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いけばなとは生き方

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いけばなから生き方を知る。
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記事一覧

クリスマスツリーはなんでワクワクするの?

クリスマスツリーはなんでワクワクするの?

クリスマスツリーって
なんでワクワクするんだろう。

とにかく大きな木が大好きな私には
クリスマスツリーは 
ひとの無意識の樹木信仰だと思う。     

クリスマスツリーとは、
元々キリストとは関係なく、
北欧の古代ゲルマン民族のユールという
冬至の祭のための樫(かし)木が元型。

寒さに強く冬でも葉を枯らさない
樫の木を生命の象徴としていた。

その土着の樹木信仰を、  
キリスト教に改宗させ

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最も気分が上がるお花の楽しみ方

最も気分が上がるお花の楽しみ方

ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんがおっしゃった。

私は、勢いのある夏が過ぎて
秋になるのが寂しくて、
悲しい気持ちになりやすいけれど、
吉谷さんは、秋が始まって落ち着いてきて
冬になると、どこか安心すると仰った。
逆に春はいそがしくて落ち着かないと。

確かに、動きがとまって
正々堂々と存分に休むことができるという感覚がする。

私たち人間も、自然の一部なのだから、
自然の流れに沿って、
合わせ

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嫌われていると思っていた〜意外だった本当の思い

嫌われていると思っていた〜意外だった本当の思い

「おばあさんは、いつもお母さんのことを褒めてはった」

え? 誰のこと? 
と思った。

母方の祖母は、いつも私の前で
父方の祖母のことを褒めていた。
「おばあさん偉いなあ」と。
そのことを思い出していた。

お盆休みの帰省で、
小学校のころからお世話になった
いけばなの先生に会いにきた。
先生の言うおばあさんというのは、父の母だ。

私と一緒に住んでいた大正元年生まれの祖母と母が
2人で話してい

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見せかけの美と本物の美の違い

見せかけの美と本物の美の違い

きらびやかで華やか
いわゆるインスタ映えするものが人気の今
本当に美しいもの
本当にいいものとは何か
問われた気がした。

というのは、
池坊専宗さんのお話を聴いた。
専宗さんは、池坊家元のお孫さんで、
華道家・写真家として活躍されている。

最初にお写真を見たのは、
どの雑誌だったか忘れてしまったけれど、
複数の記事で、取り上げられていて
お逢いしてみたいと思った。

資生堂では、こんな記事を書

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はじめまして 自己紹介

はじめまして 自己紹介

京都に生まれ育ち、幼いころからいけばなを習い始めました。
自然豊かな古い家で、大正生まれの祖母と暮らすなかで、
礼儀作法や日本文化の根底にある陰陽五行に
強く関心を抱くようになります。

美しいものや、大切に受け継がれてきたもの、
神聖なものが好きで、大学では美学及び芸術学を学びました。

この世の摂理、法則を知りたいと好奇心旺盛で、
宗教や神話、哲学や心理学、
身体のこと、気功や呼吸法、発声・朗

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和歌の原風景を感じられる場所

和歌の原風景を感じられる場所

京都 井手の玉川

古くから和歌に詠まれる
清らかな川の6選が、
六玉川(むたまがわ)と呼ばれる。

その一つが、京都府南部の
井手の玉川で、山吹の名所。 

山吹が今一面に咲いていて、
川の両岸が黄色に染まる。

立派な桜並木約五百本が両岸にあり、
桜の花咲く頃も美しい。

一つが、調布の玉川で、東京都の多摩川のこと。
古代、布の産地だった。

高野の玉川は、和歌山県高野山の玉川。

三島の玉川

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はっきり言わずにそれを感じさせる方法

はっきり言わずにそれを感じさせる方法

カキツバタ

このお花をいけると思い出す和歌。

からころも
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ

それぞれの最初の文字をつなげると、
「かきつばた」になる。 

伊勢物語の主人公 在原業平の歌

唐衣を着慣れるように
慣れ親しんだ妻が都にいるので、 
こんな遠くまではるばる
来てしまったんだなぁと、
この旅をしみじみ思う。

さらに掛け言葉があり、

きつつ  着つつ

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対極にあるものが同時に存在する

対極にあるものが同時に存在する

陰と陽という対極にあるものが
同時に存在するというのが、
この世の真理だと思う。

なぜなら、神羅万象
すべてのものが
その法則に従って
存在しているから。

光と影
男と女
生と死
熱と冷
剛と柔
昼と夜
………

量子力学の世界でも、
あるとないが同時に存在することが
証明されている。
シュレーディンガーの猫は
生きているか死んでいるか
同時に存在しているという。

素粒子には、対照的な
反粒

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いいことと悪いことは同時に起こる

いいことと悪いことは同時に起こる

いいことと悪いことは、同時に起こる。

光と影が同時に存在するように。

紙の表と裏が一体となっているように。

長所と短所が誰にでもあるように。

いいことしか起きてほしくない。
いい自分だけで、嫌な自分は消し去りたい。
そう思っていたけれど、
そもそもいいとか悪いというのも
本当にいいことなのか悪いことなのかも
とらえかた次第。

そんなことを天狼院書店の記事で書きました。

美しさと正しさは別のもの

美しさと正しさは別のもの

初めて葉山に行った。

「葉山」という魅力的な響きが
遠くに感じていたけれど、
行ってみたいのなら行ける距離だと気づき、
ふらりと訪れた。

逗子駅からバスに乗って、
神奈川県立近代美術館をめざしていた。
けれど、森戸神社というバス停で、
降りたくなって降りた。

目の前に、「三角屋根 パンとコーヒー」というかわいいお店があったので入って、
ビスケットとキャロットケーキを買った。
スコーン好きの私

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自分だけの花を咲かせるには

自分だけの花を咲かせるには

自分らしく生きるには、どうしたらいいのか。

何をやりたいのか、
何が好きなのか、
自分がわからない。

そんな状態から、
大好きなものに囲まれて、
幸せに暮らせるようになる2つの方法を
下記のインタビューでお伝えしました。

私自身が嫌なものを削ぎ落とし、
自分の心地よさを感じることで、
自由に思い通りに生きられるようになるまでのことをお話ししています。

下記のURLをクリックして、ご覧いただ

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いけばなは生き方

いけばなは生き方

いけばなには、意味がある。
そのことを知ったときの感動が大きくて、
それまでしていたいけばなは
いけばなではなかった、と思いました。
ただきれいに形をいけていたからです。

いけばなのかたちの奥に
陰陽五行という考え方があって、
それに基づいて、
お花の高さや位置、色の順、傾け方、曲げ方、
水の量、お花を入れる器の寸法まで
すべて根拠があって決まっている。
いけばながそのかたちをしているのには

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