📚)
https://numero.jp/book-news-20200716/

(『Numero TOKYO』のブックレビュー、今月は古川日出男さんの『おおきな森』、パオロ・ジョルダーノ著/飯田亮介さん訳『コロナの時代の僕ら』、J.M.クッツェー著/鴻巣友季子さん訳『イエスの学校時代』をご紹介。息抜きなどにぜひ)
https://numero.jp/book-news-20200602/

Numero TOKYO おすすめの4月の本(の補足など)

Numero TOKYO おすすめの4月の本(の補足など)

『Numero TOKYO』でのブックレビューが公開されました。今回は『ピエタとトランジ〈完全版〉』(講談社)、『ザリガニの鳴くところ』(早川書房)、『彼女の体とその他の断片』(エトセトラブックス)の3作品をご紹介しています。

藤野可織さんの『ピエタとトランジ〈完全版〉』ですが、わざわざ私が言うまでもないですが、本当に最高です。岸本佐知子さんが帯に寄せている「最強最高の女子バディ物語。」の言葉に

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Numero TOKYO おすすめの3月の本

Numero TOKYO おすすめの3月の本

『Numero TOKYO』でのブックレビューが公開されました。今回は『友だち』(新潮社)、『フライデー・ブラック』(駒草出版)、『荒潮』(早川書房)の3作品をご紹介しています(春のガイブンまつり状態!)。

ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー氏の『フライデー・ブラック』についての原稿は、脳内でShing02さんの「400」を流しながら書いていました。とにかくクールでスマートだけど、ものすごい力を

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(『Numero TOKYO』4月号、巻頭特集にて“トリップできる長篇”として三島由紀夫の『豊穣の海』全4巻(新潮文庫)、小川哲さんの『ゲームの王国』上下巻(ハヤカワ文庫JA)、リチャード・パワーズ氏の『オーバーストーリー』(新潮社)をご紹介しています。書店で見かけたら、ぜひ)

Numero TOKYO おすすめの2月の本

Numero TOKYO おすすめの2月の本

雑誌『Numero TOKYO』公式サイトでのブックレビュー、2月分が公開されました。今回ご紹介しているのは……

📕テッド・チャン氏、17年ぶりとなる話題の作品集『息吹』(早川書房)

📗本邦初となる21世紀イタリア短篇アンソロジー『どこか、安心できる場所で』(国書刊行会)

📘韓国生まれのやわらかなSF『となりのヨンヒさん』(集英社)

……の3作品です。合併号の関係で1月はブックレビュ

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(21世紀イタリア短篇アンソロジー『どこか、安心できる場所で』(国書刊行会)、半分ほど読み終えたのだが、個人的にツボすぎる良作揃いで頭が(良い意味で)おかしくなりそう……なんでもっと話題にならないんだ……。📚)

〈偏読書評 番外篇〉「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」補足版(非英語圏篇) *01/02追記あり

〈偏読書評 番外篇〉「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」補足版(非英語圏篇) *01/02追記あり

2019年10月末に発売された雑誌『Numero TOKYO』2019年12月号(扶桑社)の巻頭特集「いいね! がつなぐ未来」内「あの人がナビゲートする、知る喜び」にて書かせていただいた「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」の記事が先週からウェブでもお読みいただけるようになりました。

とはいえ原稿を書いていたのが9月だったので、この3ヶ月で各翻訳者さんが手がけた新刊が発売されたり、今後の刊行予定の情

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