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私の日常-About My Days

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私が書いてきた記事のうち「私の日常」にまつわる記事をまとめています。
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#エッセイ部門

恋人みたいな電子レンジ。

恋人みたいな電子レンジ。

世界は変わらなかった。

恋人みたいな電子レンジと先週別れた。
10年以上一緒にいた電子レンジと。

1歳下の妹のほうが私よりも先に一人暮らしを始めた。遅れること数年、24歳のときに私も一人暮らしを始めたのだが、なにせお金がなかった。

一人暮らしをするわけだから、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電用品をそろえる必要があり、私はそれらすべてを新品で購入する余裕もなかった。だから中古用品店で買ったり、

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商店街ですれちがう他人に上を向かせたい。

商店街ですれちがう他人に上を向かせたい。

太陽が天中を少しすぎた平日、家の近くの狸小路商店街を歩いていた。商店街だから道は東西にまっすぐ伸び、左右には赤や黄色のお店。ここは札幌市街のど真ん中に位置するから観光客もいるし、私のような地元民もいる。

要はたくさんの人とすれちがう。

50代とおぼしき夫婦とすれちがった。平日に似つかわしくない黄色と青のカラフルな洋服を着ていて手には紙袋。きっと観光客だ。

この2人と私がすれちがう直前、50代

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猫になったエジソン。

猫になったエジソン。

私がnoteを始めてからもうすぐ2年になる。

毎日書いてきたこの2年でさまざまな変化があったが、できるだけその変化をnoteに書いてきたつもりだし、その時々の心の機微みたいなものも書いてきたつもりである。

たとえば、勤めていた会社を辞めて友人と会社を作ったであるとか、妻との生活、妹との関係性だとか、まぁそんなこと。

もちろん「これは書けないな」と思うことも多々あった。noteにいる私以外の方

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昆布だらけの家。

昆布だらけの家。

信じてもらえないかもしれないんだけど、今朝起きたら部屋の壁一面に昆布が張りついていた。

異常なことだからもう1回書くけど、朝起きたら、昆布が私の部屋の壁に張りついていた。この世のものとは思えない量の昆布が。

壁一面ぜんぶ濃いめの緑で昆布。こんな光景は初めて見た。たとえば襟裳岬の昆布漁師に「室内でこの量の昆布見たことあります?」って聞いても「いやいや、この量の昆布なんて見たことないべ〜」と苦笑い

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vsレッドブルガールズ。

vsレッドブルガールズ。

レッドブルは街中で無料で配られる。札幌でも配られている。誰が配っているかというとナゾの女子たちだ。

レッドブルは翼を授けてくれる。授けてくれるというかもはやあれ自体が翼な気もする。ちがうか。それを街中でキャッキャ言いながら配ってくれる女子たち。通称レッドブルガールズ。見た目がやけにいい。

嘘か誠か、北海道のレッドブル販促の統括役だったという方に会ったことがある。いわく「レッドブルガールズは全員

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最近買ってぶっちぎりでよかったもの。

最近買ってぶっちぎりでよかったもの。

人並みに物を買う人間だとは思うんだけど、最近買ってよかったものは、ぶっちぎりでこれ。

▶︎寝ぐせ直しウォーター(GATSBY)

こいつはすごい。

私、どんな見た目をしているのかは、多くの方と同じように出していないんだけど、髪の毛に関して書くとすれば、毛量がちょっと多い。そしてくせ毛。くるくるのカーリーヘアーではないけれど、うねうねしている。天然パーマ。

だから朝起きると、寝癖が爆発している

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注入!ボラギノールA!

注入!ボラギノールA!

きっかけはなんだったかわからないが、痔になっている気がする。いや、間違いない。切れ痔である。

肛門を傷つけるような行為は特にしていないと記憶しているのだけど、ある日うんこをしていたら「あれ? なんだか少しだけ痛い気がするボラギ」と思った。

それから何回うんこをしても少しだけお尻の穴が痛い。悶絶するほどではない痛みなのが心憎い。奥歯にアスパラのカスが残っていることに気づいたときくらいの違和感。

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コーラはビールだと思い込む男。

コーラはビールだと思い込む男。

CMで「ビールはのどごし」と聞くたびに、私の頭に浮かぶのはシュワシュワと泡立つグラスの中で涼しげに弾ける炭酸の音。

しかし、お酒が飲めない私は、そのビールののどごしを味わうことが2度とできない。遠い昔に別れた恋人のよう。ちがうか。

と言ってもあののどごしを諦めたわけでもない。

私には、ビールの代わりに「のどごし」を楽しむ信頼の友がいる。それは皆さんおなじみのコーラ。

ビバ、コカコーラ。

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ジャッキー・チェンみたいな岡田くん。

ジャッキー・チェンみたいな岡田くん。

世界のみんなが大好きな俳優といえばジャッキー・チェンで間違いない。私の場合は『香港国際警察』とか『ラッシュアワー』が好きだ。初期のころのジャッキー映画はYouTubeの切り抜きでしか見たことがない。たぶん。

ジャッキー・チェンのなにが好きかというとブレンド感だ。スピーディーなバトルが60%に、ほどよいコメディが40%できれいにブレンドされている。それがいい。

特にバトルシーンはどの作品もすばら

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私のゴールデンウィーク。

私のゴールデンウィーク。

ゴールデンウィークといえば、旅行に出かけたり家族サービスをしたり、なんかしたりあれしたりなんだかそわそわしてしまいがち。

テレビを見れば行楽地からの中継が流れてて、「東名高速がどうだ」という渋滞情報の意味がわからなくて、空港にはわんさかの人だかり。

おでかけ、充実のゴールデンウィーク。はっきり言ってそんな風に過ごすのは、もうお腹いっぱい。今年のゴールデンウィークは、究極の怠惰に打って出ようと決

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74歳の友だちとの約束を守った話。

74歳の友だちとの約束を守った話。

ハロウィンの夜、私は1人で札幌のススキノの居酒屋にいた。街は仮装している方々で溢れていたが、私はスーツを着て、カウンターでしっぽりとお酒を飲んでいた。

ハロウィンというイベントに乗っかれる人たちを「いいなぁ」とうらやむ気持ちはある。私は乗っかれないから、うらやましい。

▶話しかけてきたおばあさん

カウンターでお酒を飲んでいると、隣におばあさんが座った。一人で来ているようだった。話しかけてくれ

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