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私の日常-About My Days

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私が書いてきた記事のうち「私の日常」にまつわる記事をまとめています。
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2023年11月の記事一覧

車の中で歌う人。

車の中で歌う人。

車ってのは不思議だ。

運転者や同乗者にとっては密室空間なのに、他人からは見え放題のスタイルをとっている。四方に窓がついていて、中が見えるもん。しかも、移動するときた。

いつか、車の完全自動運転の未来が現実になると、車はまるで、新幹線のようにただ乗っているだけで私たちを目的地に連れて行ってくれる乗り物になる。

……

……ちょっと待て。

今書いた日本語。

これって、なんか英文を和訳したみた

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囲碁を打ちたくなるとき。

囲碁を打ちたくなるとき。

日曜日の昼間、なにを血迷ったかカッコつけてNHKの落語番組を見る時期があった。18歳くらいのときだと思う。

なんかわかんないけど、尊敬できるお笑い芸人はみんな落語が好きだと公言していて「たしかに、教養を高めるためには落語はアリだな」と思った私は、落語をみることにした。

聞いて2分くらいで、よくわからなくて、みるのをやめる。ストップ落語。

今度こそはと思って別の日、またNHKの落語番組をみる。

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永遠に完成しないジョーク。

永遠に完成しないジョーク。

ジョークというものは、ある「共通認識」を話し手と聞き手がもっていて初めて成立する。

たとえば目の前に巨大なビルがあったとして「このビルは333メートルあるんですよ」という説明を受けたとする。

333メートルと聞いたとき、ほとんどの日本人は「東京タワー」を思い浮かべることと思う。

ここでジョークとして「このビルは東京タワーよりは太ってるんですね」みたいなことを言うと、聞き手の脳内には、

・「

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よかれと思って山本五十六。

よかれと思って山本五十六。

だいたいの問題は、よかれと思ってやったことを原因にして起こる気がする。代表的なものは「コップを割る」という事象。

飲み終わったコップを洗おうとしたら、手が滑って床に落としパリン。よかれと思ってコップを洗おうとしただけなのに。

結婚生活をスタートして最初のころ、よかれと思って洗濯をして、よかれと思って洗濯物を干す。自分の干し方と妻の干し方はどうやら違うようで、家事のメインを妻がやっていたから「そ

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実はフランス語が......。

実はフランス語が......。

ろくに通わなかった大学時代、第2外国語はフランス語を選択していた。通っていた大学には北海道大学ほどではないが、海外からの留学生も多かった気がする。

いまになって思えば、もったいないことをしたなぁ。だって大学時代の私はガチの根暗の陰キャで、友だちが1人もいなかった。海外の友だちを作るチャンスって、30歳を超えるとそうそうないから、あちゃー、と後悔したりもする。

潮永さんと違って、私はTOEICを

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自分の代わりはいくらでも。

自分の代わりはいくらでも。

午年の私が26歳で馬車ウマのように働いていたとき、誰かから言われた言葉で印象に残っているのは「自分の代わりはいくらでもいる」である。

会社を辞めて転職する、と思ったときになんとなく頭の中に芽生えるのは「自分がいなくなったら、残された人たちは大変そうだ」という考えだったりする。

この大変さを同僚や部下に残したまま、自分だけがハッピーになってもいいものか、みたいな感じ。

同じことが恋愛にも言える

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窓にかじりついて広島。

窓にかじりついて広島。

札幌から福岡に向かう飛行機内で、非常口席の右側、窓際の席に陣取った。

非常口席はほかの普通席より少し足元が広くなっているから、私はいつもこの席を取ることにしている。

ほかの席に目を向けると、ほとんどが満席なのに、私が座る非常口席には私以外のだれもいない。ラッキーだぜ、なんて思いながらフライト中には本を読んでいた。

飛行機が北海道を飛び立ち、1時間ほどが経過すると「ポーン」という音のあとに機内

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見せたくなっちゃうπO2。

見せたくなっちゃうπO2。

義母が私の家に来て妻と何やら話している。妊娠に関しては少しだけ気をつかう話だからなんとも言えないが、義母はやさしい。36歳になった妻に希望を持っていてほしいようだから、なんでか知らないけど、おっぱいの張りについて話している。

「たとえば妊娠中期になるとね、どんどんおっぱいが張ってくるのよ。どんどん大きくなるの」

魔女のような顔をした義母が興奮した様子でそう言う。妻もなんでか「ほうほう」言ってる

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うれしくて飛び跳ねてる人。

うれしくて飛び跳ねてる人。

仕事を終えて歩いていたら、カラフルな女の子が飛び跳ねていた。まだ小学生ではなさそうな女の子が。ピンクの洋服を着て。ピョンピョンと。

かたわらにはお母さんらしき女性がいて、女の子になにやらニコニコ話しかけている。

どういう光景なんだろう、と思って見れば、お母さんらしき人の胸元には、赤ちゃんが抱っこひもで抱えられている。

カラフルな女の子はまだ飛び跳ねていて、どうやら嬉しさのあまり飛び跳ねている

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